「Unlimitedに登録されている根本聡一郎作品を全部読むぞ!」大作戦、
昨日よりスタート。
氏の作品はそれほど多いワケでなく、こないだ読んだ「プロパガンダ・
ゲーム」を含め全部で4作品。3年ほど前に「幻覚少女」は読んでおり、
当然残り2作からのチョイス、ということに。まずはこの「脱水少女」
から読み始めてみた。
クリーニング店で働く少女が主人公・・・ではもちろん無く、ファンタジー
とかSFにカテゴライズされる物語。舞台は東北の田舎町であり、登場す
るのは等身大の田舎の少年少女達だから、そういうジャンルに落とし込
むのは困難なはずなのだが、読後感は「自然」。ある意味荒唐無稽なス
トーリーをサクッと料理してしまう筆力、単純に凄いと思います、ええ。
そしてこの作家、藤子・F・不二雄・・・というか、ドラえもんの世界に
凄く影響を受けているな、と。読み終わった後に気付いたのだが、その
世界観は名作「のび太の魔界大冒険」に酷似。僕らの年代はそういう価
値観にアレルギーが無いから、物語がスッと入って来るんじゃないかな
ぁ、と感じた次第。
根本聡一郎、非常に良いツボを突いてくる作家。
しばらく注目だな、この人の作品。