ALI vs INOKI

#MMAの始まり


▼アリ対猪木–アメリカから見た世界格闘史の特異点 / ジョシュ・グロス

以前からずっと読みたいと思っていた本をようやく入手。
日本では色々な作品で語られている【世紀の一戦】アントニオ猪木
モハメド・アリ異種格闘技戦を、アリ側・米国側の視点に立ち、その
実現の背景から試合内容その後に及ぼした影響までが細かく記述され
ているドキュメンタリー

この試合のことを考える度に、「ボクシングの”現役”世界ヘビー級王者」
が、【”真剣勝負”の他流試合】に臨んだ『奇跡』を意識せざるを得ない。
今では絶対にあり得ない状況であり、こんなことを「やりたい!」と言
える世界王者が存在するのなら、心の底から応援したいくらい。それく
らい、モハメド・アリは今を以て特別であり、唯一無二。だからこそ、
アリ側から書かれたドキュメントを、しっかり読んでみたかった。

・・・その希望は、しっかり叶った
あの異様な試合は、アントニオ猪木はもちろん、モハメド・アリも自ら
が望んだ闘いであった、ということが感じられたのが本当に嬉しいし、
その後に世界的に発展していくUFC・PRIDEを始めとする【MMA】
大きな影響(ほぼ反面教師ではあるが)を与えた事実も嬉しい。

解説柳沢健氏は、この作品を「1976年のモハメド・アリ」と評した。
出来れば氏の名著である「1976年のアントニオ猪木」と併せて読むこ
とをオススメする。

なんちゃらジュニアとは、レベルが違うんだよ、アリは。

天心 × 武尊

#遅すぎた決着


『THE MATCH 2022』、閉幕

全戦レビューをアチラに書いたので、他の試合についてはご参照を。
ここではメイン、那須川天心 vs 武尊頂上決戦について。
スクショをたくさん撮って試合展開を細かく追おう、と思ったのだが、それ
でもきっと伝わらない気がするので、諦めて文章にて記載します。

試合開始前、リングでコールを受ける時の武尊の顔
K-1で対戦相手を完膚なきまでに叩きのめす時の武尊は必ずこの顔をしており、
恐ろしさが増した。思わず「天心大丈夫か?」と思ったが、天心も引き締まっ
た恐ろしい表情。この段階で、既に名勝負は確定していた。

1R、武尊は恐ろしい顔で笑いながら天心を挑発する。しかし、武尊は大きめ
のパンチを連発し、空振りを繰り返す。このミスを天心が見逃すワケが無く、
見事なカウンターを決めてあの武尊からダウンを奪って魅せた。あの武尊の
笑顔に動じずに攻撃できる天心の精神力が凄い。

一貫して天心を応援していたつもりの僕だが、武尊のピンチに顔を歪めた
武尊はけして諦めず、終盤には挽回したのだが、その時は天心を心配してハッ
とする、という自分の本末転倒な心持ちに呆れてしまった。

KO決着こそ無かったモノの、万人が納得する天心の完勝
天心は最高のカタチでキックのキャリアを終え、ようやく国際式ボクシング
の世界に飛び込める。これまで本当にありがとう。ボクシングでも世界を取
ってくれたら、こんなに幸せなことは無い。

武尊、は・・・。
やっぱりタラレバの話をしないワケに行かない。

もしこの試合が少なくとも5年前に実現していたら、結果が違うことも充分に
あり得た筈。その件は何度もココに書いて来たが、僕から言わせれば「タイミ
ングを逃した所為で噛ませ犬になった」気がしてならない。
今出来る最高の試合を魅せてくれた、とは思うが、もしあの時に・・・と思うと、
なんとも言えない悔しさが残る。

もしかしたら、僕が大いに興味を持って格闘技を観るのは、今日が最後かも
しれない。だからこそ、世紀の一戦が実現しれくれた事実には感謝したい。

天心も武尊も、本当にお疲れ様でした!

武藤敬司、引退表明

#SPACE LONE WOLF


先週、新日本大阪大会同日にさいたまスーパーアリーナで行われたCyberFight
グループのビッグマッチ『Cyber Fes.2022』にて、NOAH武藤敬司引退
表明した。

武藤のデビューは1984年だから、単純に38年も現役を続けていることになる。
デビュー当時からその才能はズバ抜けており、早くからメインに抜擢されてい
たが、その“特別扱い”ぶりにファンが難色を示した。実際にブレイクしたのは
WCW遠征からの帰国時。そこから先は、名実共に日本プロレス界全体の主役
して活躍してきた。

僕が武藤を認めるようになったのは、実は結構最近で2000年を過ぎてから
90年代の武藤は頑なにアメリカンプロレスに傾倒しており、UWF的な流れ
期待する僕にはなんとも消化不良(^^;)。だから、あのUインターとの対抗戦
の時も、心の底から高田を応援していたりした。

今にして思えば、武藤の「凄さ」は明確に解る。
どんな相手を前にしても、確実に『自分の試合』が出来るのは、プロレスの
技術やスター性はもちろん、【強さ】でも他を凌駕していたからなのは明白。
でなければ、絶対にどこかで誰かにシュートを仕掛けられていた筈。

正直武藤敬司の40周年を観たい、という気持ちもあるのだが、身体のことを
考えると、さすがに認めざるを得ない。最後の対戦相手に誰を選ぶのか、ちょ
っと注目しておく。誰なんだろうなぁ・・・。

「猪木」

#目撃者


▼「猪木」 / 原悦生

G SPIRITSムックvol.17「アントニオ猪木を撮り続けた男」こと、カメラ
マン・原悦生氏のノンフィクション。

原さんと言えば、伝説の猪木・アリ戦における「猪木のハイキックシーン」
を押さえたカメラマン。若かりし頃から一貫して猪木を撮り続け、この本の
記述によると猪木本人から【死に際の写真】を頼まれているらしい。

この本の中には、僕も足を運び、なんならリングサイド席で観戦した試合も
多々含まれている。にも関わらず、何故かリングサイドに入っている原さん
をイメージ出来ないのは、原さんがプロフェッショナルである証拠。猪木の
格好いい写真は、おおよそが原悦生撮影の作品なのが凄い。

いわゆる「猪木本」の類は、これまで何十冊も読んで来たが、この作品は
そのどれとも違う【迫力】、そして【説得力】おびただしく溢れている
なにしろ、プロレスラーのアントニオ猪木だけでなく、政治家のアントニオ
猪木の写真を世界中で撮影したカメラマン。元新聞記者だけに文章も上手く、
氏の切り取った“猪木”という概念が、リアルに届いてくる。

ビックリしたのは、サッカーの写真でも超高名なあの原さんが、今で言う
「カメラ小僧」(^^;)だったこと。
団体の許可を取らずに勝手にリングサイドで撮影を行う高校生、なんて、今
の世では絶対に許されない。そこから今の位置まで上り詰めたのだから、や
っぱりこの人も只者では無い。

考えたくは無いが、おそらく『アントニオ猪木の遺影』原さんの写真にな
ると思う。出来ればそんなシーンは観たく無いけど・・・。

DOMINION 6.12 in OSAKA-JO HALL

#njdominion #JustYourEra


新日本プロレス『DOMINION 6.12 in OSAKA-JO HALL』
最初に言っておくと、今回は珍しく注意力が散漫になるような大会で、途中
何度か眠くなった。初夏の大阪ビッグマッチでこうなるのは珍しいのだが・・・。

メイン、IWGP世界ヘビー級選手権
オカダ・カズチカの5度目の防衛戦の相手は、苦手のジェイ・ホワイト
とはいえ、米国遠征を控えた今、オカダが負けるとは微塵も思わなかったし、
トーンダウンしまくった大会はそのまま終わる、と決めつけていた。

終始主導権を握っていたのはジェイ
試合にメリハリを付ける反則パフォーマンス、そして説得力に溢れる
数々。誤解を恐れずに言えば、かつてのリック・フレアーのようなダーティ
ーファイトを展開しているのに、『弱さ』を全く感じない。

・・・今日に限って言えば、ジェイの方がよっぽどチャンピオンらしかった
オカダを怒らせ、技を出させまくった上での逆転勝ち。それでいて、得意技
のブレードランナーで決めて魅せるのだから、恐ろしい。

何年か前に、ジェイはあと4〜5年でケニー・オメガに並ぶ、と書いた覚え
があるのだが、正直今のジェイはあの頃のケニーを既に超え、中邑AJ
比較しても遜色ないプロレスラーになった気がする。

今のジェイを攻略出来、その上で今後の展開をおもしろく出来る選手・・・。
心当たりは2人居る。1人はウィル・オスプレイだが、まぁ外人(^^;)。
もう1人は・・・。タナ、出番が来たんじゃないの?