こないだ読んだ「黒猫の小夜曲」の前作(^^;)、知念実希人作品。
またもや順番を間違えたことは既に書いているのだが、この作品を読み
終わった後に猛烈に後悔した。順番通り読むべきだった、と(^^;)。
こちらも後作(^^;)の「黒猫」同様、余計な一言が原因で地上に左遷・・・
いや、派遣されてしまった死神の物語。彼の肉体はゴールデンレトリー
バー。しかし、真冬に夏毛のまま地上に送られ、死神なのにいきなり死
にそうになってしまう(^^;)。
こちらもファンタジックなミステリーなのだが、「黒猫」よりも人間ド
ラマの風合いが強い。人との触れあいを描写するのであれば、一般的に
はやっぱり犬の方が好印象。恩人のために図らずも一生懸命になってし
犬・・・いや死神の様を、ほっこりした感じで眺めることが出来た。
・・・これもまた清々しい作品。
読中に何度も昔一緒に暮らしていた犬の姿を思い出し、ホロッと来てし
まう自分が居た。世の犬好きなら、否が応でも気に入ってしまう作品な
気がする。
とにかく、この死神シリーズは絶対に順番通りに読んだ方がいい(^^;)。
両作品はほぼ「連作」であり、話の繋がりをキッチリ楽しむことが出来
るハズなので。失敗した人間が言うのだから、間違い無いかと。
そして、次の作品はどんな死神がどんな動物に変化するのか注目。
犬猫以外があったら本当に感心するな、きっと。