#ショートリリーフ #日記
約3年ぶりとなる吉村達也作品。
きっかけは毎日送られて来るダ・ヴィンチニュースの紹介記事。このオススメに
非常に弱い僕なのだが・・・。
主人公は若手イケメンサラリーマン。大学時代から付き合っていた女性が重荷に
なり、切り捨てるように別れたところ、その女性が不慮の死を遂げる。内心で安
心していた男に、彼女の「日記」が郵送されてきて・・・という内容。
非常にコンパクトにまとまったホラー。
以前から感じていたことだが、この作家の構成は「無駄」が殆ど無く、しっかり
したストーリーを一気に読ませるチカラがある。話はちゃんと展開し、起承転結
もしっかりしており、いたずらにストーリーを長引かせることが無い。ちょっと
面白い小説を短い時間で読みたい、という人には最適だと思われる。
現実とファンタジーのボーダーラインを描ききり、最後に空恐ろしさを残して終
わるテクニックは見事。迷った時の吉村達也、健在です!