2021・G1-31 at 大田区総合体育館 vol.1(03/19)

#G1 #G131 #大田区総合体育館(1)


東京に戻ってきた新日本プロレス『G1 CLIMAX 31』だが、アチラで報告
した通り内藤哲也が早々に負傷欠場確定。正直、Aブロックへの興味はか
なり薄れてしまったかも。以降、Aブロックの興行は全5試合になるのも、
ちょっと納得が行かないのだが・・・。


[本日の公式戦結果・Aブロック] ※左側が勝利予想選手


グレート・O・カーン<3勝>【Eliminator】<2勝1敗>矢野通×
KENTA<2勝1敗>【Game Over】<2勝1敗>高橋裕二郎×
×石井智宏<1勝2敗>【Kamigoe】<2勝1敗>飯伏幸太
ザック・セイバーJr.<2勝>【Arm Bar】<2勝1敗>鷹木信悟
(○タンガ・ロア<1勝1敗>【Get a Bye】<9敗>内藤哲也×)


[本日のピックアップ]


さすがに内藤不在をカバーしようと、各選手が必死。特にセミ・メイン
はあまりに充実しており、甲乙付けがたい内容。ということで、今日は
双方の試合を。


まずはセミ飯伏幸太vs石井智宏
石井の真骨頂である【ゴツゴツ】に対し、真っ向から上から目線で立ち
向かう飯伏、という図が非常に面白い。石井の打つ強烈なエルボーに対
し、掌底のコンビネーションをやり返す飯伏の大人げなさ(^^;)。僕が
飯伏に感じる「特別感」は、彼のこういう部分。

恐ろしいレベルの消耗戦を制したのは飯伏
初戦はコンディションに不安を残した飯伏だが、石井との「意地の張り
合い」に負けるワケに行かない、という意地かと。対する石井は2連敗。
試合内容がすばらしいだけに、負けが続くのは惜しい。1勝出来れば流
れは変わる気がするのだが・・・。

メイン鷹木信悟vsザック・セイバーJr.
解りやすい【柔と剛】の対決だが、こうなるとやはり柔側に思い入れを
持ちたくなるのが日本人。ということで、今日はなんとなくザックに肩
入れ。これが、とんでもない試合になった。

基本はテクニカルな”切り返し合い”なのだが、その過程が凄い。
ザックは鷹木のパワーに対して玉砕覚悟で切り返しを挑むし、鷹木はし
っかり極まっているように見えるザックの関節技をパワーで無理矢理押
しつぶす。観てるコチラの方が痛い、という展開。

競り勝ったのはザック。それもシンプルな腕ひしぎ逆十字をスルッと極
め、鷹木は反射的にタップ。この二人の試合、いつまでも観ていられそ
うなくらいレベルが高い。

終わってから気付いたのだが、セミ・メインに新日本の「生え抜き」
一人も居ない、という事実。コレは団体としての進化と取るべきなんだ
けど、ちょっと悔しい気がしないでも無い。内藤の不在、やっぱり辛い
のかなぁ・・・。


[本日までの星取表]


Rumi Kazama

#Sexy Panther


午後、週プロモバイルを開いたら、ちょっと信じられないニュースが。

風間ルミさん、逝去。
連絡が付かないことを不信に思った知人が自宅を訪問したところ、意識を
失った状態の風間さんを発見。病院に搬送され、そこで死亡が確認された
模様。詳しい死因は今のところ不明。享年55歳・・・。

風間さんは、おそらく【容姿】で会場に男性客を呼んだ最初の女子プロレ
スラー。ちょっとヤンキーが入っていたが、ジャパン女子プロレス所属の
選手で僕が惹かれたのはキューティー鈴木ではなく、風間ルミだったのは
間違いの無い事実。

ジャパン女子が分裂し、自らが社長となって起ち上げたLLPWの頃はすっ
かり大きくなってしまったが、その頃は純粋にプロレスラーとして情念に
訴える試合を展開。北斗晶とのカベジェラ戦に敗れ、丸坊主となった姿を
僕は駒沢で観ているが、全く勝ち目の無い試合に果敢に挑んだ風間ルミの
姿は、本当にすばらしかった。

最近ではいろいろなプロレス団体でゲストやコミッショナーをこなし、
YouTubeでも元気な姿を魅せてくれていただけに、この訃報は辛かった。

全盛期の試合を生で観ることが出来なかったのが心残り。
だからまた必ずどこかで。その時はすばらしく美麗なセクシーパンサー
が観られると思うので。

2021・G1-31 at エディオンアリーナ大阪 vol.2(02/19)

#G1 #G131 #大阪府立体育館(2)


『G1 CLIMAX 31』、昨日と同じ大阪で今日はBブロック開幕戦
いきなり棚橋vsオカダがメイン。新日本の本気が窺えるマッチメイクなの
だが、果たして今日は・・・。


[本日の公式戦結果・Bブロック] ※左側が勝利予想選手


EVIL<1勝>【Evil】<1敗>YOSHI-HASHI×
ジェフ・コブ<1勝>【Tour of The Island】<1敗>チェーズ・オーエンズ×
SANADA<1勝>【O’Connor Bridge】<1敗>タマ・トンガ×
タイチ<1勝>【Black Mephisto】<1敗>後藤洋央紀×
×棚橋弘至<1敗>【Rain Maker】<1勝>オカダ・カズチカ


[本日のピックアップ]


昨日は散々だった事前予想だが、今日は4-1と順当、に見える。が、今日
はどの試合も「最後までどちらが勝つか解らない」という、プロレスとし
て最高の展開が連発。特に試合を落としたYOSHI-HASHIチェーズ、それ
でも今後に期待を残す内容を魅せてくれた。でもやはり今日は・・・。

棚橋弘至vsオカダ・カズチカ
少し前なら【トップ対決】と銘打たれる黄金カード。しかし、現在の2人
はIWGP“世界”戦線から外れており、ソコに戻る為に是が非でもG1優勝を
果たしたいところ。

カムバックロードはUS王座を奪取した棚橋が先行。最近はビッグマッチ
で負けの続いているオカダは背水の陣で挑む、と思っていたが、驚いた
ことにオカダの顔に悲壮感がまるで無い。逆に、久々の棚橋とのシング
ルが嬉しくてしょうがない感じ。

二人の攻防を僕は「棚橋スタイル」基本形、と位置づける。
けして目まぐるしいワケではないのに鈍重さは無く、技の攻防でしっかり
メリハリを付ける。棚橋はオカダの足、オカダは棚橋の首に照準を絞り、
集中攻撃を掛けて後半の展開の繋ぐ作戦を両者が選択。こういうプロレス
が、実はいちばん面白い



試合は終了30秒前までもつれたが、久々にポーズまで決めた上で必殺の
レインメーカーを放ったオカダの勝利。振り切ったオカダも見事だが、
オカダの攻めを受けきった上で常に先手を行った棚橋も見事。これが今
の新日本を象徴するスタイルな気がする。

基本、棚橋推しの僕だが、今日は何故かオカダの勝利が嬉しい。もしか
したらこのまま、圧倒的な強さでレインメーカーが優勝するかも・・・。
いやぁ、おもしろいわ、G1。


[本日までの星取表]


2021・G1-31 at エディオンアリーナ大阪 vol.1(01/19)

#G1 #G131 #大阪府立体育館(1)


今年も9月開催の新日本プロレス『G1 CLIMAX 31』
昨年から続くコロナモードは継続中で、今年もA・Bブロックの選手が交互
に休めるスケジュール。1興行あたりの試合数が少なくなる、という弊害は
あるが、僕はこの形式がわりと好き。


[本日の公式戦結果・Aブロック] ※左側が勝利予想選手


×飯伏幸太<1敗>【Big Juice】<1勝>高橋裕二郎
グレート・O・カーン<1勝>【Eliminator】<1敗>タンガ・ロア×
矢野通<1勝>【Roasted Kenta】<1敗>KENTA×
×内藤哲也<1敗>【Long Way From Home】<1勝>ザック・セイバーJr.
×石井智宏<1敗>【Last Of The Dragon】<1勝>鷹木信悟


[本日のピックアップ]


最近、正直観客動員数がおもわしくない新日本。ドル箱のG1で起死回生
を図りたいところだが、ジェイオスプレイを欠いた状態は果たして・・・。
そんな中、今年のG1最初の公式戦波乱は起きた。

飯伏幸太vs高橋裕二郎
昨年G1二連覇を成し遂げ、今年は前人未踏の三連覇を目指す飯伏は、今
年も有力優勝候補の一人。病気で大きなポカをやらかしたばかりの飯伏だ
が、三連覇が達成出来ればそれらを払拭してお釣りが来る。ここはしっか
勝ちに行った、筈なのだが・・・。

いつも通りノラリクラリとした攻めを見せる裕二郎。バレットクラブ加入
以降の裕二郎のこのスタイル、正直本当に歯痒かった。昔の裕二郎を知っ
ている人が皆口を揃えるのが、「実力者なのに負け役に甘んじている」
このままジョバーとしてレスラー生活が終わってしまったら、それは本当
に勿体無い、と思っていた。

しかし、今日の裕二郎は違った!
飯伏の強烈な打撃をかなり浴びたにも関わらず、終盤のフィニッシュを巡
る攻防戦に打ち勝ち、新技ビッグジュースを決めて昨年度覇者から3カウ
ントを奪う快勝劇。基本は飯伏推しの僕だが、この裕二郎の姿に思わず声
を発して喜んでしまった。

今年のG1、特にAブロックはちょっと荒れそうな気配。
その台風の目が、高橋裕二郎になってくれることを切に願う。もし優勝出
来なかったとしても、例えば飯伏・内藤・鷹木の3人に土を付けたら・・・。
いや、あり得るでしょ、ソレ。だって裕二郎はマジで強いんだから。


[本日までの星取表]


『シングル二冠王』藤波辰爾

#炎の飛龍


プロレスリング・ヒートアップとどろきアリーナ大会
いわゆるインディ団体のビッグマッチだが、メインイベントで驚異の
試合が組まれた。それが・・・。

ヒートアップユニバーサル&PWLシングル二冠王であり、団体の
主宰者・社長でもあるTAMURAが、なんと藤波辰爾の挑戦を受けた。
最初は失礼なマッチメイクだと思っていたが、↓↓この写真を見て
その思いは消え失せた

やっぱり「炎の飛龍」にはチャンピオンベルトがよく似合う。
藤波さんのこの姿を、生きているウチにもう一度拝めるとは思いも
しなかった。

正直よく解らないベルトだけど、このタイトルの価値は今日から
爆上がりする気がする。すっかりすれっからしになった僕だけど、
藤波さんの防衛戦を観るためにヒートアップ興行へ行きたくなった。

この試合を組んでくれたTAMURA選手HEAT-UPに感謝。
そしてこの怪しげなベルトに対し「重い」とコメントした藤波辰爾
を、僕は一生尊敬する。藤波ファンで良かった、本当に。