参考図書リリース!

#このミス #このマン


▼このミステリーがすごい!2023年版

▼このマンガがすごい!2023

年末に購入しておいた↑↑の“読書のための参考書”2冊
一応年明けにコレを読み込み、興味を持ったモノを購入して読みまく
るのが定番。今年も双方を興味深く読んだのだけど・・・。

残念ながらこのミス側にピンとくる感じの作品がちょっと少なかった
かもしれない。ベスト10にランクインしてる作品はどれも「本格」
匂いがプンプンし、ちょっと敷居が高い気が(^^;)。実はエセミステリ
ーマニアなんだよね、僕(^^;)。気になったのは5位『プリンシバル』
戦後ミステリーらしいから、コレは購入しよう、後で。

そしてこのマンの方は大豊作。オトコ篇のベスト10作品は持っていな
いモノは全て買ったし、オンナ篇も数作手に入れた。しばらくマンガ
読むのに忙しくなりそうな気配。1位『光が死んだ夏』6位『これ描
いて死ね』は既にオススメ!

今年はブクログ蔵書数4桁に到達したい。読書にも注力だ!

シン・日本プロレス

#RINGS


▼シン・日本プロレス / 前田日明・片田直久(Kindle版)

どうやら電子書籍のみでリリースされている作品。
“新格闘王”こと前田日明に対するインタビューを書籍化したモノで、
前半は新日本プロレス-UWF時代、後半はRINGS-OUTSIDER時代
中心に構成されている。前半と後半で内容的に被る部分があるのは
若干腑に落ちないところ。

これまでいろんなところで目にしてきた『前田日明の言葉』をまと
めたような作品。故に内容はほぼ知っている話の焼き直しになって
しまうのだが、残念ながらに僕はコレに共感することが出来なかった

・・・個人的な意見だが、前田日明からはなんとしてでも自己を正当化
しよう、という意識を感じる。だから、いつも前田は被害者であり、
悲劇のヒーローを装うのだが、当時を知っているファンの側からする
と、それはとんでもない間違いだと思う。

僕らが心血を注いでいた新生UWFが潰れたのは、前田の人望の無さ
が大きな原因だったと思う。更に言えば、新生UWF時代の前田の試
は緊張感に欠けるモノばかりで、下からの突き上げに対してモノ
を言えるレベルの選手ではなかった。だから、新生UWFが解散した
後の僕はUインターの熱狂的なファンになったし、船木鈴木が在籍
した藤原組も心の底から応援出来た。でも前田のリングスは・・・とい
う感じ。それが今もずっと続いている。

だからこの本の内容に共感出来ないのは当然なのだが、それでも前田
ブレの無さだけは認める。過去から現在に至るまで、話の内容やニ
ュアンスは全く変わらず一貫している。そういう前田日明から離れら
れない人が居るのも、凄く理解できる。

だから前田ファンには確実に楽しめる作品なのは間違い無い。
僕の好きだった前田日明は、出戻った新日本を解雇された段階で終わ
っているから、その中に入れないのはしょうがないんだけど・・・。

彷徨う『HUNTER×HUNTER』

#休載王の決断


↓↓本日売りの週刊少年ジャンプ4・5合併号に掲載されたお知らせ

 

『HUNTER × HUNTER』週刊連載終了宣言
とにかく休載の多いマンガで、連載期間が24年くらいあるのに、単行本
37巻までしか出ていない。ほぼ同じ期間を連載している「ONE PIECE」
100巻を超えていることを考えると、このペースの遅さは異常である。

そもそも、通常連載時から僕はこのマンガの作者に嫌悪感があった。
下書き、下手すりゃほぼネームの状態でジャンプに載ってしまう上に、
「単行本では直します」などというとんでもない言い訳(^^;)。だったら
最初から単行本で出せよ、とか思っていた。

それでもH×H、特に初期は作品として非常におもしろく、続きが気にな
るマンガであったことも間違い無い。しかし、こうも休載が続くと、さす
がにそれまでの進行状況を忘れてしまう。数年に一度のレベルで掲載され
る回は、今やほぼ読み飛ばす状態。

・・・そして、今回ファンが待ちに待った連載再開はさすがにチェック。
描画は本当に緻密なのだが、絵を埋め尽くすようなネーム(文字)の量は
偏執的な雰囲気を醸し出す異様なモノ。当然おもしろくなるワケも無く、
掲載位置は週を追う毎に後ろの方に追いやられた。

この宣言は、事実上の【打ち切り】なのではないか?と。
冨樫義博というマンガ家には一切のリスペクトの無い僕だが、H×Hという
作品にはそれなりの思い入れがある。なんとかすっきり出来る形で、完結
を見せて欲しい。

・・・あと何十年かかるか解らないけど

いまさら翼といわれても

#継続希望


▼いまさら翼といわれても / 米澤穂信(Kindle版)

米澤穂信古典部シリーズ第六弾
この後に企画本があり、そちらでも短編が読めるらしいのだが、一応
古典部シリーズとしては今のところ最終巻。こちらは全6篇から成る
短編集である。

古典部シリーズは短編よりも長編の方が好みなのだが、同じく短編集
であった前々作「遠まわりする雛」に比べると、一話々々が「重い」
千反田える苦悩折木奉太郎過去、そしてずっとブレのない福部
里志物語は、どれも興味深いものばかり。読む手は止まらず、久し
ぶりに半日ほどで速読してしまった。

圧巻だったのは、伊原摩耶花が主役の「わたしたちの伝説の一冊」
前作まででは描かれなかった“摩耶花が漫研を辞めた理由”がしっかり
物語になっており、今後に希望を感じずにいられないラストには、ち
ょっとときめいた。

この本の刊行は2016年であり、そこから約6年が経過。次がいつに
なるのか解らないが、出来れば二度目のカンヤ祭を中心に描いて欲し
いところ。古典部シリーズと過ごす3ヶ月、楽しかった!

ふたりの距離の概算

#マラソン大会


▼ふたりの距離の概算 / 米澤穂信(Kindle版)

米澤穂信古典部シリーズ第五弾
時間は少し動き、めでたく高校2年生へ進級した古典部の面々。
2年になるとやらなければならないのは、もちろん新入生の勧誘(^^;)。
いろいろあってようやく1人の新入生女子を確保した(かに見えた)
古典部だが、彼女は程なくして入部の取りやめを宣言。折木奉太郎は、
その原因の究明に動く。なんと、マラソン大会の最中に・・・という感じ。

約20kmを走る間に事情聴取→推理→原因究明の全てが行われる、と
いう面白くも凄まじい展開。普通なら完全に無理がありそうな設定だ
が、そのストーリーが綺麗に流れていく様は清々しい上に圧巻である。

いつものように誰も死なないミステリーだが、妙な緊迫感に溢れた
物語は、そこらへんのハードボイルド系に勝るとも劣らない。実際、
これまで読んだシリーズの中では、いちばん面白かった

・・・う〜ん、あと2冊か(^^;)。
といっても、最後の1冊は企画モノなので、次が実質最後。ちょっと
寂しくなってきたかも。