成瀬は天下を取りにいく

#取るべきオンナ


成瀬は天下を取りにいく / 宮島未奈(Kindle版)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2024年度本屋大賞受賞作品
ずっと気になっていた本なのだが、表紙キャッチコピー「今さらオレが読んで
いいのか?」逡巡していた次第(^^;)。幸か不幸か、コレがUnlimited扱いになっ
ていたので、思い切って読んでみた。

誤解を恐れずに言えば、『変わりモノの女の子』の話。
200歳まで生きることを決意し、そのためにやるべきことを突き詰め、そのための
知識を幅広く拾うことに余念が無い。さらに幾つも目標を立て、それに邁進する。
どれもそこそこの達成率を誇るにも関わらず、本人は「その中の一つでもモノにな
ればいい」と思っている。健康状態超優良成績トップレベル、己の信念に対
して忠実。それが故にコミュニティから弾かれることも多々。それが、本編の主人
である成瀬あかり、である。

・・・いや、凄い
文章のテンポがすばらしく、親友であり漫才の相方である島崎を始め、主人公以外
のキャラクターも全てが魅力的。舞台となる滋賀県大津市、そして琵琶湖に関する
描写も秀逸で、ちょっと行ってみたくなるくらいの圧倒的な共感力そりゃあ本屋
大賞取るわ、と至極納得した。

そして成瀬
思い返してみると、クラスの中に稀にこういう子が居たな、と思った。僕は成瀬の
ような女の子に非常に弱く(^^;)、ちょっかいを出しては嫌われる、ということを
繰り返してきたような覚えも。未だに信念を持っている女性無条件で応援してし
まうし、時々突拍子も無い発言をする女性おもしろくてしょうがない。そういう
人を、近くで見ていたい、という島崎の気持ちが、本当に良く解る。

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」
突然こんなことを言い出す中学二年生女子、魅力を感じるな、と言う方が無理。
この年になって、こんなステキな青春小説に出会えた幸福を、僕は反芻している。

成瀬シリーズ全3冊。続編2冊?とっくに買ったわ、んなもん(^^)!