K-1 WORLD GP 2024

#Banner Last Stand


エディオンアリーナ大阪で行われたK-1 WORLD GP 2024
ここ最近は一切観ていなかったK-1だが、年末に行われる無差別級トーナメ
ントアジア予選に、あのジェロム・レ・バンナがエントリー。どんなカタ
チであれ、コレは確認すべきと判断し、abemaの生中継を観た。

対戦相手はK-JEE
新生K-1になってからの重量級日本人ファイターで、もちろん現役バリバリ。
対するバンナは既に51歳。普通に考えれば、あってはならないマッチメイク

・・・バンナは、1R保たなかった
当然と言えば当然の結果。全盛期のバンナも早いラウンドで取りこぼす試合
が結構な頻度であったのだが、今回はそういう種類では無い。裏を返せば、
見事な負けっぷりだったと思う。

バンナはバックステージで引退を表明。そもそも50歳を過ぎて出来る競技で
無いことは明確なのだから、それも致し方無い。寂しいけど・・・。

今回の大会を通して観たのだが、正直今のK-1には全く魅力が無い
武尊という絶対的なカリスマが欠けた今、彼同等の求心力がある選手が出て
こない限り、浮上の目は無い気がする。誰かが飛び抜けてくれればいいんだ
けど・・・。

1954

#プロシタン通信


1954 史論-日出ずる国のプロレス / 小泉悦次(Kindle版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プロレス史探求家小泉悦次氏による著作。
初出の無い書き下ろし作品であり、テーマは日本でプロレスが始まった年、
とされる1954(昭和29)年黎明期日本マット界その周辺

力道山に関しては、関連書籍や文献が山のように見つかる。そして近年では
増田俊也氏の著作を中心に木村政彦に関する情報もかなり目にするようにな
ったのだが、この時代のもう一人のキーマンである山口利夫に関する情報は
非常に少ない。この作品でも多くのページを割いているワケでは無いのだが、
興味深い記述が多々ある。やはりこの人の目の付け所鋭い

そして、これまで謎に満ちていた初期「女子プロレス」に関する記述を、
もの凄いボリュームで展開。日本女子プロレスのルーツである猪狩定子氏に
インタビューを敢行している、という事実だけで驚愕モノなのだが、その発
言の“重要さ”感嘆してしまう。彼女に力道山との繋がりがあった、なんて、
これまで殆どの人が知らなかった、と思う。

そして、後半で大きく採り上げられている“昭和巌流島の闘い”力道山
木村政彦による伝説のセメントマッチに関する小泉氏のコメントに、完全に
心を打たれた。下記、失礼を承知で一部引用させていただく。
—–
力道山vs木村戦をリアルタイムで見て、今も存命の方は少なくなった。では、
なぜ語られるのか。今日に至るまでファンに対して、「プロレスとは何か?」
を考える格好の素材を提供したからなのか。
いや、この試合がプロレスを語る文化を作ったからだと思う。
(中略)
木村は、かつて彼の父エリオを破っている。結果としてそのエピソードはヒ
クソンのプロフィールを語る背景にもなった。
これも木村が忘れられた存在ではなかったからだ。なぜか。日本にプロレス
を語る文化があったからこそ、木村は残ったのだ。
では、なぜ残ったのか。力道山vs木村戦が語り継がれたからである。
—–
この「プロレスを語る文化」のおかげで、僕はこれまで生きて来られた、と
言って過言は無い。もしこの文化が発生しなければ、ここまでプロレスや格
闘技に強い思い入れを持たなかった気がする。この記述は、僕に取って真の
“金言”。正直、ちょっとが出た。ただただ、すばらしい作品である。

プロレス史に興味のある人以外は手を出しにくい作品だし、価格もかなり高
いのだが、終戦直後日本カルチャー興行の仕組みに興味がある人が読ん
でも、資料的な価値は充分にあると思う。

・・・いろんな人たちに読んで欲しいなぁ、これ。

Chinese Kung fu

#ONGAKU-SENKA


『今日のiPod「POP」から流れた曲』
70年代中盤、日本で最初の「ディスコブーム」が起こった折、その中に
ちゃっかり居座って存在感を示したバンド(?)の曲。

Chinese Kung fu by Banzai.
↑↑このライブ(?)映像でなんだかよく解らないダンスを踊っているのは、
Les Clodettesというユニットらしい(^^;)。Banzaiのビデオ、出てくるのは
この人たちだけ。というか、他の曲は一切知らないのだが(^^;)。

正直、毒にも薬にもならないタイプ薄っぺらい曲で、本来なら触れる必要
も無いのだが、実はコレ、我々の間では結構有名な曲。何故かと言うと、こ
脳天気なメロディが、“おそらく日本人プロレスラー史上実力最強”と言わ
れるジャンボ鶴田初代入場テーマ曲であったから。

デビュー当時の鶴田の、どこか脳天気な雰囲気と見事にマッチ。この曲に驚
くほど知名度があるのは、間違いなくジャンボ鶴田のおかげだと思う。
・・・まぁ、この曲の所為で「緊張感に欠ける」とか言われて怒られてたのかも
しれないけど(^^;)。

DISCO MUSIC GREATEST HITS / V.A(Amazon Music)

DESTRUCTION in KOBE

#njdest


新日本プロレス『DESTRUCTION in KOBE』神戸ワールド記念ホール大会
をテレ朝チャンネルにてライブ観戦。G1後初のビッグマッチ。

セミファイナル、IWGPグローバル王者デビッド・フィンレーに挑んだ
のは、YOSHI-HASHI。もうベテランの域に突入したYOSHI-HASHIだが、
ここまで全くうだつが上がらず。おそらくこの試合が最初で最後のチャン
になる、と思われた。

YOSHI-HASHIのベストバウト、と思える内容。
正直、僕はYOSHI-HASHIに対して普段は辛辣なのだが、途中から「なんと
か勝たせたい!」と思ってしまったほど。しかしフィンレーの牙城は高く、
奇跡は起こらなかった。

今後もシングルタイトル獲得は難しいと思うが、なんらかの勲章は与えて
あげて欲しい。致命的なミスを幾つも犯しながらも、ここまで腐らずに頑
張ってきたのだから。引退までになんとか・・・。

メインは内藤哲也vsグレート・O・カーンIWGP世界ヘビー級選手権
主導権は完全にOカーンであり、内藤は付いていくのに精一杯・・・に見えた。

30分を超える試合で、最後は内藤が見事な逆転を魅せてくれたのだけど、
コンディションはあからさまに悪そう。特に下半身、両足の動きがあまり
に悪く、ロープワークすらままならない感。ちょっと休んだ方が良いと思
うのだが、さすがにそういうワケにも行かないのかなぁ・・・。

非常に申し訳無いのだが、今大会の全試合が予想通りの結果となった。
もう少しだけ「もしかしたら?」を散りばめないと、緊張感が漂わない。
おそらく次の両国ではザックが世界王者になると思うのだが、その後、
東京ドームまで繋がる流れが全く見えないのは困った事態かも。

新日本、大ピンチ
起爆剤になれるとすれば、鷹木・辻、そして上村だが・・・。

『極悪女王』on Netflix

#入魂


Netflixにて、鳴り物入りで19日より配信開始となったドラマ『極悪女王』
僕は20日・21日の二日間で、全5話を一気に観た。

あの頃の全女を知っているプロレスファンであれば、当時の女子プロレスが
どれだけ厳しい世界だったのかも当然知っている。であるが故に、芸人女優
が、どれだけの事が出来るのか、と斜に構えて観ていたのだが、途中から思わ
正座してしまった。なんという凄まじいリアリティなんだろう・・・。

ゆりやんの演技はマジで鬼気迫るモノがあったのだが、もっと驚いたのは長与
千種を演じた唐田えりか。長与は女子プロの範疇に納まらない、日本プロレス
界でも屈指の「天才」であり、ソレを演じるのは困難、と思っていたのだが、
唐田は下手すればあの頃の本人よりもよっぽど長与千種だった。控えめに言っ
「最高」だと思う。

プロレスファン的な観点から見ても、あの頃聞きかじっていた「噂」がある程
「本当」だったことが解り、やたらゾクゾクした。実際にジャッキー佐藤が
引退に追い込まれた横田利美とのシングルマッチの決まり手は「押さえ込み」
あの頃の僕ですら不可解に感じた場面は、きっと・・・。

とにかく、プロレスを扱ったドラマとしては、間違いなく歴代最高の内容。
普通にヒューマンドラマとして観ても、近年稀に見る大傑作。コレは全ての人
が、間違いなく観るべき。鈴木おさむ、さすがだ・・・。

・・・重箱の隅を突かせて貰えるのであれば、剛力彩芽の演じたライオネス飛鳥
がちょっとカッコ良過ぎ(^^;)。あの人もあの人で・・・。