「WWE CRUISERWEIGHT CLASSIC」、7週目。
トーナメント二回戦の残り3試合を一挙に放送する日だが、この3試合がどれも
大当たりな内容。今週もオンエア順でレビューをば。
▼ 〇リッチ・スワン(フェニックススプラッシュ)リンセ・ドラド×
注目のリッチがプエルトリコのリンセ・ドラドと対戦。
リンセはプエルトリコ出身だが、基本は米国インディー系のChikaraやEvolve等
で試合をしているらしい。同じフィールドに居たリッチとは手が合う筈、と思っ
て観ていたら、まぁこれが非常にスイングした良い試合。
両者共にいわゆるルチャ系の動きから入って行くのだが、なかなか受け身を取ら
ない(^^;)。先に背中を付けたら負け、みたいなルールの試合を観ているようで
面白かった。
最後は地力に勝るリッチが不死鳥スプラッシュを決めて勝利したが、リンセも
どんどん観たい選手。何年か前に大阪プロレスに参加したらしいのだが、WWE
からオファーが無ければ新日本かドラゲーあたりに来れないだろうか?
▼ 〇ザック・セイバーJr.(ヨーロピアンクラッチ)ドリュー・グラック×
意外にも試合前半のペースを握ったのはグラック。
デスマッチ系の選手、ということしか知らなかったのだが、なかなかどうしての
グラウンドテクニック。合間に強烈な打撃を入れて来るところに感心した。
しかし、ザックのテクニックはやはり2〜3歩上を行った模様。
寝技と切り返しの攻防だけで、すれっからしのCWCオーディエンスを唸らせてし
まうのだから、その所業は完全に芸術の域。
最後もグラックの必殺技、胴締めドラゴンスリーパーを完璧な欧州式エビ固めで
切り返し、完全な3カウント。敗戦でアタマを抱えたグラックの表情が印象的。
・・・グラックも日本に来て欲しいけど、契約しちゃうだろうなぁ、きっと(^^;)。
▼ 〇T.J パーキンス(リバース足四の字固め)ジョニー・ガルガノ×
二回戦最後のカードは元PUMAのTJと、NXT現役ファイターのガルガノ。
内容が計算出来るくらい鉄板なカードだと思っていたが、その予想を完全に上回
って来たのだから、2人とも只者では無い。
言葉で表現するならば、「いちばん良い時期のTNA X-DIVISIONマッチ」。
身体能力が高く、跳び技も投げ技も固め技も正確な2人が、終始同じスピードで
タフマッチを繰り広げるのだから、コレが面白く無いワケが無い。
両者共に優勝候補とされていたのだが、明暗を分けたのはガルガノの負傷。
テイクオーバーブルックリンのNXTタッグタイトルマッチで負った足の怪我は、
深刻とは言わないまでも酷かった模様。それさえ無ければ、本当にどちらが勝つ
か解らない、超ハイレベルな試合だったと思う。
負傷箇所を的確に攻めたTJの勝利。やっぱりTJの関節技は新日本の香りがある。
本当はザックとのシングルが観たかったんだけどなぁ・・・。
これにてベスト16の試合も全終了。準々決勝のカードは以下の通りとなる。
■飯伏幸太 vs ブライアン・ケンドリック
■T.J パーキンス vs リッチ・スワン
□戸澤陽 vs グラン・メタリック
□ザック・セイバーJr. vs ノーム・ダー
勝ち上がり予想は飯伏・リッチ・メタリック・ザック。希望的観測としては、
飯伏vsザックの決勝戦が観たい。WWEイベントの大メインが新日vsNOAHになっ
たら、もう最高なのだけど。