HANEY vs GARCIA

#どうして・・・


ニューヨークで行われたボクシング・スーパーライト級12回戦
WBC世界王者デヴィン・ヘイニーに、“KINGRY”ことライアン・ガルシア
が挑む世界タイトルマッチ・・・なのだが。

前日計量でガルシア3.2ポンド体重オーバー
この段階で変則タイトルマッチとなり、ヘイニーは勝つか引き分けで防衛、
ガルシアが勝てば王座空位、という試合になった。

試合は大方の予想を覆し、ガルシアが王者のヘイニーを圧倒。
フルラウンドのほぼ全てをガルシアが支配し、3度のダウンを奪って判定
勝利。コレが普通の試合ならば、単に「凄い試合」だったのだが・・・。

最終ラウンドには↑↑この態度(–X)。無茶苦茶腹立つわ、コイツ(–X)。
ガルシアとヘイニーはアマチュア時代からのライバルであり、好勝負が期
待されただけに、残念。ガルシアは計量会場でビールをラッパ飲みするな
ど試合前の態度も悪かった。1.4kgの体重ハンデがあるのだから、ガルシア
はある意味で勝って当然。インタビューとか受けるなよ、とか思った。

嫌いな選手じゃなかったんだけどなぁ、ガルシア・・・。
僕は体重の合わせられないボクサーなんて死んでも認めたくない。コミッ
ションは厳罰を与えるべき。なんなら永久追放でもいい。残念だけど。

3150 FIGHT vol.8

#呪い


亀田興毅興行『3150 FIGHT vol.8』、abemaTVにてライブ観戦。
いろんなトラブルが重なり、開催自体が危ぶまれたのだが、なんとか本番に
漕ぎ着けた。しかし・・・。

まず、興毅ファウンダーが大事に育ててきた日本ヘビー級王者但馬ミツロ
が、ルーマニアのアレクサンドル・ジュール大差の判定負け。2回にダウン
を奪われた段階で、正直負けは見えていた。逆に、よく最後まで立っていら
れたな、と感心したのだが・・・。

今回の契約体重は101.6kgWBCが新たに設定したブリッジャー級での闘い
だったのだが、コレに合わせての25kg減量パンチ力が落ちたのでは?と。
しかし、このレベルの相手に勝てないようであれば、世界タイトルなど夢の
また夢。あの曲エントランスに使っている以上、ミツロにはもっともっと
強くなる義務がある。なんとか再起してくれればいいのだけど・・・。

更に急遽メインを任されたWBC世界ミニマム級王者・重岡優大が、同級6位
・フィリピンのメルビン・ジェルサレム完敗。両者共に前に出るタイプの
ボクサーだが、全てにおいてジェルサレムが一枚上。この負け方、正直言う
とかなり絶望的に見えた。優大はボクシングを続けられるだろうか?

全試合終了後、ファウンダーの亀田興毅は涙を流しながら挨拶したらしい。
空席の目立つ会場、看板選手2名完敗、何よりも興行プランの大失敗・・・。
vol.6まではすばらしいイベントだったのだが、ここ2回は・・・。

ハッキリ言って、3150 FIGHTは『呪われた』と思う。
亀田興毅に言いたい。亀田和毅と手を切るべきだ、と。

LIVE BOXING 7

#NEXT MONSTER


Prime Video Presents LIVE BOXING 7
今大会のメインはWBA世界バンタム級王者井上拓真が、ジュルイン・アン
カハスの挑戦を受けたタイトルマッチ。しかし、それどころで無い試合が・・・。

セミファイナルに組まれたWBC世界バンタム級タイトルマッチ
アレハンドロ・サンティアゴはメキシコの選手で、あのノニト・ドネアを破っ
て王者になった選手。挑んだのは“ネクスト・モンスター”こと、中谷潤人

この試合に勝利すれば三階級制覇となる中谷が、圧巻のボクシングを展開。
ドネアとフルラウンド闘えるスタミナを有するサンティアゴに対し、“距離”
を譲らない完璧ゲームメイク。左右にスイッチするスタイルでサンティア
ゴを懐に入り込ませず、時折強烈なストレートを打ち込む。

6R、王者のサンティアゴは見るからにヘロヘロ。一方の中谷は余裕の表情。
ここを勝負と見たのか、中谷はラウンド開始40秒で強烈な左ストレート
なんとか立ったサンティアゴだが余力は全く無く、中谷のラッシュを浴びて
轟沈。中谷は転級初戦世界タイトルを獲得してみせた。

中谷の試合は何度も観ているのだが、今回が一番のインパクト
これまでも凄まじい試合を連発していたが、今日の試合で間違い無くレベル
が一段上がった。年齢や体格から考えると、将来的にライト級くらいまでの
階級上げも無理な話では無い。7階級制覇?・・・充分にあり得る

そして、もしかしたら・・・。
井上尚弥互角に勝負できる選手が居るとするならば、それは中谷潤人なの
ではないか?、という可能性すら出て来た。あと2〜3試合キャリアを積めば、
中谷はきっと『完成』する。そんな中谷が、尚弥と闘ったら・・・。

いやぁ、コレはマジで楽しみ。
MONSTER vs NEXT MONSTER、どんな試合になるんだろうか??

LIVE BOXING 6

#THE BOXING


Prime Video Presents LIVE BOXING 6
今回もメイン寺地拳四朗二団体統一ライトフライ級選手権で、セミ前で
『岡山の星』ユーリ阿久井政悟世界初挑戦。注目の那須川天心8回戦
セミファイナルに。

まずは岡山・倉敷守安ジム所属世界ランキング1位ユーリ阿久井政悟が、
WBA世界フライ級王者、ウクライナのアルテム・ダラキアンに挑んだ試合。
やや変則的に足を使って逃げ回るダラキアンに対し、阿久井は自分のボクシ
ングを全く崩さずに対抗。この戦法を12ラウンドフルに行える阿久井の
精神力に舌を巻いた。

結果は大差の判定で阿久井新王者に。
岡山のジム所属選手の世界戴冠は初めてで、辰吉丈一郎以来の岡山県出身
世界チャンピオンが誕生した。ユーリ阿久井政悟、今日の試合を観る限り、
難攻不落の世界王者となる可能性アリ。今後の試合も楽しみ。

そして、セミは那須川天心がメキシコのルイス・ロブレスと対戦。
ロブレスはWBA・WBO両団体のバンタム級世界ランカー(14位)だが、
天心は国際式3試合目とは思えない試合運びでロブレスを凌駕。3R終盤で
はロブレスの顎をカチ上げるジャブを放っており、もう1〜2ラウンドで
ようやくKO勝利が観られる、と思っていたのだが・・・。

なんと、4R開始時にロブレスが試合放棄
どうやら試合中に足を痛めたらしいのだが、さすがに天心が気の毒。
天心は↑↑この顔で「マジかぁ!」を連発。一応TKO勝ちのレコードこそ
付いたのだが、観てるこちらはやや不完全燃焼天心の所為では無いんだ
けどなぁ・・・。

メインがまた凄かった!
WBA&WBC世界ライトフライ級統一王者寺地拳四朗が、元同級世界王者
WBA1位&WBC2位、ベネズエラのカルロス・カニサレスの挑戦を受け
た試合。拳四朗は2Rで凄まじいカウンターを決めてカニサレスからダウン
を奪うが、なんとカニサレスが3Rに右ストレートで拳四朗からダウンを奪
い返す、というシーソーゲーム。4R以降は拳四朗がカニサレスの誘いに乗
るカタチで前に出て、心臓に悪いレベルのド突き合い。どちらが有利なの
か全く解らない状態で最終ラウンドのゴングが鳴ってしまった。

判定は2-0拳四朗の防衛
しかし間違い無く僅差であり、カニサレスの手が上がっても全くおかしく
なかった。おそらく拳四朗史上最大の苦戦。再戦があれば、結果は違うモ
ノになるかもしれない。

終わってみると、ドッと疲れている自分に気付く(^^;)。
二つの世界戦は系統こそ違うモノの、どちらも究極の『ザ・ボクシング』
しかも、今後の展開によっては、阿久井と拳四朗が世界戦で拳を交える
可能性すらある。そう考えると、今日のイベントはターニングポイント
なるのかもしれない。

そして、天心だが・・・。
凄い勢いで成長しているのは間違い無い。これはもう早いうちにタイトル
マッチをやっちゃった方がいいんじゃないか?という気がしてきた。
バンタム級世界王者井上拓真アレハンドロ・サンティアゴ、エマヌ
エル・ロドリゲス、そしてジェイソン・モロニーかぁ・・・。まだ早いとは
思うんだけど、那須川天心なら、という期待感もあるんだよなぁ・・・。

INOUE vs TAPALES

#一抹の不安


世界スーパーバンタム級四団体王座統一戦をLemino生中継にて。

WBC/WBO王者井上尚弥と、WBA/IBF王者マーロン・タパレス
互いのタイトルを賭けて一騎打ち。王者同士の対決なのにも関わらず、
“尚弥の楽勝”という下馬評が圧倒的な試合だったのだが・・・。

サウスポータパレスは、上体を極端に下げたクロスガード防御
徹する。形態こそ違うが、ポール・バトラーと同様な戦法。この段階
で、この試合は長引く気がした。

ところが4R、強烈な左フックをきっかけにラッシュに入った尚弥が
ダウンを奪う。なんとか立ち上がるタパレスだが、ダメージは明白。
次のラウンドあたりで、と予想をアップデート。

しかし、ここから尚弥の動きに違和感を感じる。
主導権こそ握っているモノの、パンチ大振りが目立ち、ガードの奥
から時折タパレスの出すジャブ被弾。そのままズルズルとラウンド
が進んで行く。タパレスが良いのでは無く、尚弥の動きが悪い気がし
たのは、僕だけなのだろうか?

イヤな雰囲気が充満したが、10Rに試合が動いた。
またもや左フックからのコンビネーションでタパレスをリング中央に
引っ張り出した尚弥が、右ストレートを一閃。ガードの上からに見え
たが、どうやらテンプルを直撃した模様。タパレスは崩れるようにダ
ウンし、もう立ち上がることは出来なかった。

井上尚弥、たった2試合スーパーバンタム級四団体王座を統一
テレンスに続いて史上二人目の2階級での四団体統一、という偉業を
成し遂げたのだから、やはりモンスターである。

・・・しかし、5Rから9Rまでの尚弥の動きの悪さには、一抹の不安も。
次の防衛戦はあのクソ野郎ルイス・ネリか、タパレスに不覚を取っ
ムロジョン・アフマダリエフが有力。それまでに、“完璧な状態”
井上尚弥を取り戻して欲しいところ。

特にネリに関しては、完膚なきまでにぶちのめして欲しいので!