タコピーの原罪

#大問題作


▼タコピーの原罪 / タイザン5(Kindle版・上下巻)

ジャンプ+で連載されていた大問題作タコピーの原罪」。
ネットでは各所で話題になっており、僕も早い段階で上巻は読んでいた
のだが、ここに来て下巻がリリース。いいタイミングなので、物語を通
したカタチでレビューを。

ゆるキャラにしか見えない主人公の宇宙人・タコピーが放り込まれたの
は、残酷すぎるイジメの渦中に居る女の子の側ハッピー星人であるタ
コピーは、その少女をなんとか楽しくさせようとするのだが、やること
なすことが全て裏目に出て・・・という内容。

とにかく、話題になる理由明白。それは「イジメ」の描写がリアルを
通り越して【恐ろしさ】を感じるレベルであるから。

僕らの世代からハッキリとしたカタチを見せ始めた「イジメ」の現状は、
加担する側・される側のどちらかに、強制的に属されてしまう場合が多い。
今から思えば吐き気のする状況なのだけど、だからこそいじめている人の
気持ちも、いじめられている人の気持ちも、それなりに解ってしまう。
普通の人間なら、そこでジレンマを感じるハズ。

この作品で現出するイジメは相当酷いモノで、その加害者は因果応報と
ばかりに恐ろしい目に遭うのだが、その後に「何故そうなったのか?」が
しっかりと明らかになる。ここで生じるジレンマは、僕がこれまで味わっ
て来た同種のモノの中でも相当な根深さで、深刻なトラウマになったほど。
正直、少年マンガのカテゴリーに入れるのもどうかと思ったのだが・・・。

まさか、こういう落とし処があるとは!と思わず感心したラスト
ある種無理矢理な感こそあるものの、この終わり方であればなんとか心の
モヤモヤを払拭できる。いや、本当に良かった、マジで。

とにかくジャンプ+の連載は要チェック
今年の「このマンガがすごい!」、取るだろうな、きっと。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>