Unlimitedを徘徊してる時に発見した奇妙なタイトルの作品。
菅原裕一という作家はもちろん知らなかった(^^;)のだが、煽り文章に
「東スポ創刊50周年記念特別企画東スポ官能小説大賞グランプリ作家」と
いう、あまりに我々を揺さぶる表現が。これは読まなきゃ、ということで
読んでみた。
誤解を恐れずに言うのなら、近未来SF小説w。
2回目の東京五輪が終わった202X年、日本政府が「絶滅危機にある、クロ
マグロを始めとする全種類のマグロを完全禁漁にせよ」との全世界からの
要求を受け入れてしまう。これに怒った『世界で一番おとなしい国民』の
日本人が暴動を起こす。それも、かなり個人的な闘いを!
・・・それが、タイトルの「ツナウォーズ」である(^^;)。
この作品は、ツナウォーズに参戦した10人の戦士たちの回顧録。
あと、マグロに関する蘊蓄。というか、ほぼ(^^;)。戦士たちは職業も
年齢もバラバラ、さらに言えばマグロの好み(^^;)までバラバラ。ツナ缶
をこよなく愛する女子高生やら、鉄火巻に尋常なる思い入れのあるIT企業
オーナーやら、大トロで憂さを晴らす超高級ソープ嬢やら、もう出てくる
出てくる(^^;)。全般的に爆笑の話なのだが、ちょっといい話やクズ話等
が非常に良いバランスで散りばめられており、場合によってはホロッとし
たり、下手すれば唸ってしまう場面も。
この作家、結構只者では無い気がする。
ちょっとだけ期待した(^^;)東スポ“官能”小説大賞の部分はほぼ無い(^^;)。
そういうのを期待する人は、アダルトカテゴリで“菅原裕一”を検索すべし。
とにかく・・・。マグロを食べたい、と心から思った(^^;)。
そう思わせただけで大拍手。おもしろいぞ、コレ♪