Thank You , Undertaker!

フロリダ州オーランドで行われたWWE・WrestleMania 33
年間最大のプロレスイベントは今回も見どころ満載だったのだけど、全体の
観戦記を書く前に、まずはこちらの話題から。


メインに組まれたローマン・レインズとの一戦に敗れたアンダーテイカーは、
一人残されたリング上でゆっくりコスチュームを外した。テイカーは一切の
言葉を発していないのだけど、これは「引退表明」と取って間違いない。

花道をゆっくり進み、最後に一瞬だけリングを振り返る。
おそらくこれは、アンダテイカーの歴史の中でも屈指の表情だったと思う。

お疲れ様でした!
90年の新日本プロレスと94年のWWFマニアツアー、そして2015年の
レッスルマニア31で、アンダーテイカーという唯一無二の選手を目撃出来
たことは、僕の自慢です。

「Try me, I’ll make you famous!」は、一生語り継がなければ・・・。

NXT TAKEOVER ORLANDO

レッスルマニアを明日に控え、前日は恒例のNXT TAKEOVER
今回の開催地、フロリダ州オーランドはNXTのホーム。会場のアムウェイ
センターは超満員。毎回フルセイルアリーナ(NXTのTV収録会場)に集ま
るコアな観客はもちろん、レッスルマニアウィーク全世界から観客が。
この規模感は凄いな、やっぱり。

メインイベントは前王者中邑真輔ボビー・ルードに挑戦するNXTタイ
トルマッチ。ここ3ヶ月で王者らしさの増したルードの成長度合を確認する
ため(^^;)のマッチアップな気がするのだが、これは・・・。

結果から言えば、今回は王者・ルード完勝。フィニッシュとなったグロ
リアスDDTトルネード式からスイッチして垂直落下、という説得力に溢
れたもの。が追いつかないことが問題視されていたルードだが、これで
中邑が居なくなったあとのNXTを牽引出来そうな予感。

NXT女子王者アスカエンバー・ムーンを退けてタイトル防衛。アスカ
はやたら強いのだが、他の選手のレベルが全く追いついていかないから、
いつまでたっても昇格出来ないかも(^^;)。あるとすれば、宝城カイリ
紫雷イオなんだけど、もう半年はかかりそう。アスカも大変だ・・・。

ベストマッチはNXTタッグ王座3wayマッチDIYリバイバルの動きは
感動モノだけど、劣化版ロードウォリアーズオーサーズ・オブ・ペイン
はもう少し闘い方を工夫した方がいいかも。会場人気無いしなぁ・・・。

今後の主役候補は、第一試合に登場したSAnityエリック・ヤングと、
ミスターROHのロドリック・ストロング、そして我らがクリス・ヒーロー
ことカシアス・オーノの3名。特に試合巧者のオーノはルードと相性が良
さそう。次のNXT王者の最有力候補かも。

・・・そして、中邑真輔に関しては「お疲れ様でした」と。
NXT本戦やハウスショーにはしばらく出ることになるだろうけど、今回で
NXTはお役ご免、ということで良いと思う。本隊に上がったら、観たいカ
ードが山ほど。vsベイラー、vsAJはもちろん、セス・ロリンズブロック
・レズナーとどう関わるか? まずは明日のレッスルマニアで動きがある
かもしれない。要注目!

宝城カイリ、WWE移籍へ・・・

スターダム・宝城カイリWWE入り、とのニュース。
アメリカのレスリングオブザーバーを始めとすするインサイダー系のニュー
スサイト数社が決定事項として流しているニュースで、どうやらコレは本当
移籍話らしい。

90年代の対抗戦時代以来、ほとんど女子プロレスを観なかった僕が、もう
一度会場に足を運んだのは当時ミステリーハンターとして話題を集めてい
宝城カイリを観るためだった。

その頃の彼女は決してトップではなかったのだけど、とにかく一生懸命で
毎試合全力投球会場人気抜群の選手。身体が綺麗なV字を描くダイビング
エルボードロップは圧巻で、正しく「カネの取れる技」。今やスターダム
の3大エースの一角であり、事実上のトップ選手である。

カイリがWWEかぁ・・・。
確かにあの健康的な可愛さと表情豊かな攻防は、ニューヨークのファンにも
受けがいいかもしれない。そして、おそらく頭の良い彼女なら、英語もすぐ
に習得し、マイクパフォーマンスもキッチリやってのけそう。世界の舞台で
も充分に活躍出来る、とは思うのだけど・・・。

もちろん応援していた選手が出世するのは凄く嬉しいし、WWEのマットで
活躍する宝城カイリの姿は観てみたい。しかし同時に、ちょっとした寂しさ
も隠しきれず。もう日本でカイリが観られなくなっちゃうのか・・・。

もう一つ、スターダムが団体として今後成立するのか?という不安。
カイリと共に赤いベルト王者の紫雷イオもWWEと接触しており、ほぼ同じ
タイミングで移籍、ということになりそう。さすがに大駒を2つも欠いちゃ
ったら、危ないんじゃないかと。

そういう意味で心中複雑(^^;)。まぁ、基本はめでたい話なんだけど・・・。

WWE ROYAL RUMBLE 2017

所用でリアルタイム観戦ならなかったWWE「ROYAL RUMBLE」WWEN
でようやくチェック。メインで行われる30人参加のランンブル戦(1vs1で
開始し、2分ごとに選手入場、決着はオーバー・ザ・トップロープのみ)の
勝者がWWE年間最大のPPV「WRESTLEMANIA」のメインでWWE王座か
WWEユニバーサル王座に挑戦出来る、というルール。新日本で言えばG1
当たる大会で、非常に重要な位置づけなのだが・・・。

今年ほど「優勝は誰か?」気にならなかった大会は無い。
注目はブロック・レズナーゴールドバーグ、そしてアンダーテイカー
いつ登場するのか?、そして3人同時にリングに立つ時間はあるのか?
2点のみ。本当はそれじゃいけない気がしないでも無いんだけど(^^;)。


まずはレズナー26番目に登場。リングインした瞬間に残っていた選手を
バッタバッタとなぎ倒し、1人仁王立ちでゴールドバーグの登場を待つ。
この4分間はまさしく怒濤。これでこそレズナー、なのだけど・・・。


ゴールドバーグ28番目に登場。リングインした瞬間に待ち受けていた
レズナーをスピアで吹っ飛ばし、そのままリング下へ放り投げる。なんと、
サマースラムに続いてゴールドバーグはレズナーを秒殺。これであの3人
がリングで睨み合うシーンは消えた(^^;)。ちょっと残念。

29番目に登場のアンダーテイカー、ゴールドバーグとの絡みは短いながら
お見事な出来。上手く隙を突いたテイカーがゴールドバーグを落とし、
ここでゴールドバーグ脱落。その後すぐにテイカーもローマン・レインズ
に落とされた。この段階でもう終わりでも良かった気がする(^^;)。

優勝したのはワイアット・ファミリーに加入したランディ・オートン
レインズにカウンターのRKOを見事に決めてリング下へ。これでオートン
レッスルマニア・メインへの出場権を獲得。果たして対戦相手は・・・。

・・・いやぁ、面白かった。
ランブル戦は日本の団体もたびたび行っているのだが、何故かグダグダ
なる場合が多い(^^;)。考えてみたらWWEは「たかが時間差バトルロイヤル」
であるハズのランブル戦をキッチリ「作品」として魅せてくれる。
日本の団体はこういうところを見習って欲しい。今のままじゃ追いつけない
ぞ、マジで。

NXT TAKEOVER San Antonio

NXT TAKEOVER SAN ANTONIO on WWE Network
WWE「ROYAL RUMBLE」を明日に控え、その前日はNXTのビッグマッチ。
この流れ、完全に定番化。しかし、日本のファンにとっては月曜早朝に
開始されるPPVはライブで観づらい(^^;)。得してるな、NXT。


注目はメイン、NXT王者中邑真輔に元TNA王者のボビー・ルードが挑ん
だタイトルマッチ。中邑が入場して来るだけで会場の雰囲気がガラリと変
わってしまうのだから、この人気は本物。


20分近くに渡る力の入った好勝負。しかし、中邑は試合終盤でエプロン
へのキンシャサを放ったところで足を負傷した模様。痛がり方は尋常で
なく、もしかしたら本当にやっちゃったのかも・・・。

ルードはこのチャンスを逃さず、グロリアスDDTを決めNXT新王者に。
テーマソングと決め台詞は好きなんだけどなぁ(^^;)。

今回のTAKEOVERは珍しく“あまり見どころが無い”構成。
サミ・ゼイン、ケビン・オーエンズ、フィン・ベイラー、サモア・ジョー、
そして中邑まではどんどんスターが出て来たのだが、残念ながらそれに続
く選手が出て来ていない気が。ボビー・ルードも悪い選手では無いと思う
けど、中邑がタイトルを取られる相手としては?マークが。う〜ん・・・。

中邑に関しては、もうそろそろいいんじゃないか?という気がする。
NXTでやるべきことは全てやった。次はフィンやAJと同じ道を歩むべき。
・・・中邑のレッスルマニア出場、あるといいなぁ・・・。