力道山の真実

#日本プロレス界の祖


▼力道山の真実 / 大下英治

プロレス本「××××の真実」というタイトルのモノはおそらくその殆どを読ん
だハズ。で、読み逃しがあるんじゃないか?と探していたら、覚えの無いタイ
トルを発見。相当古い文庫本で、当然古本扱い。主役はなんと・・・力道山

大下英治というノンフィクション系の作家が1991年にリリースした「永遠の
力道山」改題したモノ。こちらの題名には若干の覚えがあるのだが、当時は
スルーしたんだろうなぁ、きっと。まぁ、いちばん金無かった頃だし(^^;)。

日本にプロレスをもたらした力道山に関しては、まぁいろいろな文献を読んで
きたから、内容的にはやや薄い感否めず。ただ、30年以上前にココに書いてあ
ることと同じ知識を持っていたか?と問われると、さすがに自信が無い。タイ
ムリーに読んでいれば、かなり印象が違っていたことは間違い無い。

この本に書いてある内容は、もちろん虚実が入り乱れている(と思う)。
ただ、力道山と当時の任侠組織との関係や、興行関係者との駆け引きなどにつ
いてかなり突っ込んだ記述が成されており、その辺りのリアリティは満点。
力道山が赤坂のナイトクラブで刺され、そこから死に至るまでの状況は詳細に
描写されており、思わず唸ってしまった。

もっとも、力道山という『プロレスラー』に関しては、以前からやや評価し辛
かった僕(^^;)。ソレは、この本を読んでもあまり変わらなかった。アントニ
オ猪木を見いだしてくれたことには感謝しているのだけど・・・。う〜ん・・・。