#イヤミスの教祖 #ミスリードメーカー
▼さっちゃんは、なぜ死んだのか? / 真梨幸子(Kindle版)
約8ヶ月ぶりの真梨幸子作品。
もう完全に「ミステリー」と予想できるタイトルで、読む前から変に心が
ときめくのが不思議(^^;)。過度に期待をかけた状態で読み始めたのだが・・・。
いやもう、非常にしっかりしたミステリー。
いわゆる連関モノであり、様々な登場人物が最終的に一本の線で繋がる、
という、ミステリーのお手本の様な構成。実際、今回もお得意の叙述トリ
ックは冴えに冴え、終盤で3回くらいビックリさせられる、という理想的
な物語。でも・・・。
真梨幸子の凄いところは、絶対に【イヤミス】という要素を消さないまま
キャリアを築いているところ、だと思う。今回は登場人物がかなり多く、
それぞれの描写は短めなのだけど、だからこそ矢継ぎ早に繰り出される
『悪意』の攻撃は凄まじく、普通の読書好きなら心が折れるかも。幸か
不幸か、僕は既に真梨幸子中毒のドM体質(^^;)になっており、コレが嬉
しくてしょうがない。
もう毎回言っていることだけど、イヤミス耐性に優れた人に「読まない」
という選択肢は存在しない。心して読むべし!
・・・2022年は2冊。幸子サマ、来年はぜひ僕に3〜4作品ください!