サンタが家にやってくる 2024

#可燃サンタ #劇団可燃物


劇団可燃物本公演『サンタが家にやってくる 2024』千秋楽公演を、昨日
新井薬師前ウエストエンドスタジオにて鑑賞。もう20年近く前、僕が最初
に観た可燃物作品が正にこの台本。劇団的には14年ぶりの再演ということに
なるらしい。

この作品のストーリーがグッと来るのは既に知っていた。ただし、さすがに
細かな流れは完全に忘れており(^^;)、初演を観る感覚で臨んだのだが・・・。

・・・ちょっと泣いた(^^;)。
さすがに役者陣は千秋楽ということで疲れが見えたのだが、テンポの良さ
ストーリーのすばらしさ、全編に渡るコミカルなやり取り「見事」の一言。
こういう舞台がやれる劇団、お世辞抜きですばらしい。今回も約2時間、全
く退屈しませんでした!

ちなみに会場のウエストエンドスタジオ、良い意味の寂れ具合最高!
昔、この手の劇場に多々通っていたことを思い出して、ホッコリ出来た。
可燃物の次回公演、またココでやってくんないかなぁ・・・。

超人サークル パワフルパーツ

#劇団可燃物


劇団可燃物プロデュース公演「超人サークル パワフルパーツ」を観た。
可燃物の公演はこれまで何度か観ているのだが、今回の演目はかなり特殊
「再々演」。初演は2002年劇団原色ミキサー、2006年は可燃物の
本公演、そこから10年温めて今回のプロデュース公演。2006年版を見逃
している僕は、なんと17年振りにこの舞台を観たワケだが。

昔の舞台とはいえ、その斬新な発想バカバカしさに大いに笑わせて貰っ
た記憶が鮮明だった僕は、その内容をよ〜く覚えていた。従って、前回と
の比較が容易にできるのだが、17年経過した今回は・・・。

あまりに見事演出・構成
17年前は笑うのにかまけて殆ど入ってこなかったストーリーが、今回は
バッチリ入ってきた。キャスティングも、よくもこれだけバラエティに富
んだカワイイ子たちを連れてこられたな、と感心。芝居のテンポや間が実
に心地よく、2時間弱全く退屈せず

そして、可燃物の流れを汲むお得意のエンディングは一見の価値あり。
贔屓目抜きで誰もが楽しめる舞台。31日・1日と目白のシアター風姿花伝
で公演は続くので、ヒマのある人は是非、と勝手に宣伝しておきます!
・・・千秋楽も行くな、きっと。

参考:劇団可燃物(official)・シアター風姿花伝(公演案内)

三文芝居狂詩曲

昨日、壱人前企画という演劇集団の第七回公演「三文芝居狂詩曲」を観てき
た。会場は築地本願寺敷地内にある築地ブディストホール。以前からここ
で芝居の公演が打たれているのは知っており、是非一度体感してみたかった
小屋。

古くからの知り合いの俳優が客演しており、彼の実力は充分に知っている。
なら間違い無いな、ということで観に行ってみたのだが・・・。

構成はソープチームオペラチームのダブルキャスト。お目当ての樹真期
オペラチームでかなり重要な役割をこなす。昨夜がオペラチームの初日で、
客入りもなかなか見事。芝居の環境としては、かなり良かった気がする。

肝心の内容については、サブタイトルの「ソープオペララプソディ」が示す
通り、ドタバタ系ギャグ満載の作品。脚本は非常に良く出来ており、全般で
満足度非常に高かった

惜しむらくは、昨夜が「初日」であった、ということ(^^;)。
おそらく、会場を使用したリハーサルの時間が充分に取れておらず、合わせ
てやるギャグのタイミングが若干探り気味だったのが残念。

しかし、それはもう1回くらい本番をこなせば身体に入るんじゃないかと。
出演する役者陣技量は確かで、後は演目の経験値のみ。どうせなら楽日
たり、いちばんレベルが高くなった時に観たかった。

この公演、22日まで開催中。
かなりイケてる芝居なので、お時間のある方は是非!

参考:壱人前企画オフィシャルウェブサイト

TEAM NACS「PARAMUSHIR」

TEAM NACS 第16回公演「PARAMUSHIR~信じ続けた士魂の旗を掲げて」
会場は赤坂ACTシアター、全国57公演の千秋楽を観てきた。

NACSの異名「日本で一番チケットの取れない劇団」
僕の“死ぬまでに一度観ておきたいモノ”リストの上位に、「TEAM NACSの
本公演を観る」というのがずっと入っており、言ってしまえば今日また一つ
夢が叶った、ということ。その夢が、実際はどうだったのかと言うと・・・。

NACSの過去公演については、DVD等で入手出来る映像化されたモノは全て
所持しており、それぞれをもう何十回となく繰り返し観てきた。だから、僕
は彼らの技量は理解しているつもりだったし、その評価はかなり高かった。
でも・・・。

TEAM NACSとは、もうそれどころの存在では無かった
ただただ「凄い」という言葉しか出てこないくらい、完全に圧倒された

ハッキリ言ってテーマは非常に重たく、いつもの楽しげなコメディ要素が殆
ど無い、観続けるのが辛くなる程の重厚なストーリー。しかし公演中、板上
の5人から全く目が離せない。数メートル先で繰り広げられるせめぎ合い
終始翻弄され、涙腺が全く制御出来ず。

僕はおそらく普通の人よりたくさんの舞台に触れている。間違い無く言える
のは、そのどれよりも心に突き刺さる、凄い「作品」だったと思う。
彼ら5人が舞台で展開したのは、演劇とカテゴライズするのが適当なのかど
うなのかも解らない。実に乱暴な言い方なのを自覚した上で言うのなら、
「命」のやり取りを間近で魅せつけられたかのような・・・・

一生でこんなに短く感じた2時間は、これまで無かった。
リアルな「北の最終兵器」とは、今やTEAM NACSのことである。

この超プラチナチケットを融通してくれたNさんに最高級の感謝。
そして、NACSの存在を認識させてくれた「水曜どうでしょう」にも感謝を。
これでまた、思い残しが一つ無くなりました。ありがとう!

江戸の売り声

本日、一つ現場を終えた。
個人的に非常に楽しい仕事で、身体はやたら疲労してるけど心は充実、とい
すばらしい環境。職務の詳しい内容はアチラを参照いただくとして・・・。

3日間に渡り、すばらしい「声」を聴かせてくれたのは宮田章司先生。
寄席「江戸の売り声」という芸を披露する、齢84、今も現役バリバリ
噺家。今では全く聴くことが出来なくなった“街の行商”の声を、すばらしい
トーンで聴かせてくれる、人間国宝のような偉大な芸人さんである。

かなりの幼少期、僕は街中であさり売りの声を聴いた記憶がある。
自分の年齢からすると、リアルにソレを聴いたのか、それともテレビか何か
で観たのか、本当のところは正直曖昧だけど、あの節回し独特の発声は何故
だか強烈なイメージとして残っていた。

そして昨日、宮田先生はお客様からのリクエストを受け、あさりの売り声を
披露してくれた。「あさりぃ〜しじみぃ〜あさりおぉ〜」という名調子を聴
いた瞬間、ちょっと、いやかなりグッと来た。もしかしたら、ちょっと泣い
ていたかもしれない。

声ももちろんだけど、お客様とのコミュニケーションの取り方にも唸る。
飴売りの声をリクエストし、ソレを聴いて涙ぐんでいるお母様方の姿を観て
いると、楽しいのに思わずホロっと来る。最後は必ず皆がニコニコ顔で拍手
を送るのだから、この芸は本物中の本物。まさに至福のパフォーマンス。

これはもう、絶対にもう一度観たい!
極近いうちに寄席に行き、また宮田先生の名調子を聴こう、と決心。
どうかいつまでも、お元気で高座に臨んでいただきたい、と心より願う。
すばらしかった!!!