#エンマ様
▼行動心理捜査官・楯岡絵麻vsミステリー作家・佐藤青南 / 佐藤青南
佐藤青南の行動心理捜査官・楯岡絵麻シリーズ第9弾、ということで良いの
だろうか? これまでずっと統一されてきた英語の2Wordsタイトルが外れ、
一目見て物語の内容が予想出来るモノに。ちょっと長いけど(^^;)。
今回のエンマ様の捜査対象は新進のミステリー作家。文壇や専門筋からは全
く認められていないが、執筆しながら会費が高額なオンラインサロンを主宰
し、その会員たちが複数冊の著作を購入することで単行本の刷り部数が増大、
結果ランキング上位にいつも顔を出す、という曰く付きの人物。コレがエン
マ様にとって非常に厄介な技能を持つ人物で・・・という内容。
ああ、今ってこういう作家が居るんだ、とまず思った。
例えばキ○グコングの西○氏あたり(^^;)がそういう感じを醸し出している
気はするが、彼の作品・・・読んだこと無いけど・・・はおそらくそこまで酷く無
い気がする。他にはなんちゃら学会とか新興宗教系の偉い人たちがそういう
手法で本を売っている、というのはなんとなく知っているが、もっとリアル
にコレに該当する作家が存在する模様。そんな際どい人物に、自らの名前を
付けてしまうセンス、僕はキライじゃないです。
今回もミステリーとして非常によく出来ているのは間違いないが、ある意味
で現状の出版業界の問題点を突いているところが大きなポイント。これまで
のシリーズ作品の中でも圧倒的に深く、読み応え充分の良作かと。
・・・ただ、個人的には2Wordsタイトル続けて欲しかったなぁ(^^;)。