飯塚高史引退記念大会

昨夜、後楽園ホールで行われた新日本プロレス「NEW JAPAN ROAD」。
サブタイトルは“飯塚高史引退記念大会”。怨念坊主こと、飯塚高史の
ラストマッチである。

自らのテーマ曲で南側客席から入場した飯塚は、狂乱のまま因縁の
テレ朝・野上アナにいつものように暴行。野上アナは今回も上半身裸で
の実況を余儀なくされる。いつも通りに・・・。


もちろんパフォーマンスもいつも通りだったが、ちょっと違ったのは
攻防の中でビクトル式の膝十字やスリーパーを魅せたこと。かつての
新日本プロレスで“ポリスマン”の役割を務めた飯塚は、この技でヤバそ
うな相手を黙らせて見せた。この段階で、僕はもう感無量。後は好き
に暴れてくれればいい、と思った。

試合終盤から号泣する天山は、ムーンサルトプレスで飯塚をフォール。
涙ながらに飯塚に握手を求め、飯塚は一瞬天山の手を握ったのだが・・・。

直後に噛みつき。でも、コレでいいんだなぁ、と思った。
かつて新日本プロレスの「強さ」を体現してくれた男の狂乱ヒール転向
には、並々ならぬ覚悟があったハズ。ここで大団円を迎えてしまったら、
飯塚の創り上げた作品がメチャクチャになる。それだけは絶対にイヤだ
ったのだろうなぁ、と。

最後は代名詞でもあるアイアンフィンガーフロムヘルで天山を一撃。
この攻撃がプロレスラー・飯塚高史の最後となった。

この後、飯塚はいつものように狂乱のまま場内を徘徊し、何も言わずに
控室に戻った。リングサイドでは盟友・鈴木みのるがゴングを乱打。
ある意味で新日本を象徴するプロレスラーは、ヒールのまま消えた。
リングに残されたアイアンフィンガーが、非常に印象的だった。

あまりに見事なラストマッチ。
驚いたのは、試合終了がアナウンスされたにも関わらず、客が全く帰ろ
うとせずに飯塚コールを贈っていたこと。やっぱり新日ファンは、飯塚
がどんな男だったのかを、よく解っているんだな、と思った。

飯塚高史・本名:飯塚孝之。
元IWGPタッグ王者、元GHCタッグ王者。2019年2月21日、後楽園ホー
ルに於ける記念大会にて、現役引退・・・。

ジャイアント馬場没20年追善興行

「ジャイアント馬場没20年追善興行 – 王者の魂 -」、本日は試合の件。
平成最後のオールスター戦と銘打たれ、大々的に報道された時にはかなり
心が躍ったのだが、発表されたカードを見た時には正直「?」マークが。
ところが実際に試合の映像を確認したところ、ここ数年でもかなりレベル
の高い興行であった、と実感。全部は書けないので、セミとメインを。

マスカラス・ブラザーズとしての試合はコレが最後、と言われていたが、
さすがに今回は実感した。御年76歳の仮面貴族は、もう完全に老人だった。
5年前に来た時はまだ辛うじて動けていたのだが、今回は正直ボロボロ。
フライングクロスチョップで殆どジャンプさえ出来なかったマスカラス。
でも・・・贅沢は言えない。

逆にコンディションの良いドス・カラスが見事なゲームメイク。最後は
兄に代名詞でもあるコーナーからのフライングボディアタックを促した。
お世辞にもキレイな技とは言えなかったが、観客は皆感無量。もしかした
らこれがミル・マスカラスの最後の試合になってもおかしくないのだから。

そしてメインは棚橋弘至&ヨシタツvs宮原健斗&関本大介のタッグマッチ。
やっぱり軸になるのは棚橋で、初対決の宮原・関本とどう絡んで行くのか
が最大の焦点。


宮原も関本も日本を代表するプロレスラーなのは間違い無いが、やっぱり
役者は棚橋が一枚上、と感じた。両者の良いところを最大限に引き出し、
熱狂を生んでいく。もしかしたら宮原が「次の棚橋」になるのでは?と思
わせてくれたのだから、棚橋の懐の深さは凄い。そして、関本に関しては
近々のうちに新日本に参戦すべき。オカダや内藤はもちろん、石井との真
っ向勝負が観てみたい。

〆は宮原と棚橋の「プロレスを最高に愛してま〜す」。
この興行に相応しい最高の締めは、観客を絶対に幸福にしたと思う。

ただ。
今のままでは「オールスター戦」は成立しない、と思う。
何故ならば、現状「スター」とされるプロレスラーは新日本プロレスが
寡占状態。新日本以外の団体が大きく飛躍しない限り、オールスター戦
はあり得ない、ということになる。

宮原健斗を有する今の全日本には、大いに可能性がある。どうしようも
なく新日派の僕だが、やっぱり二団体が覇を競う状況の方が熱くなれる。
宮原にはかつての全日本やNOAHくらいの規模まで、全日本を引っ張っ
て欲しい。その上で棚橋との再戦があったら・・・泣くな、きっと。

とにかく、すばらしいイベントを与えてくれた天国のジャイアント馬場
さんに感謝。そして、この素敵なイベントに僕を関わらせてくれた全て
の皆様に、改めて感謝したい。

・・・大変だったけど(^^;)。

仰天の新IWGPヘビー級王者

祝日の月曜日、エディオンアリーナ大阪で開催された新日本プロレスの
新春シリーズ最終戦「THE NEW BEGINNING in OSAKA」。
正直、例年ならここで何かが起こる、ということは無いのだが、今年は
違った。思わず二度見してしまうような大事件。

メインイベント・IWGPヘビー級選手権。
ドームでケニー・オメガを破り、IWGP王者に返り咲いた棚橋弘至が、
ジェイ・ホワイトの挑戦を受ける初防衛戦。これが30分を超えるロング
マッチとなり、棚橋のハイフライフロー狙いをダイレクトキャッチした
ジェイが、必殺のブレードランナーを決めて勝利。棚橋、初防衛失敗・・・。

この勝利、実は重要な意味を持つ。
次のIWGP王座戦は次期シリーズ「NEW JAPAN CUP」の優勝者と現王者
の間で行われるのが通例。今年の場合、NJC後のビッグマッチとは、新日
初となる米N.Y・マジソンスクウェアガーデン大会。つまり、棚橋は王者
としてMSGのメインに出る機会を失った、ということ。

ジェイはすばらしい選手だと思うのだが、現時点でMSGのメインに相応し
いか、と問われるとやっぱり?マークが点く。挑戦者次第では興行自体が
大失敗に終わる可能性が。いやぁ・・・。

今のところの候補はオカダ、内藤、棚橋、そしてこの日に復活をアピール
した飯伏。個人的には飯伏に上がって欲しいが、安全なのは内藤か・・・。
そして、結局短命で終わってしまった棚橋の今後も非常に気になる。
どうなるのかな、2019年の新日本は・・・。

FANTASTICAMANIA 2019

新日本プロレスとメキシコ・CMLLの合同興行「FANTASTICAMANIA」が
1月11日のエディオンアリーナ大阪大会にて開幕している。

1月21日の最終戦までほぼ連日興行があるので、こりゃあチェックが忙し
い、とか思ってたら、NJPW WORLDの中継は開幕の大阪大会の次は明日
の幕張メッセまでお休みの模様。ちょっとガッカリ(^^;)。

↑↑取り敢えず開幕戦のハイライトがYouTubeに上がってたので掲載。
注目は日本でデビューとなった大陸王子二世・アトランティスJr.だった
のだが、やっぱりオヤジさんのデビューの頃には敵わないかも。
まぁ、日本をプレデビューと考えれば、本国メキシコでは衝撃的なデビ
ューになるかもしれない。

明日からのワールドに注目。
まずは幕張のファミリータッグトーナメントだ!

最強のナンバー2

▼最強のナンバー2 坂口征二 / 佐々木英俊

元柔道家・元プロレスラーにして元新日本プロレスCEO、坂口征二。
僕がプロレスに初めて触れたのはNET(現テレ朝)の中継番組「ワールド
プロレスリング」。シングルだったのかタッグだったのかはさすがに覚え
ていないが、坂口はそこでブルート・バーナードと闘っていた。つまり、
僕の40年を超えるプロレス観戦は坂口から始まった、ということ。

そんな偉大なプロレスラー・坂口征二の、本人公認バイオグラフィー。
著者の佐々木英俊氏とは、ファンクラブ「荒鷲」の会長だった人だから、
熱の入れ方が半端ない。なにしろ生誕前の坂口家の人物考察から話が始ま
り、幼少期・青年期・壮年期・老年期から現在に至るまでをしっかり取材。
結果500ページ(!)を余裕で越えるもの凄い作品を作ってしまったのだ
から、これはもう尊敬に値する仕事。

本当に「坂口の全て」が詰まった本。
柔道日本一の時代、現役プロレスラーの時代、新日本プロレス社長の時代
など、どの時期も不足の全く無い書き込みがなされており、もう唸るしか
無い程。しかも、決して事実の記述だけが続いている系の作品ではなく、
読んでいるうちに坂口征二という「人物」の大きさが解ってくる。これは
もう、ノンフィクションの手本と言って良いかもしれない。

強烈に印象に残ったのは、やはり組織としての新日本プロレスを立て直し
た時代の章。この部分はリアルに経営指南書であり、世の企業経営者皆が
参考に出来る内容だと思う。

ちなみにこの本、今日時点で発売日前なのだが、1月4日の新日本・東京ド
ーム大会の日に先行発売されていたのを入手した。他の人より早く、この
本に巡り会えて幸運だった、と素直に自慢しときます(^^;)。凄いよ、コレ。