#等身大の神様
アマゾンで復刊されていることを知り、思わず買い求めた作品。
藤子不二雄のお二人とトキワ荘周辺の世界が大好きな僕は、関連書籍を
ほぼほぼ読んでおり、当然その最初期版と思われるこの本も読了済みと
思っていた。のだが・・・。
・・・不覚(^^;)。
おおよそこの手の「文章モノ」はⒶ先生の手によるものが多く、もちろ
んこの作品も8割をⒶ先生が執筆しているのだが、章のアタマにはF先生
の文章が! 形は違えど両氏のマンガにおける「合作」と同じ状況で書か
れた本であり、そういう構成なら絶対に覚えている筈。つまり、ずっと
読んだ気になっていただけであった。
メイン担当であろう、Ⓐ先生の文章はこの頃から既にキレており、とに
かくしっかり読ませてくれる。トキワ荘モノの原点として、ファンなら
絶対に読んでおくべき本。まぁ、僕は今まで読んでいなかったのだが。
ちなみに初版の発売は1977年。
ドラえもんや魔太郎で大人気だった頃であり、すなわち藤子不二雄が
「合作」から「分業」へゆっくり変化していた時期。そんな頃に2人で
協力してエッセイを書いた、という事実が、今頃だが本当に嬉しい。
トキワ荘関係者の多くはもう鬼籍に入っている。
そんな中でただ一人健在なⒶ先生には、出来る限り長生きして欲しい、
と改めて思った。僕の神様の二人に、大いなるリスペクトを!
※復刊版では「藤子不二雄A/藤子・F・不二雄」の名義になっています
が、こちらでは初版発売当時の「藤子不二雄」を著者としました。