俺が戦った真に強かった男

#風雲昇龍


▼俺が戦った真に強かった男 / 天龍源一郎(Kindle版)

稀代の名プロレスラー、天龍源一郎の著書。
自身のプロレスキャリアの中で共に闘った「強かった男」たちについて書か
れた作品だが、コレは単なる“強い・弱い”ではなく、天龍さんが“好き”なタ
イプのプロレスラーに関する記録、とするのが正しい。

主に取り上げられているプロレスラーは全12名
ジャイアント馬場、アント二オ猪木、ジャンボ鶴田、阿修羅原、スタン・ハ
ンセン、ブルーザー・ブロディ、ミル・マスカラス、ザ・グレート・カブキ、
前田日明、三沢光晴、武藤敬司、そしてオカダ・カズチカ

注目すべきは、この中に長州力の名前が無いこと。コレについては、もしか
すると深い意味があるのかもしれないが、単純に忘れていただけの可能性も
ある。こんなところにも問いかけを残すところが、天龍さんの魅力の一つ。

暴露的な要素が一切無い、オーソドックスなエッセイ集だが、読後爽やかに
『漢』を感じられる。あ、僕は天龍源一郎が好きだった、と改めて思い出さ
せていただいた。

天龍さんが引退してもう8年が経過する。あれからもプロレスは面白いし、
凄い試合もたくさん生まれた。今の選手たちがいつか引退して本を出した時、
同じように思わせてくれると嬉しい。そこまで生きられるかどうか定かでは
無いのだけど。

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