ふる

▼ふる / 西加奈子

直木賞受賞時のコメントを聴いて以来、「近いうちに必ず読むべき作家」
なっていた西加奈子作品に遂に手を出す。以前アンソロジー内の短編で一篇
を読んだのだが、いわゆる長編は初めて。

表紙はひらがな二文字のシンプルなタイトルに、かんたんな線で描かれた
帯には『私は「いのち」のことが書きたかった。』という印象的なキャッチ、
そしてこれ以上無い笑顔を浮かべる作者本人。・・・さて、これは???

誤解を恐れずに言うのなら、自分勝手「散文」と言った趣の内容。
その手の作品は正直あまり好きではない。苦手な大阪弁も多々登場するし、
個人的には「ダメだぁ〜!」となるタイプの作品なハズ。しかし・・・。

文章全体に妙なリズムがある。
忌野清志郎のスローなメロディを聴いている時と同じ感覚、と言ったら褒め
すぎかもしれないが、惹き付けられる何かが確実にある気がする。

帯にあった「いのち」の正解は人の数だけあると思うが、西加奈子は自信の
「いのち」を得体の知れない説得力プレゼンする。なにがなんだか解らな
いうちに気持ち良くなり、知らないあいだに魅了されてしまった感。

西加奈子、彼女もまた逸材
それが100年に1人のレベルなのかどうかは、幾つか他を読んで判断する。
おそらく、僕の予想は間違っていない気がするけど。

JAEPO2016

ジャパンアミューズメントエキスポ2016。この回、3年振りの登板。
3年前よりも規模は確実に縮小しているのだが、さすがに一般日の熱気
大したモノ。アーケードゲーマーというのは、なんつーか本物感がある。

少なくともゲーセンで無料プレイは不可。それでも彼らはゲーセンへ行く。
現金は確実に動く。パチンコやパチスロと違い、見返りなどほぼ無い世界。
ソレをホンモノと言わず、何を本物と言えばいいのか?
・・・まぁ、僕も行ってるのだが(^^;)。それも週に3回は(^^;)。

そういう、無骨本気なお客さんたちが醸し出す熱狂が気持ちが良い。
諸々情報も仕入れたし、来週からのアーケード通いがやたら楽しみになった♪

ムーディー幕張

昨日より幕張近辺に宿泊中。明日チェックアウトする予定で、今回は二泊。
それ自体はまぁ、別段どうってこと無いのだが、知らぬ間に我々の常宿
なっているホテルがえらくムーディーな場所にある。

↑↑周囲の風景はこんな感じ(^^;)。
近隣の人ならピンと来ると思うのだが、いわゆるモーテル系密集地である。
こんなにたくさんあって、採算取れてるところあるんだろうか?と、要らぬ
心配をしてしまう程。

・・・朝がなんとなく憂鬱になるんだよなぁ(^^;)。

「フラジャイル」長瀬智也の恐ろしき才能

CX水10「フラジャイル」が文句無く面白い。
病院モノのドラマはこれまでいくつもあり、もうネタなんて無いだろ、と
思われたところで聞きつけない「病理」というワード。コレを発見しただけ
でもう勝ちは確定してるのだが、そこにやっぱり拍車を掛けるキャストが。

個人的に、長瀬智也ジャニーズ最強の俳優である、と評価する。
ジャニーズ系の人たちがドラマに主演する場合、良くも悪くもそれぞれの
「型」が優先される。こうなるとどうしても「キャストありきのドラマ」に
寄ってしまいがち。例えば「HERO」木村拓哉はもちろんハマり役だが、
アレは木村拓哉のために書かれた台本。だからこそ面白いのだが、木村拓哉
の存在無しに出来た作品では無い。

しかし、これまで長瀬の演じた役は性格もルックスも職業も立場もバラバラ
台本も長瀬ありき、というモノは殆ど無かった気がする。にもかかわらず、
どの作品にも強烈に「長瀬智也」を刻み込んでいる、という事実。
このフラジャイルでも、これまでと違う一面を魅せながら、存在感はしっかり
長瀬智也のまま。これって結構凄いことだと思う。

毎週のオンエアが本当にに楽しみ。
今クールいちばんの良作、最終回まで目を逸らさずに長瀬を追う!!

幸せのかたち

▼幸せのかたち / 松村比呂美(Kindle版)

調子に乗って松村比呂美作品をもう一つ。
他に比べてタイトルがいちばん普通だったこの作品を選んでみた。

主人公は3名。もちろん女性。もちろんいろいろワケあり(^^;)。
どんなワケがあるのか、を書いてしまうと完全なネタバレになってしまう
ので、詳細は省くしか無いのだが、女性特有の冷酷さが要所をチクチク突
いてくる流れは本作でも健在である。

タイトルにもちゃんと意味があり、三人三様「幸せのかたち」が描かれ
ているのは間違い無いが、読了後にもう一度考えてみるとソレが非常に
ということに気付く、という、良い意味で意地悪な構成。

しかし今回はちょっとだけ食い足りなかったかも。どうせならもっと強烈な
ラストでも良かったし、なんならあと30ページくらい長くても良かった気が
する。それだけ退屈せずに一気に読める佳作、ということだとは思うが・・・。

とはいえ、サイコテイストサスペンス好きにはかなりオススメ。
やっぱりハマったな、この作家。