G1 SUPERCARD at M.S.G.

#KING OF SPORTS #新日本プロレスリング


土曜なのに珍しく徹夜。目的は新日本プロレス(とROH)の主催興行、
「G1 SUPERCARD」をライブ観戦するため。開催地はあのM.S.G
世界でいちばん有名な、ニューヨークの名物アリーナである。
ちなみにNJPW WORLDで第0試合のHONOR RUMBLEを観て、その後は
CSテレ朝チャンネル、という試聴スタイル。
取り敢えず気になった試合のみレビュー。

HONOR RUMBLEの注目は、先日引退を表明した獣神サンダーライガー
ライガーのテーマがヒットした段階で観客はほぼ総立ちとなり、文字通
スタンディングオベーションでレジェンドを迎え入れる。ここがクラ
イマックスかと思われたのだが・・・。

30人目(31人目?)の選手として登場したのはなんとグレート・ムタ
数時間前にHOGという大会で復帰したばかりのムタが、驚きの古巣参戦。
観客は狂喜乱舞(^^;)。結果はROHのケニー・キングが小狡く優勝したの
だが、主役は間違いなくライガー&ムタ。良いモノ魅せて貰いました!

そしてちょっと注目していたWOH王者岩谷麻優の防衛戦。
完璧な長身モデル体型運動能力の高さ、天然系の可愛さに加え、攻撃
えげつなさまで持ち合わせる岩谷は、もしかしたらカイリやイオより
アメリカ向きなのかも。残念ながらケリー・クラインに不覚を取り、タ
イトルは失ったが、今後に可能性を残す試合。何よりも、新日本マット、
それもMSGに麻優が立っている、という事実。ちょっと嬉しかったりした。

内容的には今大会1・2を争うレベルだったIWGP Jr.ヘビー級選手権
3wayマッチは、メキシコのドラゴン・リーパンディードを下して王座
奪取。王者の石森は直接勝敗に関与しないままの陥落となった。メキシ
カンのIWGPジュニア王者は、ミスティコ以来。リーがどんな王者となる
か、今後に注目!

エース・棚橋弘至ザック・セイバーJr.の持つブリティッシュヘビー級
王座にチャレンジ。せっかくのMSGで棚橋がこんな位置で試合をするの
はちょっと悲しかったが、やはり試合運びの上手さは出場全選手中ピカ
イチ。どんな状況でも対戦相手が必ず光るのだから凄い。しかし結果は
ザックの複合関節技でギブアップ負け。休んで欲しいなぁ、本当に。

IWGPインタコンチネンタル選手権は、新日本らしい消耗戦を制し、内藤
哲也を破った飯伏幸太が念願の王座初戴冠。「新日本らしさ」を魅せつけ
てくれた二人に、ただただ拍手を贈りたい。これがジャパニーズスタイル
だぜ!と日本人ファンが世界に自慢出来る内容だった。


メインはもちろんIWGPヘビー級選手権
ジェイ・ホワイトに挑んだオカダ・カズチカは、結果と共に内容をきっ
ちり残した上での大勝利。ジェイもここまでよく頑張ったと思うのだが、
やはりまだまだ格落ちの感。あと2年したらケニークラスに確実に到達
しそうではあるのだが・・・。

ともかく、新日本プロレスが自らのブランドでMSGに16,000人以上
観客を集めた、という状況が起こるとは、正直夢にも思わなかった。
アントニオ猪木の言う世界戦略とはおそらく違う状況だけど、ちょっと
前まで倒産してもおかしくなかった会社がここまで盛り返したのだから、
ここは素直に喜んでおこうと思う。

普通に思うんだよなぁ、最近。
世界でいちばん凄いのは、新日本プロレスなんだよ、って。

ALL IN

丸藤興行と同じ9月1日に米国イリノイ州シカゴ、シアーズ・センター・アリ
ーナで行われたCody&ヤングバックス主催10,000人興行「ALL IN」
このビッグイベントがNJPW WORLDでも配信開始。ワールドワイドだなぁ、
最近のプロレスって。

ベストマッチはセミ前に行われたケニー・オメガvsペンタ・エル・セロ
ペンタとは、お馴染みのペンタゴンJr.。最初に曙・王道のリングで観た時か
ら凄い選手なのは解っていたが、ペンタはAAA及びLUを主戦場とする選手な
ので、新日系と関わることはまず無い、と諦めていた。が、なんとここで
現役IWGP王者とのシングルが実現。いやぁ、ビックリした。


・・・ここまでの名勝負になるとは。
ペンタ、あのケニーに全く力負けせず、終始互角の勝負を展開。しかも、
ステカ式アームブリーカーパッケージ・パイルドライバーなどの得意技も
キッチリ披露し、ケニーを慌てさせるほど肉薄。

最後はケニーの片翼の天使で惜しくも敗れたが、この才能は是非新日本の
リングに欲しい。すぐにでもヘビー級戦線で活躍出来そう。

そして、驚いたのがラスト。場内が一瞬暗転し、再びライトが点灯すると、
ペンタが明らかに別人(^^;)。正体はクリス・ジェリコ。ケニーをボコボコ
にし、そのまま去って行った。ジェリコが米国でWWE以外の試合に出場し
た、という事実は非常に大きな意味を持つ。果たして今後は・・・。



そしてメイン。
飯伏&ヤングバックスvsミステリオJr.&フェニックス&パンディードとい
う豪華な6人タッグマッチ。全選手が持ち味を発揮しまくり、大いに湧く。
特に初見のパンディード、名前こそ他の選手に劣るものの、随所にセンス
溢れる攻防を展開。今後、ちょっと注目しておこうと思います。

もう一人の主役・CodyNWA世界王座を奪取。まぁ、試合内容はともかく、
このイベントを実現してくれたことを感謝しときましょう、ココは。

さぁ、ALL IN 2はあるかどうか?
WWEがちょっと本気で怒ってるらしいけど、そりゃあそうだろうなぁ(^^;)。
ROH&新日本の連合軍、もしかしたらマジで米国第二の団体になれるかも!

GOLDEN★LOVERS

新日本プロレスと米ROHの合同興行「HONOR RISING:JAPAN 2018」にて、
飯伏幸太&ケニー・オメガのタッグチーム、ゴールデン★ラヴァーズが遂に復活。

飯伏が心と身体を病み、その間に新日本のエースの一角にまで上り詰めたケニー。
今の飯伏は新日本の所属では無く、かつてのライバル・ケニーとの立場は逆転。
日本プロレス界の「宝」とも言える飯伏がもう一度輝くためには、ここでGLの
復活が必要、と判断されたためであろう。


過去を振り返ってみても、飯伏&ケニーほど魅力に溢れるタッグチームは数える
ほどしか存在していない。パッと思いつくのは猪木&馬場BI砲ハンセン&ブ
ロディ超獣コンビ天龍&阿修羅龍原砲くらいなもので、GLはその3チーム
よりも今後の期待値は高いと思う。

飯伏が本当にトップに立つには、ヘビー級のタイトル獲得が急務。まずはGLで
IWGPタッグ、年内にはIWGPヘビーのベルトを巻いた飯伏の姿が観たいところ。
天才、遅ればせながら走り出す。おそらく今年の新日は、飯伏を中心に進む!
・・・と予想しとこう!

WAR OF THE WORLD

米国・ROH(Ring Of Honor)のビッグマッチ、「WAR OF THE WORLD」開催。
今回は新日本プロレスとの共同開催なため、NJPW WORLDで生中継があった。
さすがにリアルタイムでは見られなかったのだけど、タイムシフトで観戦。

ベストマッチはやっぱりヤング・バックスvsL.I.JROH世界タッグ選手権
内藤の人気はカッチリアメリカまで伝わっているらしく、↑↑のお得意のポーズ
を決めただけで場内は大熱狂。なんとなくだけど、雰囲気が新日本の頃の中邑に
似てきたかも。本人は嫌がりそうだけど(^^;)。

しかし、試合は王者のヤングバックスが快勝。
各国のインディに引っ張りだこのヤングバックスが、ホームのROHで負けるワケ
にはいかない。この2人をいつまで繋ぎ止めておけるか? 新日本の手腕に期待!

棚橋弘至はセミファイナルでバレットクラブアダム・コールとシングルマッチ。
タナっていちばん世界に通用しそうな選手なのに、国外での人気がイマイチと感
じるのは僕だけかなぁ?

試合巧者のコールとは手が合う所為か、大熱戦を展開。コールもこの試合を最後
にROHを離れるらしく、有終の美を飾るべく奮闘したが、最後は棚橋の得意技・
ハイフライフローがズバリと決まり、見事な勝利!

そして、試合前にIWGP US選手権の新設が発表される。
新日本の米国進出はどうやら本気なようで、真剣にWWEに闘いを挑む模様。
確かにWWEの寡占状態があまりに長く続くのはどうかと思う。考えてみれば、
新日本は既に世界で2番目の規模を誇る団体。もしかしたら、という可能性はある。
この計画、上手く行くといいなぁ・・・。

SUPER J-CUP 2016・優勝決定戦

7月に後楽園ホールで一回戦が行われた「SUPER J-CUP」
準々決勝から決勝までは昨日、有明コロシアムで行われたのだが、残念なが
ら仕事で観戦することが出来ず。ちょっと観に行きたい大会だったのだが・・・。
取り敢えず、いつものようにNJPW WORLDでチェック。
今回はトーナメントのみレビュー。

準々決勝:

▼獣神サンダーライガー(新日本)vs タイチ(鈴木軍)

・・・NOAHや鈴木軍興行で見られるタイチの姑息さは決してキライでは無い。
セコンド乱入・急所打ち等の反則を駆使するスタイルも、通常の試合なら全く
問題無いのだが、J-CUPでコレをやる、ってのはさすがにちょっと(^^;)。
いつものスタイルを貫いた、と褒めるワケにはいかないな・・・。

○タイチ【リングアウト】ライガー×

▼KUSHIDA(新日本)vs 拳王(NOAH)

この試合、わりと期待していた組み合わせ。日本拳法vs高田道場という見方
もあるし、拳王底力が発揮される試合になると思っていたのだが、残念な
がらそういう展開にならず。というか、KUSHIDAが普通に強いや、マジで。
まさかの拳王完封負け。そこまで実力差あったのか・・・。

○KUSHIDA【腕ひしぎ逆十字固め】拳王×

▼田口隆祐(新日本)vs 金丸義信(鈴木軍)

曲者対決。試合前は「真面目に行く」と豪語した田口だが、普段と変わらな
い動きで逆に観客を沸かせるGHCジュニア王者・金丸臨機応変さもさす
がで、コミカルな田口の動きにキッチリ対応。反則も交えながらだが、しっ
かり実力者ぶりをアピールしたのがタイチと違うところ(^^;)。

○ 金丸【タッチアウト→体固め】田口×

▼ウィル・オスプレイ(新日本・CHAOS)vs マット・サイダル(ROH)

凄い勢いで伸びて来たオスプレイに対し、マットの評価はやや落ち着いた感。
これを払拭するにたる、すばらしい試合だった。
考えてみれば、マットはドラゲーであのリコシェと評価を二分した程の選手。
相手の技を受ける技術にも長け、さらに跳び技も華麗。正しい評価を勝ち得
た、と言って良いと思う。マット、WWEなんか行かなきゃ良かったのに(^^;)。

○ サイダル【エア・サイダル】オスプレイ×

準決勝:

▼KUSHIDA(新日本)vs タイチ(鈴木軍)

タイチの2試合目を見て、失敗を実感。残念ながらJ-CUPのお客さんは絶対に
コレを望んでいなかった(^^;)。あまり語るべきところは無く、タイチの小狡
い攻撃をなんとか凌いだKUSHIDAの順当勝ち。株下げちゃったな、タイチ・・・。

○ KUSHIDA【小包固め】タイチ×

▼金丸義信(鈴木軍)vs マット・サイダル(ROH)

金丸懐の深さを魅せ付けた試合。マットの攻めはダテでは無く、何度も
勝利寸前まで行くのだが、その度に金丸はノラリクラリな戦法でダメージを
絶妙に逃がす。ハーリー・レイスジュニア版、と言ったら解りやすいか?
終わってみれば金丸完勝の印象。やっぱ凄いな、この人は。

決勝:

▼KUSHIDA(新日本)vs 金丸義信(鈴木軍)

決勝は奇しくもIWGPジュニア王者vsGHCジュニア王者というマッチアップ。
ここでなんとKUSHIDA受けに回り、金丸の猛攻を凌ぐスタイルに終始した。
つまり、金丸よりクッシーの方が王者らしく見える展開。あのKUSHIDAが、
まさか金丸をコントロール出来るくらい上手くなるとは、正直思わなかった。
最後はホバーボードロックがカッチリ決まり、KUSHIDAの勝利。

○ KUSHIDA【ホバーボードロック】金丸×
※KUSHIDAが優勝

本当はトーナメント枠外で組まれたスペシャルマッチにも触れたかったのだが、
さすがにその物量を処理する自信無し(^^;)。
ただ、特別なイベントであるJ-CUPの決勝興行としては、内容にやや不安が残っ
たかも。やっぱり今回はタイチでなくてデスペの方が良かった気がするなぁ・・・。

一回戦ではCWCを蹴散らせそうな勢いを感じていただけに、ちょっと残念。
やっぱタイチがなぁ・・・。