▼蜂に魅かれた容疑者 警視庁いきもの係 / 大倉崇裕(Kindle版)
大倉崇裕・動物シリーズ第二弾。
前作ですっかりお馴染みになった元捜査一課鬼警部補の須藤と、総務課の
人より動物を愛するオンナ・薄(うすき)の凸凹コンビが、カルト新興宗
教と対峙する物語。今回は短編集ではなく、かなり気合いの入った長編。
モチーフとなる生物は「蜂」、それも日本最強種と言って過言の無いオオ
スズメバチである。
いやぁ、おもしろいぞ、コレ。
まずすばらしいのは緩急の付け方。起こっている事件は背筋が凍る程恐ろ
しく、緊迫感に溢れる内容なのだが、須藤と薄の会話が始まった瞬間、突
然始まるファニーワールド。この繰り返し、もしかしたら苦手な人も居る
とは思うのだが、緊張と緩和がバランスよく混在する構成はさすが。要所
でフッと笑える、というのは、個人的に良いメリハリだと思います!
動物シリーズとしながらも、内容は超一級品のミステリー&サスペンス。
ちょっとしたアクションシーンもあり、いわゆる警察小説が好きな人たち
も抵抗なく読める気が。
そして、怪獣マニアにもオススメ。
薄が保護する動物たちは、前作も含めて全て怪獣の名前が付いている!!
それも、かなりマニアックな連中が(^^;)。そういうとこもポイント。
ちなみに今回は久しぶりにBookLive!の電子書籍を購入。1〜2日の違い
でKindle版もリリースされた模様。BookLive!も悪く無いのだけど、やっ
ぱり小説はKindle Paperwhiteで読む方が良い感じかも。シリーズ次作は
kindleで読もう、やっぱり。