「モハメド・アリ 緊急追悼番組 蘇る伝説の死闘緊 猪木vsアリ」本日放映。
あの伝説の一戦にアントニオ猪木本人がコメンタリーを入れる、という構成
が発表された段階で狂喜していたのだが、それどころでは無い番組だった。
総尺は2時間強。
前半30分のモハメド・アリの半生はもちろん見応え充分。ボクシングの試合
もリストン戦・フレイジャー戦・フォアマン戦と押さえるべきモノは全て押
さえてあり、ボクシングファンもアリの偉大さが再確認出来る構成。更には
ハドソン川メダル投げ捨て事件や徴兵拒否の顛末なども詳細が描かれており、
この段階で既にウルウルしていたのだが・・・。
格闘技世界一決定戦・アントニオ猪木vsモハメド・アリをノーカット放送。
残りの時間は全てこの試合の放送に費やされた。そして、試合中の2人や
セコンドの声をテロップ化し、伝説の一戦を「解析」。この構成、あま
りに凄い。
猪木vsアリはもう何度も観ているのだが、このオンエアほど息が苦しくなっ
たことは無い。猪木がギリギリだったのはこれまでの猪木のインタビュー等
のコメントでよく解っていたのだが、アリもきっとギリギリだった。エキシ
ビションマッチをやるつもりで来日したのに、まさかの真剣勝負。それも、
何をしでかすか解らない男と相対しているのだから、当然のことである。
晩年、アリはUFCの関係者に対し、「MMAの元祖はオレなんだぜ!」と得意
気に語ったという。確かにあの時代にこんな試合をされてしまったら、今の
MMAファイターたちはきっと言葉を無くす。
アリ・ザ・グレイテスト。
あと何年経とうが、モハメド・アリを超えるボクサーは多分出てこない。
アントニオ猪木を超えるプロレスラーが出てこないように。
こんな凄い特番を組んでくれたテレビ朝日に感謝。
この番組のおかげで、僕はまだ少し生きていける気がする。