背中の蜘蛛

#マジでゾッとする話


▼背中の蜘蛛 / 誉田哲也(Kindle版)

誉田哲也待望の新作は得意の警察小説
僕の知る限り完全なる書き下ろし、全くの新シリーズ。これがとんでも
なく「恐ろしい話」だった。

いわゆる「プライバシー侵害」に関する話。それも、今や現代の必需品
とされている携帯電話の盗聴について。警察の捜査に現状違法とされる
テクノロジーをどこまで用いて良いのか?という現代的な命題が問われ
る問題作である。

怖いのは、ここで使われている各種ハイテク機器が、おそらく現存して
いる、という事実。法律が変わり、そういう機器類の使用がもし許可さ
れたら、とか考えると、マジで背筋が寒くなる。現実的にもマイナンバ
ー制度の導入でそういう土壌は完成しつつあり、完全監視社会の実現は
もうそこまで来ている。

・・・個人的にも思い当たる節が無いでも無い。そういう意味で、本当に
ゾッとする凄まじい作品

帯にある「読後、あなたはもうこれまでの日常には戻れない」にウソは
無い。誉田哲也が本領を発揮した傑作、覚悟して読むべし!

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