無観客・路上電流爆破デスマッチ

#DDT #爆破バット


昨日、さいたまスーパーアリーナ(全域)で行われたDDT・路上プロレス。
コロナ騒動の最中であってもDDTの攻勢は止まらず、無観客試合を何度も
組んでいる。無論、さいたまスーパーアリーナであっても無観客。アーカ
イブをabemaTVでチェック。

注目はメインで組まれた路上電流爆破デスマッチ。
正直、僕はあんまり大仁田厚が好きでは無い(^^;)のだが、こういう現場
での入れ込み方はさすがの存在感。竹下との絡みを何気に実現しちゃって
るところも凄い。

・・・そして爆破バットの破壊力。
メインが行われた場所はメインアリーナの入口前広場であり、近隣には
JRの駅やオフィスビル、民家などが普通にある。ここで4回くらい爆破
させちゃったんだから、周囲の人はやたらビックリしたと思う。

娯楽の制限される時期に、ここまでやってくれる団体があるのは嬉しい。
今日ばかりは大仁田厚を認めよう。ジャンポケ斉藤にも感謝!

鉄人ルー・テーズ自伝

#鉄人 #岩石落とし


▼鉄人ルー・テーズ自伝 / ルー・テーズ(著) 流智美 (訳)(Kindle版)

Kindleのリコメンドに出てきた作品。
当初、僕はもうとっくにこの本を読んでいる、とばかり思っていたのだが、
内容がとんと思い出せず。せっかくKindle版が出ているのだから、念の為
に買ってみよう、ということで手に入れたのだが、驚いたことに初見(^^;)。
こういう勘違いもあるのか、と。

誰もが二十世紀最高のプロレスラーと評価し、バックドロップという説得
力に溢れた技を駆使して、NWA世界王座に6度も就いた不世出の名選手。
連勝記録は936。937戦目にレオ・ノメリーニのタックルでリングアウト
負けを喫したが、すぐにリベンジ。その後も精力的に闘い続け、50代に
なっても各地で世界王者になっている。

・・・というのが僕の中に小学校低学年の頃にアタマに叩き込まれたルー・
テーズの知識(^^;)。全盛期のテーズの姿はもちろんリアルタイムで観てい
ないが、少なくとも“鉄人”ルー・テーズに関する知識はかなり持っている、
と思っていた。が・・・。

知らないことばかりだった、と猛省。
おそらくテーズ自身が日本のコアなファン向けに書いたと思われる文章は
無駄を全く感じないコンパクトさ。かといって手が抜かれているワケでは
なく、必要なことは全て網羅されているのが凄い。

やはり全盛期の世界王者時代の話がやたら面白く、テーズの頃のプロレス
が今とは別のモノであったことを改めて認識できる。もしあの時代にMMA
が存在していたら、トップはプロレスラーが独占していたに違いない、と
確信出来る。

そして注目は章間にインサートされている翻訳者・流智美氏の解説。
時代背景を整理した上に、流氏ならではのトピックが記載されているので、
飽きることなく読める。

プロレスラーの「自伝」の類は何冊も読んできたが、コレはその中でも特
に秀逸。何故読んだ気になっていたのかは、未だに謎なんだけど。

NO PEOPLE GATE

#最終兵器・麻優


スターダム、後楽園ホール大会開催。
いつもと徹底的に違うのは、この大会がノーピープル、つまり無観客で行
われたこと。この興行が無観客になることは、かなり早い段階で発表され
ていた。

↑↑、本日の全試合。
YouTubeでしばらくアーカイブしてあるらしいので、是非観て欲しい。

感心したのは、無観客状態でもこの表情を自然に創れる女王・岩谷麻優。
カイリ全盛期に何度もスターダムの興行を観に行ったが、あの岩谷がここ
まで魅力的なプロレスラーになるとは正直思わなかった。今現在、麻優は
僕の中で歴代No.1の女子プロレスラー。場面ごとにクルクル入れ替わる
表情は、彼女しか持ち得ない個性だと思う。

いつもの興行と遜色のないすばらしい大会だった。
だけど、やっぱりプロレスは観客が居て初めて成立するパフォーマンス。
はやくこんな状態が終わってくれるといいなぁ、本当に。

古今東西プロレスラー伝説

#元祖あやしい日本人


▼古今東西プロレスラー伝説 / タイガー服部

ジャパンプロレス、全日本プロレス、新日本プロレス、そして伝説のWJで
レフェリーとして活躍し、先日引退したタイガー服部氏の著書。
基本は週刊プロレスの連載記事「YOUなに聞きたい!?」をまとめ、そこに
新規で行われた対談やインタビューを付加したモノ。

服部さんは間違い無く長州一派。ということは、僕が好きになることは無
い位置に居る人なのだが、何故だか昔からこの人に悪い印象が無い。口髭
をたくわえた小柄な姿がユーモラスなことと、リング上でのキビキビした
レフェリングがその要因。何よりも「完璧なブロークンイングリッシュ」
で外人選手たちとニコニコ会話する姿のあやしさが、非常に魅力的だった。

この本に登場するプロレスラーはオールドタイムから現在までバラエティ
に富んでいる。服部さんの語り口もおもしろく、かなり楽しめる内容なの
は間違い無いのだが、ちょっと問題が。

この本はよくある口述筆記・・・著者が語り、それを聞いた編集者が文章を
起こすスタイル・・・だと思うのだが、編集者の技量に疑問を感じる。米国
生活の長い服部さんは日本語がある意味不自由であるのに加え、おそらく
年齢の影響で何度か同じことを繰り返し喋ってしまうらしい。それが読ん
でいるこちらに解ってしまう、というのはどうかと思う。もう少ししっか
りした編集が付けば、もっと傑作になった気がするんだけど・・・。

とにかく、服部さんの偉大なるキャリアを改めてリスペクト。そして今さ
らながらなんだけど、なんで「タイガー」なんだろうなぁ、この人(^^;)。

2000年の桜庭和志

#ただ一人期待に応え続けた男


▼2000年の桜庭和志 / 柳澤健(Kindle版)

柳澤健「XXXX年の○○」シリーズ最新作。
満を持して登場するのは“世界が恐れるIQレスラー”、もしくは“グレイシー
ハンター”の異名でお馴染み、我らが桜庭和志。黎明期の日本の総合格闘技
界が偶然に産み落とした、歴史に残るプロレスラーである。

いつもはそういうことをしないのだが、今回読む前にAmazonのレビュー
を幾つか読んでしまった。この作者の作品にしては珍しく辛い評価のオン
パレード。引用が多い、桜庭に対する思い入れが無い、などの記述が多く、
ちょっと心配しながら読んだのだが・・・。

・・・いや、全然面白い。
昨今の流行でUWFやPRIDEの裏話はもう出尽くした感があるが、この作品
ではその幅を大きく越えた人たちの談話が多々登場してくる。確かにその
中には書き下ろしのインタビューよりも引用が多いのだが、そこにかつて
のNWA世界王者であるダン・スバーンや、Uインターのスタンディングバ
ウトの選手だったボーウィー・チョーワイクンの言葉もある。Uインター
やサクのことを深く知る上で、非常に効果的な人選だと思う。

そして今もファンの間で「暗黒時代」と表現されるゼロ年代に、夢を魅せ
てくれたプロレスラーは桜庭和志ただ一人。格闘技側の人たちはサクをプ
ロレスラーとカテゴライズすることに抵抗があるかもしれないが、我々に
とって本当の意味での「救世主」。高田がヒクソンになすすべも無く敗れ
た時、大袈裟でなく自殺しかねないほどズタズタになった僕の心を大いに
救ってくれたのは、紛れもなく桜庭和志ただ一人だった。

そんな桜庭和志の全盛期、加えて現在・過去・未来。
それが見事に一冊にまとまっているのだから、面白く無いワケが無い。

確かにこれまでにあったような「新たな真実」的な記述には乏しいかも
しれないが、不世出のヒーローを客観的にまとめた作品としては最高レ
ベルだと思う。僕の柳澤健の評価は、相変わらず高いままである。

最後に。
冒頭に記載されているUFC代表、デイナ・ホワイトの談話は必見。
あの時僕が感じていたことを、今をときめく世界最大の総合格闘技団体
の代表者が寸分の違いも無く語ってくれている。それが読めただけでも、
僕は本当に満足である。