#今週のスポットライト
昨年暮れ、レビューを書いた「日本懐かしラジオ大全」と一緒に書店で購入
したタツミムック・懐かしシリーズの一冊。ラジオの次はやっぱり“テレビ”、
ということになる。
1970〜80年代に放映されていた各種のテレビ番組を、【バラエティ・音楽
・ドラマ・子ども】の4ジャンルに分けて紹介する作品。ブラウン管を搭載
したテレビが『一家に一台』の時代に入り、同時にオンエアされる番組の内
容が大きく広がった頃。誤解を恐れずに言えば、テレビがいちばん面白かっ
た時代をまとめた本である。
「ラジオ」には正直聴いていなかったプログラムもあったが、ここで紹介さ
れているテレビ番組はほぼ全てに覚えがある。僕らの世代がいわゆる「テレ
ビっ子」の始まりであり、隙があればテレビを観ていたハズ。共感度に関し
ては、ラジオの非ではない。
印象に残ったのは、音楽番組の章。
今ではめっきり数の減った王道の音楽番組は、あの頃毎日必ず1本はオンエア
されており、子どもたちが音楽に出会う機会はほぼテレビだった。黒柳徹子と
久米宏の「ザ・ベストテン」に関しては、かなり長い間オリコンやビルボード
以上の権威を持った番組だった。もっとも、後になってこの番組の【点数】が
相当いい加減だった、という事実を知ることになるのだが(^^;)。
もちろん他の章も懐かしさ満載で楽しめるのだが、惜しむらくはもう一つの
重要なジャンル『スポーツ中継』が抜けていること。かつては視聴率を稼ぎ
まくったキックボクシングやローラーゲーム、もちろんプロレス中継などの
コラムも読みたかった気がする。
しかし、同年代に日本で暮らした輩であれば楽しめること請け合い。
・・・ねるとん紅鯨団だけは絶対に認められない(^^;)けど。