ONE165:Superlek vs. Takeru

#ICON


昨日、格闘技でもビッグマッチが行われていた。
有明アリーナ・ONE Championship『ONE165:Superlek vs. Takeru』
タイトルロール通り、元K-1王者武尊メインイベントを務めた大会。

対戦相手は、タイスーパーレック・キアトモー9
ONEキックボクシング世界フライ級王者であり、この階級の全ての立ち技
競技者の中で“最強”と目される人物。キック時代の那須川天心を最高に苦
しめたロッタン・ジットムアンノンとの対戦でも、疑問の残る試合だった
とはいえ勝利している男だけに、戦前から武尊の苦戦が予想されていた。

・・・それでも武尊は頑張った。必死に勝ちに行った。
初回から鋭く入るスーパーレックのローは間違い無く強烈であり、とんで
も無いダメージを被ったに違いない。それを顔色に出さず、前へ前へと進
む姿は、間違い無く僕が大好きな武尊そのものだった。

3Rでこの試合唯一の攻勢を魅せたが、おそらくはここで力尽きていたハズ。
これまで経験の無い5Rを闘い抜いただけでも評価されるべき。こんなに
の強い選手は、そうそう居ない。

個人的には、この試合が「武尊の最後の試合」だと思う。
もしかしたらこの後、数試合が行われたとしても、それはきっとボーナス
トラック。だから、この日の武尊の姿を、僕は一生こころに焼き付ける
焼け野原になっていたK-1を救い、最後まで勇敢に強敵へ立ち向かった偉
大なファイターの姿を。

武尊の選択

#PPVファイター契約


K-1三階級制覇王者武尊が、本日緊急記者会見

6月24日にフランス・パリで行われるMTGPにて、約1年ぶりとなる公式
戦への出場を発表。対戦相手はISKA世界スーパーライト級王者、英国の
ベイリー・サグデン。もちろんタイトルマッチとして行われる。武尊は
ABEMAと日本初のペイパービューファイター契約を締結、PPVにおける
報酬は最低1億円+売上報奨金となる模様。

・・・おおよその武尊ファンは皆肩透かしを喰らった感じなのではないか?
当然皆の期待は天心と名勝負を展開した現ONEフライ級ムエタイ王者
あるロッタン・ジットムアンノンとの復帰戦、もしくはMMA参戦であり、
そこにいきなり無名のISKA王者の名前を出されても・・・という。

僕も最初は同じように感じたが、ちょっと時間が経って違う感情が・・・。
武尊ももう31歳、全盛期の実力はキープ出来ないのは自明の理。かつて
の武尊は本当に最強のK-1王者であり、その間に魅せてくれた試合の全て
がすばらしいモノだった。過去の武尊に対するリスペクトが激しすぎるが
故に、武尊がボロボロにされる試合はもう観たく無い・・・。

この契約で、無理せず鮮やかに勝つ武尊の姿がもう少し観られるのであ
るのなら、それでいいんじゃないかと。稼ぐだけ稼いで、引退後は悠々
自適な暮らしをして欲しい。武尊にはその権利があると思うので・・・。

武尊の現在

#Lonely Legend


元K-1王者の武尊が、久々に国内で公の場に。

デイリースポーツの記事によると、15日に都内で行われた鳥取県の
カニをアピールする「蟹取県ウェルカニキャンペーンメディア発表会」
にタレントの山崎怜奈と共に出席。この会で、『次戦』に関するコメ
ントを出したらしい。

もう一度武尊の試合が観られるのは嬉しいのだが、写真の笑顔があま
りに普通過ぎるのがちょっと気になる。武尊の笑顔と言えば、ちょっ
と前まで「恐怖」同義語だったのに、なにか憑き物が落ちたよう
気配・・・。

既にK-1との契約は終了し、次戦はどこのリングにでも上がれる武尊。
僕にとっては棚橋弘至と同様、「恩」を感じる選手なだけに、願わく
武尊が良い思いを出来る試合が組まれますように・・・。

天心 × 武尊

#遅すぎた決着


『THE MATCH 2022』、閉幕

全戦レビューをアチラに書いたので、他の試合についてはご参照を。
ここではメイン、那須川天心 vs 武尊頂上決戦について。
スクショをたくさん撮って試合展開を細かく追おう、と思ったのだが、それ
でもきっと伝わらない気がするので、諦めて文章にて記載します。

試合開始前、リングでコールを受ける時の武尊の顔
K-1で対戦相手を完膚なきまでに叩きのめす時の武尊は必ずこの顔をしており、
恐ろしさが増した。思わず「天心大丈夫か?」と思ったが、天心も引き締まっ
た恐ろしい表情。この段階で、既に名勝負は確定していた。

1R、武尊は恐ろしい顔で笑いながら天心を挑発する。しかし、武尊は大きめ
のパンチを連発し、空振りを繰り返す。このミスを天心が見逃すワケが無く、
見事なカウンターを決めてあの武尊からダウンを奪って魅せた。あの武尊の
笑顔に動じずに攻撃できる天心の精神力が凄い。

一貫して天心を応援していたつもりの僕だが、武尊のピンチに顔を歪めた
武尊はけして諦めず、終盤には挽回したのだが、その時は天心を心配してハッ
とする、という自分の本末転倒な心持ちに呆れてしまった。

KO決着こそ無かったモノの、万人が納得する天心の完勝
天心は最高のカタチでキックのキャリアを終え、ようやく国際式ボクシング
の世界に飛び込める。これまで本当にありがとう。ボクシングでも世界を取
ってくれたら、こんなに幸せなことは無い。

武尊、は・・・。
やっぱりタラレバの話をしないワケに行かない。

もしこの試合が少なくとも5年前に実現していたら、結果が違うことも充分に
あり得た筈。その件は何度もココに書いて来たが、僕から言わせれば「タイミ
ングを逃した所為で噛ませ犬になった」気がしてならない。
今出来る最高の試合を魅せてくれた、とは思うが、もしあの時に・・・と思うと、
なんとも言えない悔しさが残る。

もしかしたら、僕が大いに興味を持って格闘技を観るのは、今日が最後かも
しれない。だからこそ、世紀の一戦が実現しれくれた事実には感謝したい。

天心も武尊も、本当にお疲れ様でした!

RISE EL DORADO 2022

#不安


RISE EL DORADO 2022・代々木第一体育館大会をAbemaTVにて。
今日は『神童』那須川天心RISEラストマッチ。本当なら、今日のこの日で、
天心のキックのキャリアが終わる筈だった。

主戦場であるRISEでの最後の試合の相手を務めたのは、なんと同じジム風音
しかも、風音のセコンドには天心の名伯楽である筈の父親の姿も。この奇妙
もいえるシチュエーションの試合がどうなったのかと言うと・・・。

僕がこれまで観て来た全ての那須川天心の試合の中で、いちばん「らしくない」
展開。天心キック胴回し回転蹴りで見せ場こそ作るモノの、ある意味天心の
最強の武器である【ディフェンス】が欠如。ディフェンスからのとんでもない
カウンターでKOの山を築いた天心だが、本気で勝ちを取りに来たジムメイト
風音だからこそ、通常の攻撃では倒れない、という悪循環

・・・結果、2-0判定で天心が勝利こそしたものの、天心らしさが殆ど出なかっ
た試合になってしまった。う〜ん・・・。

心身ともにピークを作りつつある武尊に対し、本人の言っているように今のま
まの天心ではヤバイ。これまで、武尊vs天心「天心の負け」を予想すること
は無かった僕だが、今日の試合を観ていたら遂にそんな気持ちが沸いてきた

天心は武尊に勝利出来なければ、今後のボクシング転向に暗雲が刺すかも・・・。
世紀の一戦まであと2ヶ月しか無い。大丈夫かなぁ・・・。