天職は、声優。

#「始まり」を創った人


▼天職は、声優。 / 日高のり子(Kindle版)

レジェンド声優日高のり子さんの自叙伝
通常、作家さんやアーティスト、プロレスラーなど、僕はリスペクトする人
たちについて書くときは、あえて敬称を付けないのだけど、今回だけはちょ
っと勘弁していただきたいので最初に宣言。

子役でデビューした後、アイドル歌手を経て、自らが「天職」と言う”声優”
に辿り着いた日高さん。大袈裟で無く日高さんは、今現在の声優という仕事
の構造自体を変革した偉人。声優という業界は【日高のり子以前・以降】
分断されている、と僕は思っている。

日高さんが『タッチ』朝倉南を演じ、そのクオリティを示した日から、
声優は皆の憧れの仕事になった。今なら確実に動員の見込める声優イベント
ショーとして成立させたのは、日高さんがアイドル時代からの経験をしっ
かり応用したからであり、彼女はその方法論を惜しげも無く他の声優さんた
ちに伝授した。この行動が無かったら、おそらく声優という仕事は、今でも
職人たちの世界のママだった気さえする。

この本での日高さんは、自らのアイドル時代をかなり卑下して書いているが、
それだけはとんでもない間違い、と否定させていただく。あの頃から日高さ
んの笑顔は、同時期に活躍したアイドルたち・・・松田聖子・河合奈保子・坂上
とし恵・浜田朱里など・・・としっかり肩を並べており、歌唱力という点では
彼女らを上回る部分が確実にあった。残念ながら爆発的に売れることは無か
ったけど、それは単なる「運」。日高さんは、ちゃんとしたアイドルだった。

そんな彼女の半生が、彼女の優しさ・大らかさの滲み出る文章で綴られた、
とてもステキな一冊。こういう作品を世に出すことで、まだまだ日高さんの
ファンは増えていく、と思います。

・・・そしてあの時から、僕はず〜っと日高のり子信奉者(^^;)。
大物なのにけして気取らず、誰に対しても笑顔を向けてくれる日高さんを、
僕は心の底からリスペクトしています!

↓↓ちなみに日高さんのセリフでいちばん好きなもの!何度も泣いた!

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