#イヤミスの教祖 #ミスリードメーカー
▼ウバステ / 真梨幸子(Kindle版)
真梨幸子の新作。今回は何故か新刊の発売に気付かず、やや出遅れ感。
いつもはやたらトキメくタイトルの作品が多い幸子サマ作品だが、今回の
はさすがに若干の抵抗感があった。そのイヤな予感は・・・。
・・・完璧に当たってしまった模様(^^;)。
全盛期に派手目な仕事をし、そのまま前期高齢者に近い年齢まで到達して
しまった女性たちの物語。状況こそ違えど、彼女らはいわゆる「お一人様」
で、しかも生活になんらかの不安を抱えている状況。
正直、状況設定があまりにリアル過ぎて、ページをめくる度に気分が悪く
なる。男性・女性の違いこそあれ、ココに出てくる人たちと僕に年齢差は
殆ど無く、故に共感度が凄まじい。「コレ、オレのこと書いてんじゃ?」
という被害妄想まで出る始末で、読書中にマジで一度吐いた。
・・・でも、読むのが止められない。
非道い話なのに構成は緻密で、相変わらずもの凄いイヤミスぶりを如何無
く発揮。コレはもう、幸子サマにだけ与えられた才能なのだ、と思うしか
無い。
この作品、傑作だけど万人にはオススメできません、残念ながら。
特に生きる意味を見失いがちな50〜60台の人は絶対に読まないように。
若い人たちはどんどんどうぞ!!