Blade Runner 2049

「ブレードランナー 2049」、舞浜シネマイクスピアリ。
フィリップ・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作
に、リドリー・スコットがメガホンを取り、ハリソン・フォードが主演し
第一作の公開は1982年、もう35年も前。前作の設定、もうリアルで再
来年となる2019年から30年後の世界を描いたSF大作。

とにかく感心したのは、良い意味でも悪い意味でも映画史に確実に残るで
あろう古い作品「続編」が、きっちり成立する形で制作されていること。
特にストーリー世界観は新旧を2作品続けて見ても違和感が無い気がする
のだから、うるさ型の映画マニア・SFマニアも納得せざるを得ない筈。
ハリウッドの底力を見せつけられた気がした。

僕がブレードランナーを最初に見たのは、おそらく18〜19の頃。
当時通っていた学校の作品鑑賞で上映されたモノで、授業なのに度肝を抜
かれたことを鮮明に思い出す。そういう作品の続編はどうしても採点の辛
い見方になってしまうのだが、今回は及第点を完全にクリア。

ただ、ちょっと気になった点が無かったワケでも無い。
監督のドゥニ・ヴィルヌーヴ、リドリー・スコットの世界観を崩さなかっ
たのは見事なのだけど、ワンカットが非常に長いリドスコばりのカメラワ
ークがちょっとハナに付く。僕が現代映画に慣れてしまった所為かもしれ
ないのだが、ロング多用のシーンは明らかに無駄。そこは踏襲しなくても
良かった気がする。

しかし、前作同様のレンジが広くボリュームの大きい音響や、現代ならで
はのCGを駆使した画面造りはやはり秀逸。満足度はかなり高い方だと思う。
取り敢えず後ほど第一作をDVDで確認!その後、もう一度観てもいいかな?

A Dog’s Purpose

「僕のワンダフル・ライフ」、舞浜シネマイクスピアリにて。
予告編等を見て、もうその段階で泣いてしまいそうになった「犬映画」
ただ、これまで何本か観てきた犬映画は残念ながらイマイチなモノが多く、
今回は過度な期待をせずに観に行ったのだけど・・・。

何度も生まれ変わる犬を軸に描かれるヒューマンドラマ
人情劇として観れば割とありそうな話なのだけど、間違い無く凡庸な内容
の映画では無い。主役の犬たち(?)が、一つの人生の終局を迎える度に
号泣。映画を観て、これだけ何度も泣いたのはちょっと記憶に無い。

・・・見事にやられました(^^;)。
どこかのサイトに「帰ったら愛犬を抱きしめる」と書いてあったけど、僕
に犬が居たら確かにそうすると思う。評判以上のハートフルさは、一度観
ておく価値が充分にあると思う。

ペットと暮らしている人は、この映画を信じるべし。そうすれば、きっと
幸せになれるから。

THE MUMMY

『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』をシネマイクスピアリにて。
ハッキリ言って僕はトム・クルーズの映画と非常に相性が悪い(^^;)。っつ
ーか、「トム・クルーズだからDVDでいいや」派の急先鋒だったりする。

ただ、今回の映画は「THE MUMMY」ミイラものであればそれがトムでも
観たくなる、というのは、プロレスファンの性というかなんというか(^^;)。
それでも、結構期待して観に行った。

う〜ん、まぁ(^^;)。
ハムナプトラシリーズとかに比べると、キャストはやたら豪華。でも主演
トム・クルーズなんだよなぁ、やっぱり(^^;)。いや、過去のトム作品の中
ではいちばん良かった気がするけど、正直DVDで良かったかも、といつもと
同じ事を感じた次第。

ただ、悪役アマレットを演じた元ダンサー、ソフィア・ブテラの存在感は
掛け値なしに凄い。彼女の出てるシーンは殆ど退屈しなかった。願わくば、
違う作品で同じような役を演じて欲しい。そしたらもっとファンになると思
うので。

・・・そういえば、プロレスの方のマミーもいわゆるクワセ者だったなぁ(^^;)。
トムだけが悪いわけじゃ無いな、きっと。

DEAD MEN TELL NO TALES

「PIRATES OF THE CARIBBEAN / DEAD MEN TELL NO TALES」
いつものシネマイクスピアリにて。邦題は「最後の海賊」

ジョニー・デップの出世作になったパイレーツ・オブ・カリビアンの一連の
作品はそれなりに思い入れが深い映画。しかし、作品としての出来はいつも
ムラがあり、前作の「生命の泉」あたりはかなり厳しかった(^^;)思い出が
あるだけに、今回は過度な期待をしていなかった。ところが・・・。

もしかしたら、シリーズ5作で最高に面白い作品かも。
まず、これまで冗長になりがちだったストーリー展開がキッチリ整理され、
起承転結がハッキリしたハリウッド映画らしい仕上がりに。そして、さすが
キャリアを重ねたジョニー・デップの演技も隙が無く、カッコ良さと笑い
が交互に観られるのが見事。ラストから考察すると、どうやらもう2〜3作
は製作されそうだから、次作にも期待。いやぁ、楽しめました!

・・・ただ、一点だけ(^^;)。
ポールさんキース対抗意識持つこと無かったんじゃねぇの(^^;)?
マッカートニーリチャーズは、全然違う種類のカッコ良さなんだから♪

THIS IS US

米NBCで放映されているドラマ「THIS IS US」第一話を観る機会に恵まれる。
昨年秋にアメリカでオンエアされ、「凄くいいドラマ」と評判になっているとか。
ただし、ジャンルはファミリーモノ。USドラマでファミリー、というと、どうし
てもコメディを想像してしまうのだけど、このドラマはちょっと違った。

3つのシチュエーションが同時進行し、ラスト近くでガキっとクロスする形式。
その造り方は決して派手では無く、やたらとジンワリ来るタイプ。正直、大した
エピソードでは無い筈なのに、後半で涙腺が決壊する、という大惨事(^^;)に。
どうやら完全にやられた模様。

誤解を恐れずに言うのなら、雰囲気は日本のドラマに近いモノが。
アメリカ人にはこういう世界観を受け入れる土壌がそもそも無いと思っていた
だけに、カウンターパンチを食らったような衝撃。そしてキャッチコピーは
「毎回どんでん返し」、さらに「毎回号泣」(^^;)。第一話1本だけでここまで
やられるのだから、二話以降はどうなってしまうのか・・・。

視聴したのは英語版であり、理解度は正直50%以下。日本でのオンエア時には
是非とも吹替版で、気持ちよく涙したい!

やっぱり侮れないなぁ、アメリカ