ケンドー・ナガサキ自伝

▼ケンドー・ナガサキ自伝 / 桜田一男

コアな昭和プロレスファンにはお馴染みのG SPIRITS BOOKの最新作は、なん
「消化鬼」ことケンドー・ナガサキの自伝。あまりにマニアックすぎる人選
だが、これぞG SPIRITSの真骨頂。読む人はかなり限定されると思うけど(^^;)。

著者の桜田一男とは、かつてケンドー・ナガサキを名乗ったプロレスラー
日本プロレスでデビューし、全日本に合流した後にアメリカへ遠征し、そこで
長く活躍した職人タイプのレスラー。リングネームやたら変えることでも有
名で、日本のリングでも以下6つのリングネームを名乗った。

桜田一男(本名:日本・全日本)→ミスター・サクラダ(全日本)→ドリーム
・マシーン(覆面:全日本)→ランボー・サクラダ(新日本)→ケンドー・ナ
ガサキ(新日本)→ドラゴン・マスター(FMW)

SWS参戦後はケンドー・ナガサキに戻し、以降は一貫してこのリングネームで
通した。米マットでも長くこの名前で活躍しており、通りの良さは抜群。にも
関わらず、日本で違う名前を使ったのは、桜田の”ケンドー・ナガサキ”が実は
2代目だった(かつて英国に同名のプロレスラーが存在)から、だと僕は思う。

カブキムタキラー・カーンと比較すれば、決して全米でブレイクしたとは
言えないが、しっかりした技術とシュートの強さが評価され、どこへ行っても
仕事の出来た名選手。こういうレスラーの海外滞在記はやっぱり面白く、今回
も一気に読むことが出来た。

ただ、少々食い足りない感じがしたのは、ナガサキが関わっていた団体選手
に、僕が殆ど思い入れを持っていない(^^;)のが原因。しかし、自らが大きく関
わっていた筈のSWS設立から崩壊までの件をかなりドライに語っていたのが、
非常に新鮮でもあった。

この本、プロレスファン以外が読むのはちょっと無理がある。
ただ、プロレス史に少しでも興味のある人なら間違い無く面白く読めると思う。
G SPIRITSの攻めの姿勢、好きだな、僕は。

WE CAN BE HEROES

今日、帰ってきたらいきなり聴きたくなった曲
音源で聴くのもいいけど、この人の場合はビデオを探す場合が多い。
観たことの無いバージョンが、いくつも発見出来るから。

その度に嬉しくなるし、高揚する。でも同時に、彼の不在を今一度思い知る。
JUST FOR ONE DAY…

ラーメンダイニングくすのき・熊本ラーメン

熊本・阿蘇滞在中、そこそこ美味しいモノを食べた。
特に肉料理系はやっぱりすばらしく、熊本牛の底力を改めて感じたのだが、
心残りが一つ。そう、ラーメンを食べていない!

・・・ということで、ラーメンダイニングくすのき・定番熊本ラーメン
熊本空港にあるラーメン屋で、この種のお店にしては客席も多く広い。そし
てかなりの人気店で、オープンの11時を迎えた瞬間、ほぼ満員に。
ちょっとだけ待って、注文したのがこのラーメン。

・・・もしかしたら、桂花よりこっちの方が好みかも、とか思った。
九州スタイルの細麺に、ちょっとマイルドな豚骨醤油。ゴマの風味が効いて
おり、後味が良いのがポイント。空港のラーメン屋としては、かなりのハイ
レベルだと思う。

関東の味に慣れた人にとって、熊本ラーメンはある種ギャンブル、と言われ
るほど好みの別れるジャンルのだが、ここはちょっとした穴場。もし市内で
満足の行くラーメンに出会えなかったら、空港で食っとくといいかも。

このラーメンで熊本遠征終了! ごちそうさまでした!

参考:ラーメンダイニングくすのき(RDB)

ASO ROCK FESTIVAL 2018

阿蘇ロックフェスティバル
震災のあった2年前に参加する筈だった場所に、ようやく来ることが出来た。
残念ながら朝から雨が降り、状況は決して良くなかったが、昼を過ぎると・・・。

雄大な阿蘇山に射す陽光。
山肌が殆ど、という風景は、関東周辺ではなかなか観られない雄大な景観
仕事は正直かなりキツかったけど、この景色がこの場所で観られた、という
だけで大満足・・・だと思ったのだが!

大トリで出演した泉谷しげるの雄姿に、本当に涙が出た
日本に残り少なくなった真性のロックンローラーは、圧巻のパフォーマンス
を魅せてくれた。観客の拍手を待たずにインターバル無しで自らアンコール
へ突入し、名曲「野生のバラッド」を熱唱。この曲は約20分に及び、その間
に観客のテンションは一切落ちず。昭和のアーティスト底力に唸りつつ、
70歳になっても全く衰えを見せない泉谷の姿に驚愕した。この場に居ること
が出来たのは、極上の奇跡かもしれない。

熊本、サンキュー! 阿蘇山、サンキュー!
来年もまた来るぜ!(・・・呼んでくれるといいなぁ、本当に^^;)

向こう側の、ヨーコ

▼向こう側の、ヨーコ / 真梨幸子(Kindle版)

真梨幸子の新作。
今回はまず表紙のデザインに度肝を抜かれた。こんな表紙の本、普通だったら
絶対に誰も買わない。だって、単純に気持ち悪いし、不快だもの(^^;)。
しかし、最低とも思えるこの表紙ですら、物語の世界観の一部。なぜなら・・・。

イヤミスのお手本、と言って過言の無い傑作、と最初に断言しておく。
何人も登場する更年期のバ・・・熟女たちが、これみよがしに気持ち悪い動き
見せる。結婚せず、自分をいわゆるキャリアウーマンだと思い込み、あらゆる
ことに上から目線で講釈を垂れるババ・・・熟年の女性たちは、醜悪鼻につき
そして思い切り笑えるのだから凄い。

この表紙の人は絶対にモデルが存在する(ハズ^^;)。
僕を含めた多くの人たちが不快に思うあの文化人ズラした作家のような人たち
が、到底正気とは思えない戯言を繰り返した上で、相変わらず最悪の結末を迎
えるのだから、こんなに痛快な物語も無い。全てのイヤミスマニアは、全員が
幸子サマにひれ伏すべきだ、と強く思う。

そしてこの作品、場面展開の巧妙さにも注目すべき。
いわゆる「なんちゃらワールド系」のお話、と終盤までずっと思い込まされて
いたのだから、あまりにも秀逸叙述トリック。純粋なミステリー作家として
の腕も相当上がっている。

幸子サマ、新しい作品が出る度に魅力が増す
そういう作家が居てくれる、というだけで、活力が湧くなぁ、マジで。