テレビはプロレスから始まった

#昭和大衆史


▼テレビはプロレスから始まった / 福留崇広

プロレス関連の名著を立て続けにリリースし続けている福留崇広氏の
新作は、「プロレスのテレビ中継」、特に日本テレビで放映されてい
日本プロレス・全日本プロレスの中継にフォーカスされた作品。
サブタイトルは「全日本プロレス中継を作ったテレビマンたち」

今でも戦後復興ドキュメンタリー等を見ると、力道山シャープ兄弟
の試合を観るために街頭テレビに群がる多くの人たちの様子が確認で
きるほど、終戦後の大衆カルチャーとして認識されているプロレスの
テレビ中継。僕らの世代が虜になった怪物番組フォーマットが、ど
のような流れで構築されたのか、が、克明に記録されている。

基本新日派である僕は、あまり日本テレビのプロレス中継に思い入れ
を持っていないのだが、それでも『恩知らず』『イカ天』でインパ
クトを残した若林健治アナウンサー、『ジャストミート!』で一世を
風靡した福澤朗アナウンサーのインタビューは興味深かったし、何よ
りもストーリーテラーとなった原章プロデューサーの談話には思わず
唸るモノがあった。

福留さんの著作、いつも膨大で緻密な取材があったことが窺えるが、
それでも単なる【資料】に成り下がらず、しっかりとメッセージを感
じられるのある【作品】になっているのが凄い。今後どのようなネタ
でドキュメンタリーを作ってくれるのか、大いに期待したいと思う。

プロレスファンはもちろん、現役のテレビマン昭和カルチャーに目
の無い人にもオススメ。すっげぇおもしろいです、コレ。

サムソン宮本の素敵な遺言

#新根室の将来


北海道・UHBのニュースサイトにて、ちょっと目を惹いたトピック。
YouTubeにもアップされていたので、↓↓にて確認。

新根室プロレスは、完全なるアマチュア団体。とはいえ、一世を風靡
したアンドレザ・ジャイアントパンダが所属している団体でもあり、
知名度はけして低く無い。そのアンドレザを産み出したのが団体の長
でもあるサムソン宮本。残念ながら、2年前に難病でこの世を去って
いる。

その新根室が、3年ぶりに新木場1stリングで興行を打ったのが先月。
生前のサムソンの新木場での発言、「必ずココに帰ってきます!」
受けてのモノ。

・・・9分弱のニュース映像を観たら、改めてプロレスっていいな、と。
新根室はアマチュア団体なので、(アンドレザ以外)オーバーグラウ
ンドに出てくることは無いと思う。だけど、地方の名物として残って
いくことは充分に出来るハズ。

宮本さん、すばらしい団体を残してくれてありがとう!
根室に行くことがあれば、新根室の大会は絶対に観たい。定期興行
復活するよう、祈っています。

成田蓮・海野翔太

#新時代


新日本プロレスバトルオータム・エディオンアリーナ大阪大会
下半期で一番重要なビッグマッチだったが、主役に躍り出たのは・・・。

まずは新設のTV王座決定トーナメント準決勝
出場メンバー的にほぼ「本命」と思われたSANADAに、フロントス
ープレックスホールド『完勝』して魅せた成田蓮

このトーナメントで破った相手は、石井矢野、そしてSANADA。
既にちょっとした世代交代を達成してしまった感じすらある成田だ
が、ここでベルトを取ればオカダ以来の騒ぎになりそう。決勝戦は
来年のドーム、相手はザック・セイバーJr.。難敵だが、或いは・・・。

そして、メインで内藤を破り、US王座を防衛したオスプレイの前に
現れたのは、なんと海野翔太。どうやら11月20日の有明大会でタイ
トルマッチが組まれるらしい。正直、成田に大きく差を付けられた
感の否めない海野だが、成田の前に戴冠できれば一挙に逆転出来る。

・・・新日本プロレスにも、新時代が来そうな気配。
無かったことにするのだけは止めて欲しいなぁ、マジで(^^;)。

SHINSUKE NAKAMURA vs GREAT MUTA

#Yeaoh!


有明アリーナで行われたプロレスリング・ノア『有明凱旋』
Abemaで生中継があったので、久しぶりにTV観戦していたのだが、休憩時間
に上映された元旦武道館大会特報映像驚愕!

グレート・ムタがシングルで闘う相手は、なんと中邑真輔
正確に言えばWWEスーパースターSHINSUKE NAKAMURAが、久々に日本の
団体のリングに上がる。ここ数年で、いちばんビックリしたかもしれない。

NOAHにとっては完全にしてやったりのサプライズ。これでおそらく武道館の
客入りは完全に保証された感。個人的にも「うわ、観てぇ!」と叫んでしまっ
たくらい、ときめく発表ではあった。が・・・。

今日のNOAHは気合いの入ったカードが揃っており、内容もかなり充実してい
たのだが、この発表に完全に喰われた感があったのはちょっとだけ残念(^^;)。
試合の記事が全然上がってこないからなぁ・・・。

足跡

#絶望と希望


▼足跡 / KENTA

全日本プロレスNOAHを経て、単身米国へ渡りWWE(NXT)のリング
でファイト、現在は新日本プロレスで活躍するKENTAの自伝。G1の頃
からリング上でPRに余念の無かった本(^^;)をようやく入手した次第。

NOAHで頭角を現し始めた頃のKENTAは、最高に魅力的な選手だった。
プロレスラーとしては小兵、さらにムキムキの筋肉質では無いにも関わ
らず、2mを超える高山善廣を相手にしても小さく見えない。闘争心を
剥き出しにして闘うその姿は、ある意味プロレスラーの理想。こういう
選手が新日本に居ないのが本当に悔しかった覚えがある。

この自伝ではKENTAの誕生から少年期・青年期、プロレスラーになっ
てからの各団体でのキャリアがバランス良く語られているのだが、のめ
り込んで読めたのはやっぱりWWE入団まで。米国でも大活躍を期待され
ていたのに、度重なる大怪我で欠場を繰り返す。結局はRAWにもSDにも
登場出来ないまま退団してしまったのは、やっぱり本人にとっても思い
出したくないキャリア、ある意味黒歴史だったことが伝わって来た。
あそこでプロレスラーのKENTAは、半分終わってしまった、と判断せざ
るを得ない。

だから、このタイミングでの自伝の出版はちょっと早すぎた感。
正直、今のKENTAに「あの頃」を望むのは酷、というのは解っているが、
今の新日本で明確になりつつある『新しいKENTA』というキャラクター
は化ける可能性があると思うし、それを成功させて初めてKENTA自信の
【足跡】が刻める気が。そこまで待ってからこの作品が出ていたら、も
っとハッピーな気分になった、と僕は思う。

しっかり足跡を残し、その後にぜひこの続きを。
KENTAならきっとそれが出来るし、それをやらなければならない選手
と思うので。