国道食堂 2nd season

#優しき人の集う場所


国道食堂 2nd season / 小路幸也(Kindle版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小路幸也5つ星ヒューマンドラマ『国道食堂シリーズ』2作目
小田原街道沿い、ドライバー御用達の“リングのある大衆食堂”「ルート517」
こと、通称『国道食堂』に集う人たちを描いた物語の第二弾。

今回も一篇ごとに語り部が変わって行き、それが繋がって一つの物語になる、
という構成。1st seasonとの違いは、その殆どが「女性」であること。
そのうちの一人がちょっとした・・・いや、かなり大した問題を抱えており、
基本はその女性を軸に話が進んでいく。

前作がひたすら前向きな内容であり、基本読中は「ガンバレ!」とエールを
送っていれば良かったのだけど、今回はちょっとハラハラする展開に。今回
は物語の冒頭から紛れもない「悪役」の男性キャラが一人配置されており、
要所々々で不穏な動きが描写される、という状態。これが最終盤まで引っ張
られたのだが、それでも全編から漂う清々しさは失われないママ。コレが、
小路幸也の真骨頂、なのだと思う。

そしてラストは、誰もが納得しうる大ハッピーエンドに。
この清涼感は最近味わったことの無いレベル。まぁそもそも、この手の作品
を最近殆ど読んでいない、というのが原因なのかもしれないが(^^;)。

まだ描かれていないエピソードもあり、先も気になるのだが、2nd season
のリリースが4年前ということを考えると、続編を期待するのは難しいかも。
コミカライズ版が大ヒットしてくれれば、あるのかなぁ、続きが。

KYOKI – 狂奇

#TIMEBOMB


今週のWWESmackDownにて、Shinsuke Nakamuraビデオメッセージ
先週から予告されていた“新パートナー”が、遂にお披露目

KYOKI、WWEに降臨
新日本を退団した高橋ヒロムは、噂通りWWE入りNXTNARAKU(EVIL)
とタッグを組むのかと思いきや、NXTを吹っ飛ばしてメインロースターとし
てSmackDownに上がる模様。

 

そして今日、RAWダークマッチで試運転。
キット・ウィルソンとの初戦は、KYOKIの勝利で終わったらしい。

・・・ヒロムちゃんなら、この飛び級も充分に納得出来る。
正直、今のWWEで日本人男子がトップを取るのは非常に難しいとは思うの
だが、もしかしてヒロムなら、という淡い期待も。

Ticking Time BombBAKUSAIだ、ヒロム!

【実録】ジャパン女子プロレス

#終着の浜辺


【実録】ジャパン女子プロレス / 山本雅俊(Kindle版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

著者はジャパン女子プロレスにてリングアナウンサーを務め、後継団体
となったJWPでは代表に就任し、全日本女子プロレスのロッシー小川と
共に“対抗戦時代”を牽引した「ヤマモ」こと、山本雅俊
1986年8月団体発足から1992年1月団体崩壊まで、およそ5年半
渡って存在した『ジャパン女子プロレス』についての文献である。

昨年1月にリリースされた作品で、その時点でちょっと気にはなってい
たモノの、特に購入してまで・・・という感じで忘れていた作品。
1年以上が過ぎてから手に取った理由はUnlimited扱いになっていたから。
プロレス関係の書籍はこういうパターンが多いんだよなぁ・・・。

幼少期から一貫してプロレスファンであった僕だが、実は“女子プロ”
関しては大きな思い入れが無い。これまでの人生でプロレス会場に足を
運んだ回数は余裕で1,000を超えている気がするが、女子プロレスを観
に行ったのは30回あるか無いかくらい。そもそも女子プロをちゃんと
『プロレス』として観るようになったのは、対抗戦ブームが始まる少し
前、ルチャ団体のユニバーサルプロレスアジャ・コングの試合を目撃
したのがキッカケ。ビューティクラッシュを擁した全女ですら「これ
と新日本・全日本を一緒にしてくれるな!」と思っていた僕だから、更
マニアックマイナージャパン女子完全スルー状態だった(^^;)。

そんなジャパン女子プロレスを、最初から最後まで至近距離で観ていた
のが山本リングアナ。ヤマモ以外にジャパン女子を総括出来る人間は居
ない上に、ヤマモ以上にジャパン女子を伝える言葉を紡げる人間が存在
するとも思えない。そういう意味では、 山本雅俊が成すべき仕事をした
と評価すべきだと思う。

そして、存命時には全く気にならなかったジャパン女子だが、今になっ
て記録を読むとそこそこ興味深い。潰れるべくして潰れた団体であるこ
とは間違い無いと思うが、もしジャパン女子が無かったら神取忍風間
ルミがこの世に出てくることは無かったハズ。そういう意味で、そこそ
エキサイティングノンフィクション。ちょっとでもプロレスに興味
がある人なら、わりと楽しめる気がする。

しかし、文章でも敬語を崩さないヤマモが、神取だけ呼び捨てなのは
無駄な憶測を呼びそう(^^;)。いろいろあったんだろうなぁ、きっと。

国道食堂 1st season

#優しき人の集う場所


国道食堂 1st season / 小路幸也(Kindle版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キッカケは、某サイトの「オススメマンガ」の記事を読んだこと。
元プロレスラーが経営する“リングのある大衆食堂”が物語の舞台で、そこに
惹き付けられるように集う心優しき人たちの人生を描いた、ほっこり系のマ
ンガ。さっそく購入しよう、と思い、著者を確認したところ、原作者欄
「小路幸也」の文字が。いやいや、だとするなら先に小説を読むべき、と
判断した。

というワケで、かなり久しぶりの小路幸也
まさか小路幸也作品に“元プロレスラー”が登場してくるとは思わなかったの
だが、これはあくまで一要素。彼の経営する小田原街道沿い大衆食堂
ルート517、通称“国道食堂”に集う、良い意味“一癖ある”人たちの、ちょ
っと切ないエピソードが集まり、一冊の本として仕上がっている。
つまり、小路幸也の大得意分野であるハートフルヒューマン系。コレがおも
しろく無いワケが無かった。

僕が「東京バンドワゴン」シリーズを始めとする小路作品を狂ったように読
んでいたのは、もう15年以上前。あの頃はまだ我慢(^^;)が出来たのだけど、
このトシになるともう涙腺が緩むゆるむ(^^;)。残念ながら僕は、この作品に
出てくる人たちのような「正しい生き方」をしてこなかった。それが故に、
「共感」は沸いてこないハズなのだけど、一篇を読み終える度に涙が溢れて
しまう。おそらく、全てのエピソードが眩しく、そして羨ましく感じた結果
なのだと思う。

・・・腕は全く衰えていないな、小路幸也。
既に2ndシーズンも入手済みで読み始めているのだが、コレを読了したら
キッカケになったコミカライズ版も読んでおこうかと。
圧倒的な五つ星のヒューマンドラマ、こんな時代だからこそ皆に!

「猛牛」天山広吉の最期

#天山引退


一昨日両国国技館で行われた『G1 CLIMAX 36』メインイベントは、
猛牛・天山広吉引退試合。G1でこの構成は異例中の異例だと思うし、
本来あってはならないこと。しかし、天山の最後の試合は、彼が大好
きだった“真夏の両国”相応しい、というのも正解。セミファイナル
が終わった段階で僕も完全に心を切り替え、猛牛の最後凝視した。

本名の山本広吉でデビューした頃から、天山は「プロ」だった。
同期金本浩二西村修。少し上に小原道由が居て、ちょっと経って
から入って来た後輩が小島聡。同年代の永田裕志中西学石澤常光
はアマレスの闘魂クラブを経由しているため、90年代初期の新日本
前座戦線は、小原以下の5名で回していた。

同期の金本は典型的な「俺がオレが」系のプロレスラー。若手時代か
当たりの強いファイトを展開していたが、コレを真っ向から受けて
試合を成立させていたのは山本。金本vs山本のシングルは前座の名物
カードで、このシングルが組まれた日に会場に居合わせると、それだ
けで幸運を感じていたほど。

もう一人の同期、西村のデビュー当時は、あまりに線が細い上にセン
スもそれほど高く無い、という大器晩成型。何も出来ない西村を引っ
張るだけ引っ張ることで、ギリギリ「新日本の前座」の試合を構築
いま改めて考えてみれば山本のセンスの賜で、彼が居なかったら後年
“無我”は日の目を見なかったハズ。そう考えると、ちょっとゾッと
してしまう。

肉体改造して天山広吉として凱旋帰国しても、センスはそのまま
どんな相手の技も正面から喰らい、相手の持ち味を存分に引き出す。
下手をすれば「便利屋」になりかねない立場だったが、天山の凄い
ところは「勝つべきところで勝つ」、という実力すらあったこと。
あまりに技を喰らったが故に、致命的とも思える怪我を何度もした
が、必ずカムバックしてくる姿勢はもう“尊敬”するしかない。

天山の最後の対戦相手は、最大のライバルにして最高のタッグパー
トナーでもある小島。約3年ぶりにリングに上がった天山は文字通り
満身創痍であり、立っているのもやっとの状態。それでも小島に対し
「時間無制限」での勝負を要求し、10分近くリングに居続けた。
小島のラリアートからのフォールをキックアウトした時は、何かに
心臓をギュッと捕まれた気分。気が付けば僕は鼻水を垂らして泣き
ながら、天山に声援を送っていた。

最後まで、しっかり「プロ」の仕事をして魅せた天山。
新日本プロレス一筋で35年。デビューから引退式までを新日本“だけ”
で過ごした選手は、おそらく獣神サンダー・ライガーに続いて2人目。
天山広吉というプロレスラーがずっと新日本に居てくれた奇跡感謝
すると共に、今後の人生が幸せであることを願って止まない。

次は、ライガーチャンネルのトークイベントに期待します!
いままで本当にお疲れ様でした。ありがとう、天山!カマーン!!