#BIG BANG
Amazon Prime Video Boxing 13・有明コロシアム大会。
セミファイナルが那須川天心の世界前哨戦10回戦、メインイベントはWBC世界
バンタム級王者の中谷潤人と、IBF世界同級王者の西田凌佑による統一王座戦。
2025~2026のボクシング状況を考えると、非常に重要な大会である。
まず触れておきたいのが、第三試合で行われた日本バンタム級王者の増田陸と、
世界ランカーのミシェル・ハンゲスによるノンタイトル10回戦。サウスポーの
増田は「二代目ゴッドレフト」の異名を取るホープ。この試合に勝てば世界が
見えてくる、という位置づけの試合だったが、増田はコレを難なくクリア。お
よそ90秒、左ストレート一発で試合を決めてしまったのだから凄い。もしかし
たら、来年の今頃は増田が世界のベルトを巻いているかも・・・。
そしてセミ、那須川天心はWBA6位のビクトル・サンティリャンと10回戦。
サンティリャンは二度目の来日で、2年前に石田匠と対戦し、判定で敗れている
選手。故に、天心は圧勝する必要のある試合だったが、見事にソレをやってのけ
た。特に中盤で魅せたカエルパンチはあまりに華麗。天心には相手をKO出来る
パンチ力が必要、と思っていたが、もう考えを改めた。判定でもおもしろい試合
を何試合も連続で魅せてくれているのだから。次は遂に世界戦かな?期待大!
そしてとんでもない試合となったのがメイン、中谷vs西田。
あの中谷が初回から拳をブンブン振り回すパワーファイトを仕掛けたのだから、
マジで驚いた。そしてさらに驚いたのが、その中谷にしっかり対応した西田。
大振りの中谷のパンチを見事にガードし、接近して強烈なボディを打つ。3Rま
での有効打は明らかに西田の方が多く、一瞬「もしかしたら・・・」とさえ思った。
しかし、中谷のパンチはガードの上からでも強烈なのは明白。4Rからは完全に
パワーだけで西田を圧倒してしまうのだから、やはりこの男は恐ろしい。偶然の
バッティングがあったとはいえ、西田の右目は倍以上に腫れ上がり無残な姿に。
それでも試合を続けようとした西田だが、なんと5R終盤に肩を脱臼した模様。
痛恨のTKO負けを喫してしまった西田。しかし、あまりにも天晴れな試合。
出来れば次を魅せて欲しいのだが・・・。
中谷はIBF王座を奪取し、WBCとの統一王者に。
この試合を最後にスーパーバンタムへ転級し、来年ドームでの開催が予定されて
いる井上尚弥との一戦の準備に入る模様。井上はこのあとで2試合を行うことが
確定しているため、中谷もスーパーバンタムでの調整試合が可能。初戦の相手と
して、あのラモン・カルデナス戦が噂されているのだが、そうなったらマジで面
白いことになる。BIG BANG、どこまで行くのか!!