NEW JAPAN CUP 2021・FINAL

#njcup #njcupfinal


新日本プロレス『New Japan Cup 2021』決勝戦
昨日の地震の影響は特に無く、今日も仙台ゼビオアリーナにて無事開催。

ウィル・オスプレイvs鷹木信悟
かつてBOSJの決勝カードとなった試合が、今日はNJCの決勝カードに。
昨日も書いたけど、いわゆる「鉄板」のマッチアップである。

序盤にハイスパートこそあったものの、前半は比較的じっくりした展開に。
このスタイルで上手を取ったのはオスプレイで、グラウンドテクニック
も非凡なところを魅せつける。

しかし、徐々に試合が白熱してくると、鷹木の持ち味が滲み出る展開に。
オスプレイの強い当たりの攻めを全て受け、明らかに劣勢となったにも関わ
らず覚醒。怒濤の攻めで初優勝なるか、と思わせてくれたのだが・・・。

鷹木も受けたが、オスプレイももちろん鷹木の攻撃を受けまくった。その上
で最後はヒドゥン・ブレイド→ストーム・ブレーカー必殺コースを繰り出
し、文句の無い状態でのフォール勝ち。いやぁ・・・。

試合後はUNITED EMPIREの面々と気勢を上げた後、IWGP世界王者飯伏幸太
と睨み合い。両者は4月4日両国でタイトルマッチを行う。今日の試合を観
る限り、オスプレイの今の強さは驚異的初代王者はどう対応するのか・・・。
とにかく、歴代NJCでも屈指の好勝負。鷹木には早期の巻き返しを期待する。

ちょっといただけないのは、セレモニー後にオスプレイが自身のガールフレ
ンドでもあるマネージャー、ビー・ブレストリーにオスカッターを見舞い、
決別を示唆したこと。いや、このご時世に女性に暴力を加えるのはどうかと
思うなぁ、さすがに(^^;)。

しかしおそらく、これも伏線
僕は4月4日に二代目のIWGP世界王者が誕生する、と予想する。
・・・キーになるのがビーなんだろうな、きっと。

NJC2021・SEMIFINAL

#njcup


新日本プロレス『New Japan Cup 2021』仙台ゼビオアリーナ2Days
本日は準決勝2試合と、久しぶりに初代IWGP世界王者・飯伏幸太が登場する。

準決勝第一試合はウィル・オスプレイvsデビッド・フィンレー
これが近年稀に見る名勝負。いきなり注目を浴びたフィンレーが今日も躍動
し、極上テクニカルな試合を展開。やはりフィンレーのプロレス頭はもっと
評価されていい。途中の足の負傷が無ければ、勝敗はどちらに転ぶか解らな
かった。結果は、予想通りオスプレイの勝利

メインは鷹木信悟vsEVILの元L.I.J対決。
NEVER王座陥落後も鷹木の評価は下がらず、このシリーズはシングルで出場
する試合が殆どメインイベント。試合内容もどれもすばらしい。新日本移籍
大成功だった、と断言できる。対するEVILは、そろそろバケの皮が剥がれ
て来た感。急なプッシュによく対応してきたが、完全に鷹木の噛ませ犬に成
り下がってしまった気がする。試合は当然のように鷹木の勝利。これももち
ろん予想通り。

NJC2021、決勝は既に名勝負が確定している鷹木vsオスプレイ
新日本プロレス・春の本場所をこの二人が締めると思うと、かなり感無量
おそらく期待を超える勝負をしてくれる気がする。

もう一つ。
第四試合の途中、仙台に震度5大地震。新日本プロレスはこの緊急事態に
冷静な対応を行った。生配信で確認した限り、対応は満点。試合中断中に、
ずっとファンに向けて心配しないように笑顔を振りまく棚橋弘至は、やはり
尊敬すべきプロレスラー。タナが居る限り、僕はずっと新日本を見続けよう、
と改めて。

ゆるキャン△ + のんのんびより

#喪失感


今クール、深夜アニメである意味【奇跡】が起こっている。
癒やし系アニメの二巨頭とされる『ゆるキャン△ シーズン2』と、『のんのん
びより のんすとっぷ』が、同じ時期にオンエア。

双方共にゆったりとした独特の世界観を持ち、毎回本当にほっこりさせてくれ
る良作。ここ数週間、オンエア中はマジで幸せを噛みしめていたのだけど・・・。

悲報。ゆるキャン△は来週が最終回、のんのんびよりはあと2回で最終回
それを思うと、喪失感絶望感が一緒にやってきてしまい、非常に困っている。

行政がやっているかどうか解らない施策よりも、このアニメ2本の方がよっぽ
コロナ対策になってる気が(^^;)。両方とも、もう何度繰り返し見てるか解ら
ないくらいなので。

1クールって短いなぁ、本当に・・・。

外国人下剋上2021

#njcup


新日本プロレス『New Japan Cup 2021』Bブロック準決勝
今日でベスト4が決まるのだが、15日のトピックで触れた注目の試合がセミ
で組まれた。

デビッド・フィンレーvsジェイ・ホワイト
以前は同じ立場で新日本プロレスの外国人ヤングライオンだった二人の邂逅。
ジェイが新日本のタイトルをほぼ総ナメにしたのに対し、怪我で欠場が多く、
チャンスさえ貰えなかったフィンレー。コレがどうなったのかというと・・・。

思った通り、一進一退の見応えある攻防を繰り広げる両者。
ジェイのリズミカルな攻めに対し、抜群の受け身で対応するフィンレーの姿
が非常に頼もしい。途中から「これはひょっとしたら?」と感じ始めた。

中盤、フィンレーのセコンドに付いたジュース・ロビンソンが、同じくジェ
イのセコンドに付いていた外道を排除。インターフェアの発生しない状態と
なり、試合は俄然白熱。自力で上回るジェイがフィニッシュのブレードラン
ナーを仕掛けたのだが・・・。

コレをプリマ・ノクタ(スライスブレッド)で切り返したフィンレー、間髪
を入れずにアシッド・ドロップ一閃。なんと元IWGP王者から3カウントを奪
って快勝して魅せた。

・・・いやぁ、痛快(^^)。
そもそもフィンレーはオヤジさんのデーブ・フィット・フィンレー譲りの
上手い選手であり、若手の頃の実力はジェイを凌駕していたと思う。差が付
いたところで完璧な下剋上。これで外国人戦線がまた面白くなるハズ。

準決勝鷹木信悟vsEVILウィル・オスプレイvsデビッド・フィンレー
2試合。予想は鷹木vsオスプレイの決勝、オスプレイの優勝だが、こうなる
と俄然フィンレーを推したくなってくる。楽しみだな、明後日。

こうふく あかの

#道


▼こうふく あかの / 西加奈子

西加奈子「こうふく みどりの」の姉妹作
2冊で1作品、ということだが、普通に【続編】と理解した方が良いかも。
だから、もしこの作品を読もう、という人が居るのなら、先に「みどりの」
を読んでからの方がおもしろい、と最初に言っておくことにします。

「あかの」主人公二人で、それぞれのタイムラインの物語が交互に進む、
という構成。一人は2007年の段階で調査会社に中間管理職として勤務する男
で、典型的な「事なかれ主義」を貫くサラリーマン。もう一人は2039年の
段階で「最強」とされるプロレスラー。残念ながら、その時代のプロレスは
かなり衰退している模様。

2007年のある日、の突然の「妊娠報告」に狼狽する夫。妻とは長い間夜の
コンタクトが無かったため、お腹の子どもが自分の子ではない、ということ
は確定。妻を問いただし、揶揄したいという願望はあるものの、事なかれ主
義が身体に染みついている男は何をどうしたら良いか解らない。
一方2039年、ドサ回りをしながら少ない観客の前で最強を証明し続ける48歳
のプロレスラーは、新人選手の挑戦を受ける。対戦相手はコレがデビュー戦。
普通では考えられないシチュエーションの試合で、王者は…という内容。

「みどりの」に比べれば、束も薄く、苦手な大阪弁表記も無いので読みやす
いハズなのだが、こちらの方が読み終えるのにかなりの時間を要した。本当
なら嫌悪すべきな調査会社課長に多大なる感情移入をして読んでしまい、そ
いたたまれなさに読書を数度中断したのが原因。おそらく僕も「事なかれ
主義」の権化であり、問題対処の考え方が主人公とほぼ同一。共感するたび
に情けなくなる、という、やたら精神に突き刺さる作品であった。

この作品の根底には、「みどりの」よりも数倍色の濃い『アントニオ猪木』
が流れている。『俺が今まで、猪木のような眼をすることがあったかと、四
十を手前にして思うのは大変に辛く、ただただ手遅れであった』という一文
が、この作品の全てを表現している、と言って過言は無い。

僕もだ
50年近くアントニオ猪木を見続けて来たのに、猪木のような眼で何かに立ち
向かったことが一度でもあったのか?そう考えると、涙が出てくる

僕より一回り若い女性は、きっと猪木と同じ眼をして小説を書き、結果的に
直木賞を受賞した。そう考えるとかなり悔しいけど、悔しさ以上に西加奈子
という稀有な才能をリスペクトせざるを得ない。

【こうふく】連作、凄いインパクト。目が覚めました、本当に。