上村優也

#何かを決意した若者の覚悟


新日本プロレス「NEW JAPAN ROAD」後楽園ホール大会。
今年のROADは中西学引退記念シリーズとして行われているのだが、
後楽園ホール3日目の第2試合で、ひさびさに胸のすく試合が。

主役はキャリア3年のヤングライオン、上村優也
CHAOSvs鈴木軍のタッグマッチに1人だけ若手が入った8人タッグだっ
たのだが、驚いたことに上村はリングインと同時に鈴木みのるを急襲。
あの鈴木に数分間反撃を許さないくらい攻め込んで魅せた。


激高する鈴木に場外でボコボコにされる上村。ここまでは普通だと思う
のだが、驚いたことに上村は鈴木を殴り返す。感覚的には鈴木100に対
して上村は1だが、諦めない姿勢は確実にこちらに伝わった。

試合はもちろん上村のフォール負け。完全に意識が飛んだと思いきや、
鈴木にたたき起こされた時に↓↓こんな表情を・・・。

・・・すばらしい
正直、上村は他のヤングライオンと比較して横並びだと思っていたが、
この1試合だけでかなり突き抜けたかもしれない。なんならもうすぐに
でも、上村と鈴木の絡みが見たくなっているのだから。

ボスはトドメのゴッチ式パイルドライバーを敢行しなかった。
つまりこれは「NEXT」があるということ。上村はなんとか鈴木との
一騎打ちまで辿り着き、ゴッチ式を喰らう必要がある

当分新日本の一人勝ちは続くだろうなぁ・・・。
若手からベテランまで、ほぼ全員がギラギラしてるんだから。

THE NEW BEGINNIN in OSAKA

#根本的な問題


新日本プロレス「ニュー・ビギニングin大阪」、@テレ朝チャンネル。
諸事情があってセミとメインしか観られていないのだが、語るべきは
やっぱり↓↓この試合。

メイン・IWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタル選手権
二冠王内藤哲也に挑んだのは、バレットクラブのKENTA。KENTA
のIWGP挑戦は、おそらくコレが初めてだと思われる。

東京ドームでの衝撃の乱入劇からココに至るまでのKENTAは見事
った。試合後のマイクからインタビュー、そして何よりtwitter上で
内藤を挑発し続け、コメントの上手さで定評のある内藤を悉く上回
り、試合の盛り上げに一役買ったのは事実。もしコレが無かったら、
内藤の初防衛戦がここまで注目されたかどうか・・・。


・・・しかし
8割方攻めていたのはKENTAだったが、試合の主導権は最後まで奪
えなかった。原因は明白、KENTAのスタミナ不足。張り手の打ち合
いなどの体力を要する場面での息切れがやたら早いから、折角流れ
始めた試合がブツブツ切断される。さすがにコレはいただけない。


試合終盤、アクシデントで流血した内藤だが、最後はデスティーノ
をズバッと決めて勝利。35分に及んだ激闘ではあったが、終わって
みれば内藤の「完勝」というイメージしか残らなかった。

実は「KENTAが取れば面白い」と思いながら観ていた。
NOAHGHC王者だった頃のKENTAは、対戦相手との体格差を全く
感じさせない「強さ」というオーラをまとっていた筈。あの頃の
KENTAの強さを良く知っている僕としては、歯がゆさ・・・というか、
悲しさしか残るモノが無い。

出来る事なら、もう一度だけでいいから「KENTAのプロレス」
魅せて欲しい。新日本に来てからのKENTAは、残念ながら絶対に
本当のKENTAでは無いと思うので。

いきなりやってきた獣神ロス

#僕らのライガー


▼スポーツアルバム/獣神サンダー・ライガー現役引退記念アルバム

年が明けた頃に予約しておいた獣神サンダー・ライガー引退記念アル
バムが届いた。最近はこの手のムックは購入していないのだが、さすが
にライガーは別。無くならないウチに手に入れておこう、ということで。

最後のスタジオ特写に加え、引退後初のロングインタビュー、かつての
ライバルたちのコメントに加え、30年間のヒストリーなど読み応え満点。
もちろん興味が途切れないまま最後まで読んだのだが・・・。

最終ページ、表3に掲載された写真とそこに記されたサインを見た瞬間、
いきなりライガーさんの不在を認識してしまった。もう新日本の会場に
行っても、中継番組を観ても、そこで試合をするライガーの姿は観られ
ない。重度の獣神ロスに陥った模様。

こんなことは言いたく無いし、おそらく絶対に無いと思うのだが・・・。
・・・復帰してくれても全然いいんだけどなぁ、ライガー・・・。

平成維震軍「覇」道に生きた男たち

#やってやるって!


▼平成維震軍「覇」道に生きた男たち / V.A

G SPIRITS MOOKの記念すべき10冊目は、なんと平成維震軍
1991年に突如始まった新日本プロレス空手・誠心会館との抗争劇か
ら生まれたユニット。ココに目を付けるあたりがG SPIRITSのセンス

実際のところ、誠心会館の青柳・齋藤と、新日本の越中・小林の抗争は
本当に熱くなった。異種格闘技戦云々のレベルの話ではなく、バックボ
ーンの違う双方が本気丸出しで闘うのだから、コレが面白く無いワケが
無い。闘魂三銃士が全盛期を迎えた頃に一方で毒々しく狂い咲いたベテ
ランの意地が、ファンの心を鷲掴みにする、という見事な展開を魅せて
くれたのを、昨日のことのように覚えている。

そんな平成維震軍に所属した7選手の共著。
執筆者は、越中詩郎・小林邦昭・木村健悟・Gカブキ・青柳政司・齋藤
彰俊・AKIRAの7人。小原道由後藤達俊の参加が無かったのは残念だ
が、この手の書籍にはなかなか登場しない選手たちの談話が多々。特に
青柳館長の項は、非常に興味深く読ませていただいた。

嬉しく感じたのは、平成維震軍に在籍した全ての選手がこのユニットに
「愛」を未だに持ち続けていること。プロレスラーの多くはかつて自分
が在籍したユニットに対してドライなことが多い傾向があるのだが、皆
「すばらしいユニットだった」と一様に語る平成維震軍は、間違い無
く稀有な存在。確かに僕も、プロレスファン全体から煙たがられている
木村健悟を真剣に応援したのは、この時代だけだったかもしれない。

もちろんキャリアのあるプロレスファン向けの書籍。でも、あの時代の
「熱さ」を覚えている同士たちは、一読する必要があると思う。
初代の維新軍より、断然好きだったな、平成維震軍

FANTASTICA MANIA 2020

#正月明けの祭典


今年も新日本とメキシコ・CMLLの合同興行「FANTASTICA MANIA」
10日の大阪大会で開幕。毎年この時期はヒマなことが多いため、中継は
リアルタイムで観てたのだが、今年は今日になってやっと(^^;)。
何故かと言うと・・・。

↑↑が今年の参加選手なのだが、正直ちょっとパンチに欠ける感あり。
常連のアトランティス・ボラドールJr.・新ミスティコらが居ないのも寂し
いし、初来日組の魅力・実力が未知数なのもその要因。まぁ、その代わり
ネグロ・カサスが久々に来日してくれたりするのは嬉しいのだが。

今回敢えて注目したい選手は、19日の後楽園ホールでウルティモ・ゲレ
ーロの保持するCMLL世界ヘビー級王座に挑戦が決まっている小島聡

現状、失礼だが長いこと「冷や飯」を喰わされ続けている第三世代4人
中で、唯一今シリーズ全戦で試合が組まれているのが小島。もしかしたら
最後のチャンスかもしれないし、ここでタイトルを奪取してメキシコ遠征
とかすれば再浮上のキッカケになるかも。正直勝ち目は薄いとは言わざる
を得ないが、なんとか意地を見せて欲しいところ。

後は開幕戦を見る限り調子の良い新ディナミタの3人と、ニエブラ兄弟
も注目しておくと良いかも。オカマちゃんのドゥルセ・ガルデニアはもう
少し様子見。終盤には良くなってる気がするけど。