きっかけはテレビのワイドショー。
我らが大泉洋を主役に「当て書き」した小説家が、当の大泉洋ちゃんと一緒に
テレビインタビューを受けているのを見て、コレは読まないと!と思った。
僕のバカぶりも大したもんだなぁ、と(^^;)。
作者は塩田武士。
元神戸新聞社の将棋担当記者で、その経験を生かした将棋小説で世に出た男。
この作品、「主人公は大泉洋!」と公言している通り、編集者の主人公は物ま
ねやら皮肉やら、どう読んでもどうでしょうの大泉(^^;)。田中真紀子先生の
物まねまで出てくるのだから、この人もかなりのバカとみた。
でも、肝心なのはそこでは無い、と読んでいる内に気が付いた。
出版社の内幕を描いた物語で、人間模様の渦があまりにも激しい作品。
大手出版社における雑誌編集長という立場とその仕事、そして現在出版業界
が置かれている危機的な状況がリアルに迫ってくる。いわゆるビジネス小説
を読んでいる筈なのに、ちょっとしたサスペンスを読んでいるかのような
緊迫感。塩田武士、バカのくせに天才なのかも・・・。
この作家、間違い無く僕にハマる。
取り敢えずこれまでの著作を全て読んでみるところから初めてみよう。
偉大な才能に引き合わせてくれた、水曜どうでしょうと大泉洋に感謝!