新日本プロレス真夏の祭典「G1 CLIMAX 26」、両国国技館にて最終戦。
今年は特に流れを追って来なかったのだが、終盤でかなり波乱な展開となる。
誰も予想しなかった優勝決定戦。残ったのはこの二人。
決勝戦:【Aブロック1位】後藤洋央紀 vs ケニー・オメガ【Bブロック1位】
・・・このカードが新日本の真夏の回答。
中邑の抜けた穴を上半期で内藤が見事に塞いだのは周知の事実だが、AJの穴
を誰が埋めるのか?がポイント。G1優勝=年頭までの主役という構図が明ら
かな以上、この試合の勝者がその位置に立つ筈。両者共に負けられない一戦。
しかし、残念ながら後藤はいつもの後藤のままだった。
確かに試合は白熱するのだが、後藤の試合は何故だか心に響くモノが無い。
彼に内藤くらいの自覚があれば、もう少しなんとかなった気がするのだが・・・。
そんな後藤を相手に、この試合中だけで物語を創ったケニーは見事と言うしか
無い。終盤のシットダウン式ラストライド→フェニックススプラッシュ(飯伏
のフィニッシュ)からブラディ・サンデー(デヴィットのフィニッシュ)、更
にはスタイルズ・クラッシュ(AJのフィニッシュ)を続けざまに見舞った姿に
は感動すら覚えた。正直、少し涙が出た程。
最後の最後は自らの必殺技、片翼の天使をズバリと決め、堂々の勝利。
説得力満点のフィニッシュで両国は大爆発した。
G1の歴史上、初の外国人王者という栄冠を勝ち取ると共に、名実共に新日本
のエースの一画にのし上がったケニー。カナダのインディー団体から成り上が
り、新日本のメインで勝利するまでになった。そう考えると・・・。
そして、G1終了後の新日本は来年1月4日の東京ドーム大会を軸にシリーズが
進んで行く。順当に行けばオカダvsケニーのIWGP戦がメインとなるのだが、
果たしてこのまま行くかどうか・・・。棚橋・内藤の動きも含めて要注目。混沌
とするんだろうなぁ、きっと。