LIVE BOXING 5

#天心に対する不安


Prime Video Presents LIVE BOXING 5
今回は寺地拳四朗二団体統一ライトフライ級選手権メイン中谷潤人
WBO世界スーパーフライ級選手権セミ前。つまり、二つの世界戦に挟
まれる形で、那須川天心のノンタイトル戦が組まれた、ということ。

天心の国際式転向第二戦は、メキシコ国内王者ルイス・グスマン
二戦目で8回戦、対戦相手はタイトルホルダー。かなりの特別扱いなのは
明白で、いかに天心が注目されているか解るのだが・・・。

結果だけ言えば、終始相手を支配した上、二度のダウンを奪って完勝
だが、観客が天心に求めるのは文句の無いKO。キックの試合ではずっと
高いKO率を誇っていた上に、おおよそをパンチで倒していたのだから、
国際式で相手を倒しきれないのはさすがに・・・。

セミ前・セミと判定が続いたが、メイン拳四朗がしっかりKO勝ち
井上尚弥ももちろんだが、メインを務められる選手は肝心なところでKO
出来る技量を確実に持っている。

天心に期待されているのは、尚弥や拳四朗のような絶対王者感
であるのなら『KO出来る試合』を常時出来るようにならないと、アタマ
打ちになってしまう可能性もある。

那須川天心は、いつまでも「特別な格闘家」であって欲しい。
まずはすっきりしたKO勝利を。全てはそこからだな、きっと。

SPENCE Jr. vs CRAWFORD

#PFP


ラスベガスで行われたウェルター級世界四団体統一戦WOWOWにて。

WBA/WBC/IBFの世界ウェルター級王座を保持するエロール・スペンスJr.
に対するは、WBO同級王座を保持するテレンス・クロフォード。数年前か
ファン待望であったカードが、遂に実現したワケだが・・・。

とにかく、テレンスが強すぎた
同じくテクニシャンとして評価されていた筈のスペンスが、ほぼ何もさ
せて貰えない。辛うじて勝負になったのは1Rのみで、後は完全にテレン
スの世界。ここまで実力差があるとは、さすがに予想しなかった。

テレンス・クロフォード、完勝で統一王者に。
テレンスはスーパーライト級でも四団体統一を果たしており、これで
2階級で四団体統一、という偉業。ちなみにコレは世界初で、井上尚弥
の先を行ってしまったことになる。

ちょっと悔しいが、次のPFPテレンスだろうなぁ、と。
フルトンを完封した尚弥の上を行くボクサーは居ない、と思ってたけど、
あのスペンスを相手に尚弥とほぼ同じ事をやってのけたのだから。

・・・佐々木尽、ウェルター級で世界を取るなら、相手はテレンスだぞ!
テレンスが王者の内に挑戦権が取れれば、すっげぇ応援する!

FULTON vs INOUE

#This is THE MONSTER


井上尚弥スーパーバンタム級初戦Lemino配信にてライブ観戦。

初戦がWBC/WBO二団体統一世界王者スティーブン・フルトンとの
試合になってしまうところが、怪物が怪物たる由縁。王者のフルトン、
テクニカルで負けないボクシングをする上に、フェザー級に届こうか
という体格。正直言って、試合開始前はかなり心配していたのだが・・・。

序盤、フルトンに対してデトロイトスタイルに構える尚弥。
テクニシャンのフルトンに対し、「このスタイルでもオレが上だ!」
と見せ付けるかのような戦法を選択。実際、フルトンがロングから放
つジャブは中盤まで全く当たらない上に、尚弥がフリッカー気味に打
つジャブは時折ガードを割って中に入る。1Rの時点で、もう負けは無
、と確信させて貰った。

それでも王者の意地で食い下がるフルトン。尚弥のパンチのパターン
をある程度読み、果敢にも前に出て来るのだが、コレはある意味自殺
行為。8R、一瞬の隙を見逃さなかった尚弥は、左ボディから右ストレ
ートコンビネーションと追撃の左フックで王者からダウンを奪う。
なんとか立ったフルトンだが、すぐにタコ殴り。レフェリーが試合を
ストップ。

・・・井上尚弥、完勝の上、いきなりWBC/WBOの二冠統一王者に!
おそらく今のスーパーバンタム級にフルトン以上の選手は存在しない
試合後、WBA/IBF王者マーロン・タパレスがリングに上がり、年内
四団体統一戦が決定したが、おそらく尚弥の相手にはならない。
二試合で四団体を統一し、来年にはフェザー級に行くんじゃ・・・。
五階級制覇もあり得るな、こりゃ(^^;)。

あと、Leminoにちょっとクレーム
カメラが1台、ホワイトバランスがおかしいのがあった。修正する時間
は充分あったと思うんだけど??

3150 FIGHT vol.5

#奇妙な記録


亀田興毅興行『3150 FIGHT vol.5』
開催前からいろいろあり、正直客入り内容が心配されたのだが・・・。

重岡兄弟“兄弟による同日・同階級の「暫定」世界王座奪取”という、
今後カンタンには出て来ないであろう珍しい記録を達成。口惜しいのは、
この記録に「暫定」という文字が付くこと。両者共に見応えのある試合
を魅せてくれただけに、こういうトホホが付いてしまうのは・・・。

もっともコレは選手の責任ではない。言ってしまえばプロモーターであ
亀田興毅力不足なのだが、今回に限って言えば亀田を責める気にも
ならない。つまりIBF・WBC共に、ミニマム級の現世界王者がクソ過ぎる
ということ。両団体はすぐにタイトルを剥奪すべきだと思う。

そして、暫定世界戦に挟まれる形でセミファイナルに出場したヘビー級・
但馬ミツロは、今回も1RKO勝ち。これまでの対戦相手に残念ながらビッ
グネームは無いが、そろそろもう一段階上の相手と闘って欲しい。中国
張志磊WBO暫定王者になったらしいのだが・・・。

取り敢えず、全体的には今回もすばらしい内容の大会
次回以降、まずは重岡兄弟にはしっかり正規王者になって欲しいところ。
“兄弟による同日・同階級の世界王座統一”という記録で今回の奇妙な記録
を上書きすべし。コレが出来たら本気で認めるな、亀田興毅ファウンダー!

LIVE BOXING 4

#天心とボクシング


Prime Video Presents LIVE BOXING 4
所用で実家でのリアルタイム観戦となったのだが、実家の方が画面が大き
くて快適(^^;)。まずは・・・。

第三試合与那覇勇気を相手に国際式ボクシング初戦を闘った那須川天心
日本バンタム級2位の与那覇を向こうに回し、“完封”と言って良い内容で
フルマークの判定勝ち。ボクシングとは違うステップや動きを取り入れた
戦法は非常におもしろかったのだが、KOが出来なかったあたりに課題が残
る気が。与那覇が死に物狂いで頑張った、というのももちろん大きな要因
だが、どんな相手でも倒しきるパンチ力が欲しいかも。コレがデビュー戦
の24歳には酷かもしれないが、それだけ期待が大きい、ということ。
ボクシングでも「神童」でいて欲しいなぁ、やっぱり。

そしてメイン、ライトフライ級二冠王の寺地拳四朗名勝負
対戦相手のアンソニー・オラスクアガ、代役だがコレがとんでもない実力
で、明らかに重そうなパンチを連打するのにスピードもある。さらに若
くて打たれ強い。さすがにヤバイ、と思ったが、拳四朗は根性とテクニッ
クでオラスクアガを凌駕。年間ベストバウト級のKOを魅せてくれたのだか
ら凄い。

スーパールーキーのデビュー戦前座であることに加え、対戦相手の急遽
変更。こんな状態でメインを務めなければならない拳四朗のプレッシャー
は想像を絶するモノがあったと思う。最後の涙も当たり前で、思わず貰い
泣きしてしまった。いやもう、転級だ、拳四朗!3階級くらい行け!

そしてもう一つ、第二試合で行われたウェルター級佐々木尽
派手でカッコ良く、恐ろしいまでの格闘センス。世界で闘えるような選手
になる可能性大。今後、注目しておきます!

イベントとしても大成功。こういう興行がもっと増えるといいなぁ・・・。