2019・G1 at 名古屋・ドルフィンズアリーナ vol.2

#G1 #愛知県体育館(2) #脱落の気配


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」名古屋・ドルフィンズアリーナ2日目
細かな数字は解らないが、昨日と今日はどちらの動員が良かったのか?そして
試合内容はどちらが良かったのか?それらをちゃんと確かめる必要があるかと。
僕の中で一つ回答は出ている。なので今日のピックアップは1試合のみ

メイン、内藤哲也vsジョン・モクスリー
負けが先行して苦戦している優勝候補本命・内藤が、新日本参戦以来負け無し
MOX「挑む」試合。そしてIC王者vsUS王者の対決でもあり、自動的に現在
のタイトルの価値が計られる試合でもある。


組み立ての基本は挑発合戦。内藤の仕掛けにMOXが応える、という内容。
おそらく内藤はMOXの良い部分を最大限に引き出す努力をしていたのだと思う
のだが、ソレが少し過剰過ぎた感。気が付いたらペースは完全にMOXが握って
いた。


内藤のセンスとこれまでの実績は評価するし、これから3年先は飯伏と共に
新日本の両翼となることは間違い無い。しかし、内藤はまだ棚橋の域には達し
ていない。どういうことかと言うと、「負けても人気が落ちない」レベルでは
なく、どんな内容でも結果を伴わせるべき時期だということ。かつてのオカダ
がそうであったように。


ターニングポイントでダーティーディーズ改めデスライダーをズバリと決めた
MOX、なんと内藤までクリアしてしまった。一人無敗で気勢を上げるMOXだが、
他の選手のイメージが余りに弱すぎる。Bブロックの人選は大きなミステイク。
コレはちょっと考慮すべきだと思う。

正直、この後のリーグ戦で内藤が巻き返したとしても、前半のモクスリー旋風
の印象が強すぎ、誰も納得しないと思う。内藤哲也というプロレスラーにとっ
て、またもや大きなダメージがやって来てしまったのかもしれない。注目でき
ないなぁ、今後のBブロックは・・・。

※リーグ戦結果
○後藤洋央紀(2勝3敗) vs. 矢野通(2勝3敗)×
×ジュース・ロビンソン(3勝2敗) vs. 石井智宏(3勝2敗)○
○ジェフ・コブ(2勝3敗) vs. タイチ(2勝3敗)×
×鷹木信悟(2勝3敗) vs. ジェイ・ホワイト(2勝3敗)○
×内藤哲也(2勝3敗) vs. ジョン・モクスリー(5勝)○

2019・G1 at 名古屋・ドルフィンズアリーナ vol.1

#G1 #愛知県体育館(1) #全勝対決


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」名古屋・ドルフィンズアリーナ大会初日。
今年は東京近郊だけではなく、地方の大都市でも二連戦を組んじゃうところが今
の新日本の強さ。今日のAブロックは、やはり後半2試合をピックアップ。

セミファイナル、棚橋弘至vsSANADA
二連敗の後に二連勝し、星は戻した棚橋だが、正に満身創痍のコンディション。
対するSANADAは調子こそ良さそうに見えるが勝ち星に恵まれていない現状。
そういう意味で注目していた試合。

前半から中盤にかけてはちょっと観るのが辛い展開に。
棚橋の動きはかなり悪く、SANADAの勢いが勝る状態に。一進一退の攻防では
あるのだが、さすがに今回はSANADAかなぁ、と思ったのだが・・・!

要所々々での攻撃が説得力抜群な棚橋。SANADAが10を攻めてくるのに対し、
棚橋は1くらいしか返していないのだが、その「1」の攻撃が本当に見事。終盤
ドラゴンスープレックスは3カウントが入ってもおかしくない状況で、改めて
棚橋のセンスに感心した。


結果は久々のハイフライフローを決めた棚橋の勝利。
コンディションの悪さでこちらを心配させるにも関わらず、勝利を収める姿は
強烈な印象を残す。晩年のアントニオ猪木に酷似していると思うのは僕だけな
のかなぁ・・・。ただ、相変わらずこの後が心配。大丈夫かなぁ・・・。

そしてメイン、初対決オカダ・カズチカvsKENTA
リーグ戦全勝同士の対戦で、Aブロックでは前半最大のヤマ場、とされた試合。


このシリーズ、ここまで盤石のオカダに対し、残念ながら試合内容にやや不満
の残るKENTA、という図式だったのだが、今日のKENTAは久々にあの頃、つま
NOAHの頃のKENTAの姿がオーバーラップしてきた。不機嫌な表情で強烈な
打撃や奇想天外な攻撃を繰り出すのがKENTAの真骨頂。帰国後のベストマッチ
だったのは間違い無いと思う。

しかし、最初から最後まで余裕があったのはオカダの方だった。
KENTAの技を全て受けきり、その上で自らの力を誇示して勝つ、という王者ら
しい試合を形成。恐ろしいチャンピオンになっちゃったな、オカダ。

今日でAブロックはほぼ「脱落」と思われる選手が出てきた感あり。
前半5試合で4敗してしまった選手が3人、その中にザックSANADAが居るの
が少し寂しい。やっぱりこのブロック分けはなんか納得いかないなぁ(^^;)。

※リーグ戦結果
○飯伏幸太(3勝2敗)vs.  ランス・アーチャー(2勝3敗)×
○ウィル・オスプレイ(2勝3敗) vs. バッドラック・ファレ(1勝4敗)×
○イービル(3勝2敗) vs. ザック・セイバーJr.(1勝4敗)×
○棚橋弘至(3勝2敗) vs. SANADA(1勝4敗)×
○オカダ・カズチカ(5勝) vs. KENTA(4勝1敗) ×

2019・G1 at 広島・広島サンプラザホール

#G1 #広島サンプラザホール #一強


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」広島・広島サンプラザ大会
今日から地方巡業、一発目は広島。イマイチ盛り上がりに欠けるBブロック、し
かも平日。果たして客は来るのか?というのは全然余計なお世話(^^;)。今日も
しっかり満員に近い観客を集めているのはさすが。

まずはメイン、内藤哲也vs石井智宏
これまでの両者の試合を考えると、鉄板の内容になってもおかしくないのだが、
2連敗から始まった内藤が「もう負けられない」状態にあったのがちょっと・・・。


もちろんいつもの通り激しい消耗戦となり、それなりにレベルの高い試合では
あったのだが、やっぱり少しピリッとしない内藤と、ここに来てやや疲れの見
える石井、という感じ。中盤から終盤にかけてはかなり見事だったのだが、こ
れまでこの組み合わせで感じた「緊張感」にはやっぱり欠けていたかも。

試合は内藤が勝利して両者共に2勝2敗の五分に。
しかし、内藤に勢いが付くとすれば、次戦、名古屋モクスリー戦に勝利する
ことが前提。僕の優勝候補なのだから、ココは踏ん張って欲しい。以降、全勝
にてお願いしますよ、ええ。

今日のベストバウト第七試合で行われた鷹木信悟vsジョン・モクスリー
この2人、以前はDG USAで同じユニットに属していたらしい。MOXがブレイク
したのはWWEシールドを始めてからなので、さすがにその頃の事は知らない
のだが・・・。


見事な真っ向勝負
テイストは数年前のアメリカン・インディ、EVOLVEとかCHIKARAの雰囲気。
考えてみれば現在のNXTに続くアスリートスタイルのプロレスはROHDG USA
元祖。その時代を創った二人が日本で闘う、というのがロマンだなぁ・・・。

しかし、今日も勝利したのはMOX。鷹木の強烈な攻めを受けきった上での完勝
であり、正直他のBブロックの選手たちが「勝てる!」とは到底思えない説得力
に溢れる強さ。もしかしたら、もあり得る気がしてきた。

・・・MOXのおかげで盛り上がりこそあるものの、やはりAブロックに比べると物足
りなさを感じざるを得ないBブロック。この組み合わせ、どうなんだろうか?
取り敢えずジョン・モクスリー周辺に注目だな、以降は。

※リーグ戦結果
×矢野通(2勝2敗) vs. ジュース・ロビンソン(3勝1敗) ○
○タイチ(2勝2敗)vs. 後藤洋央紀(1勝3敗)×
×鷹木信悟(2勝2敗) vs. ジョン・モクスリー(4勝)○
○ジェイ・ホワイト(1勝3敗) vs. ジェフ・コブ(1勝3敗)×
○内藤哲也(2勝2敗) vs.石井智宏(2勝2敗) ×

2019・G1 at 東京・後楽園ホール vol.3

#G1 #後楽園ホール(3) #PFP


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」東京・後楽園ホール大会3日目
三連戦も盛り上がったまま最終日、今日のAブロックは「わりと重要」な試合が
幾つか組まれている、通好みの日。ということで、今日は3試合をピックアップ。

第5試合、ザック・セイバーJr.vsバッドラック・ファレ
3連敗絶不調のザック、なんとか片目を開けたいところだが、相手は自分より
70kg重たいファレ。この体重差をどう攻略するのか、と思っていたら・・・。

奇襲に次ぐ奇襲で積極的にファレに関節技を繰り出すザック。その入り方はやは
芸術的で、思わずテレビの前で拍手してしまったほど。

フィニッシュはファレに仕掛けられた場外乱闘を上手く利用したザックのリング
アウト勝ち。場内は拍手喝采で、リングアウトだと言うのに一切の文句が出ない
というすばらしい内容。ザック、ようやく1勝目

続く第6試合は前の試合と似たような体格差の棚橋弘至vsランス・アーチャー
大きな相手を上手く転がす術に長けている棚橋、いつもなら安心して観ていられ
る試合な筈なのだが、今シリーズのアーチャーは今までとちょっと違う

アーチャーの繰り出す攻撃の一発々々が強烈な説得力。全盛期のハンセン・ブロ
ディ並みの攻撃、と言ったらちょっと褒めすぎかもしれないが、受身の上手い棚
橋が悶絶するシーン多々。ファレがだいぶ「大味」化しているのに対し、こちら
の巨漢は動きが鋭い。ようやく覚醒した感あり。

そんなアーチャーの攻撃を受け続け、最後に丸め込みで勝つ、という棚橋。
藤波辰爾で育っている僕は、こういう「プロレスのルール」で勝利するセンス
ある棚橋がやっぱり大好き。これでようやく星を五分に戻した!さぁ、これから!

そしてメイン、オカダ・カズチカvsウィル・オスプレイIWGP王者対決
立場的に負けは許されないオカダだが、おそらくオスプレイは新日ジュニア史上
ライガー以降なら間違い無く最強のジュニア王者もしかしたら、もあると思っ
て観ていたのだが・・・。


完全に「互角」
いや、オスプレイがパワーでオカダを圧倒する場面が多々あり、階級差があると
思えないアスリートマッチが展開されたのだから驚き。主役は間違いなくオスプ
レイであり、この1〜2年でヘビー級のトップに立てる器がある、と満天下に知ら
しめた。大事にすべき選手である。

しかし、試合を制したのはヘビー級王者・オカダ
薄氷の勝利、と言って間違い無いとは思うが、それでも三連戦を勝利で締めたの
はさすがチャンピオン。これでオカダは4連勝、アタマ一つ抜けたかも。

G1はこれでようやく前半を終え、中盤戦に入っていくことに。Aブロックはオ
KENTA4勝で並び、名古屋で直接対決、という凄まじい展開ボーダーラ
イン「2敗」かな? まだ飯伏棚橋にもチャンスはあるかも!

※リーグ戦結果
○ザック・セイバーJr.(1勝3敗) vs. バッドラック・ファレ(1勝3敗)×
○棚橋弘至(2勝2敗) vs. ランス・アーチャー(2勝2敗)×
○KENTA(4勝) vs. イービル(2勝2敗)×
○飯伏幸太(2勝2敗) vs. SANADA(1勝3敗)×
○オカダ・カズチカ(4勝) vs. ウィル・オスプレイ(1勝3敗)×

2019・G1 at 東京・後楽園ホール vol.2

#G1 #後楽園ホール(2) #シールド


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」東京・後楽園ホール大会2日目
今日は仕事があり、かなり遅くなってから朦朧とした状態でWORLDを観たのだ
が、眠気が一気に飛んだ試合2つあった。

第5試合、つまり今日のリーグ戦の最初に組まれたタイチvs鷹木信悟
共にG1初参戦だが、新日参戦からジュニアを経てすぐにG1に出場した鷹木と、
10年以上経過してようやく参戦したタイチ、というコントラスト。

戦前の舌戦では、「スーパージュニア準優勝でG1に出られるのか?」と毒づい
て魅せたタイチ。鷹木にだけは負けたくない、という意地が随所に感じられる
気迫のこもった攻撃に終始。鷹木も同じくらいのレベルでやり返すのだから、
この試合が面白くならないワケが無い。

両者共に見事だったが、勝利したのは鷹木
そもそもジュニアには無理がある(^^;)と思っていたのだが、やっぱりヘビー級
全然通用する内藤とのLIJ対決が楽しみ!

もう一つはメイン石井智宏vsジョン・モクスリー
日米ピットブル対決と目された試合だが、個人的には石井の究極のゴツゴツ
モクスリーがどこまで付いて行けるのか?とか思っていたのだが・・・。


・・・謝ります。すげぇぞ、MOX
付いていくどころか、肉弾戦であの石井と互角以上に渡り合った上に、得意の
ハードコア展開にまで持ち込み、観客を大熱狂の渦に落として魅せた。MOXは
上背こそそこそこあるが、けっして頑丈な体型には見えないのに、打撃で石井
を上回る場面すらあった。

フィニッシュのデスライダー(ダーティーディーズ)は説得力抜群
MOXはこれで3連勝、充分に決勝進出が望める位置に居る。AEWとの契約が
どうなっているのか解らないが、正直このまま新日本に定着して欲しいくらい
すばらしい。こうなったら決勝進出、マジで期待しようと思います、ええ。

ちなみに今日は内藤vs後藤ジュースvsコブなど、他にも注目するべき試合が
あった筈なのだが、残念ながらこの2試合に内容で及ばず。開幕戦で期待した
後藤にはやっぱりガッカリさせられた(^^;)が、イマイチピリッとしない内藤
も大いに不満。後半で切り返せるのかなぁ、この2人・・・。

※リーグ戦結果
○鷹木信悟(2勝1敗) vs. タイチ(1勝2敗)×
×ジュース・ロビンソン(2勝1敗) vs. ジェフ・コブ(1勝2敗)○
○矢野通(2勝1敗) vs. ジェイ・ホワイト(3敗)×
×後藤洋央紀(1勝2敗) vs. 内藤哲也(1勝2敗)○
×石井智宏(2勝1敗) vs. ジョン・モクスリー(3勝)○