#伝説の終わり


昼過ぎに突然入ってきたニュース。
マンガ家の藤子不二雄Ⓐ(敬称略)こと、安孫子素雄さんが川崎市の自宅で死去。
自宅敷地内で倒れているところを発見された模様で、死因は今のところ不明。
遺体に目立った外傷は無し。享年88

・・・いつかこの日が来る、とは思っていたが、事実として記事が配信されると
やはりショック。いや、ショックという言葉で片付けられないくらい、心が
ざわつき、喪失感に苛まれた。

大袈裟で無く、Ⓐ先生は僕の人生に大きな影響を与えてくれた偉大なマンガ家。
「ドラえもん」のブレイクからずっと続く藤子不二雄ブームは、その殆どが
藤子・F・不二雄先生由来だが、少年期を超えて今に至るまでずっと、僕らの
心を鷲掴みにし続けたのは、間違い無くⒶ先生その人。同じ時代を生きたF先生
手塚治虫先生石ノ森章太郎先生赤塚不二夫先生矢口高雄先生らが鬼籍に
入ってからもなお、僕らのシンボルとして君臨し続けてくれた。

あの尾田栄一郎をして「かないません!」と言わしめた最強のマンガ家。
つい最近まで現役で仕事を続け、新しい刺激をずっと送り続けてくれたことは、
感謝してもしきれない。

史上最高の天才マンガ家は、遂に新しい道へ。
まずは久しぶりにF先生と合流し、少太陽の最新号から始めてみるのはどうか?
そうであるのなら、僕もこの後に大きな楽しみができるので。

Ⓐ先生、本当にお疲れ様でした。
そして、僕に「まんが道」を、「魔太郎がくる!!」を、「怪物くん」を、
「愛・・・しりそめし頃に・・・」を、「オバケのQ太郎」を届けてくれて、本当に、
本当にありがとうございます。そして、メチャクチャ寂しいです・・・。

だからまた必ず、どこかで。アチラで読める新作を、楽しみにしています。

▼まんが道① 藤子不二雄Ⓐデジタルセレクション / 藤子不二雄Ⓐ

Kindle版全25巻

TRACE

#時をかける新人


▼TRACE 東京駅おもてうら交番・堀北恵平 / 内藤了(Kindle版)

内藤了東京駅おもてうら交番・堀北恵平シリーズ第七弾
新人女性警察官・堀北恵平、通称ケッペーちゃんと、先輩刑事・平野
はそろそろタイムリミットが近い。うら交番「謎」とは・・・。

今回は完全に終幕前のクライマックスうら交番柏村さんは冒頭か
らずっと出ずっぱり状態の上、未来から来た二人を完全に受け入れて、
長きに渡った謎を解決する気満々。一方、ケッペーちゃんは現代の東
京駅で、大事な人を失う・・・という感じ。

シリーズ第一作から散りばめてきた伏線は続々回収されているのだが、
肝心なところの謎は謎のママ(^^;)。もちろん、こうじゃないかなぁ、
という予測は立つが、それが最後まで楽しめる構成になっているのは
さすが。

おそらくメインタイトルに『LAST』の付く次回作(このシリーズは最
後に次回作の触りが記載される)が最後になるかと。ずいぶん長いシリ
ーズと思っていたが、その歴史は約4年。皆が納得する“ラスト”を期待
します!

JOY BOY

#伏線回収


月曜売りの週刊少年ジャンプ「ONE PIECE」最新話の件。
ネタバレするので、コミック派とかアニメ派の人たちはここから先は読まな
いでくださいませ!

▼週刊少年ジャンプ(15) 2022年 3/28 号

・・・とにかく呆然としたのは、ルフィの「声」が消えたこと。
そして『「ドクロドーム」屋上の戦い 勝者”百獣のカイドウ”』というナレー
ション風の記載は、ハッキリとルフィの【敗北】を意味している。主人公が
破れるのは珍しくないが、これでルフィは3度カイドウに負けたことになる上
に、明らかに終盤ワノ国篇。ここから先の展開が全く読めなくなった。
が・・・!!!

最終ページでまたもや強烈な伏線回収劇
この1ページだけで【ルフィ=ジョイボーイ≒太陽の神ニカ】が確定、次回
以降でジョイボーイ化したルフィがカイドウを叩きのめす展開になりそう。

とにかく今週号はいろんな意味で間違い無く“伝説”になる。
自らがジョイボーイになりたかったカイドウの趣味が「自殺」だったのは、
おそらくカイドウはジョイボーイになる条件の一つが「一度死ぬこと」
ある、と知っていた、と考えると、辻褄が一気に合う

・・・やっぱりすげぇわ、ワンピース。
しかし、これで本当に最終回が近くなった、というのを実感した。どうや
ら間に合いそうだな、僕も。

サマータイムレンダ

#タイムリープ


TOKYO MX他で、4月よりオンエアされるアニメに要注目。

『サマータイムレンダ』は、集英社のWebコミック・少年ジャンプ+にて
連載されていたマンガが原作。ちなみに全13巻完結している作品。
実はアニメ化の報を聞く前に某所からオススメされており、現在電子書籍
全巻を入手し、半分まで読んでいる状況。

コレは間違い無くおもしろくなる、と確信
コミックを読んでいるだけでハラハラとドキドキが止まらないし、毎巻末
でのとんでもない「惹き」も見事。アニメを楽しみにするのも全然OKだが、
できれば原作でその完成度を感じて欲しいかも・・・。

しかし、ジャンプ+ってすげぇかも。
最近ハマっている『ダンダダン』『怪獣8号』『タコピーの原罪』と、
注目作が目白押し。対象は【少年】よりも少し大人向けなのも良い。
マンガ好きは絶対押さえておいた方が良いメディアかも!

▼サマータイムレンダ① / 田中靖規(Kindle版)

恋愛中毒

#Harem Shuffle


▼恋愛中毒 / 山本文緒 (Kindle版)

Kindleのリコメンドに出て来た本。
山本文緒直木賞受賞の女流作家で、この作品はその前に吉川英治文学新人
を取っている。ストレートなタイトルに、過度な期待をしていたのだが・・・。

基本的には極度の人見知り孤独に慣れているタイプの女性が主人公。
大学時代から付き合いのある男性と離婚、一人で慎ましく生活していたとこ
ろ、ファンだった作家(兼タレント、既婚)と遭遇。豪放な人柄に惹かれ、
彼の秘書兼愛人に。彼の事務所には、他にも複数の愛人が・・・という内容。

いわゆる恋愛体質とか恋愛依存症というのは、どちらかといえば男性に多い
とされており、主人公の女性はまさにソレをこじらせたパターン。だから、
途中まで女流作家の書いた文章とは思えなかったのだが、中盤から終盤にか
けてのたたみかけで戦慄。越えてはいけない一線を越えてしまう部分は恐怖
でしかなく、オンナって怖ぇ、と心から思った。

さらに終盤には主人公の驚くべき秘密も明らかになり、ますますサイコ感
増して行く。さすが直木賞作家、いたるところに才能の片鱗が見える快作

とはいえ、ラストまで読んでも更に感じる薄気味悪さ(^^;)は、読む人をあ
る程度選ぶのかもしれない。

ドロドロ系とはまた違う、サイコヒューマンミステリー、かな。
少なくとも読み応えは充分なので、興味を持った方はぜひ!