Y2J on NJPW!

5日に大阪で行われた新日本プロレスPower Struggle」。
棚橋vs飯伏のインタコンチ戦やジュニアタッグトーナメントの決勝など、
語るべき試合がいくつかあるのだが、それを凌駕する仰天のニュースが。

Y2Jことクリス・ジェリコ1.4東京ドーム参戦
バレッタを破ってIWGP USヘビー級王座を防衛したケニー・オメガに向
けて、ビデオメッセージを送ったジェリコ。WWEのJapan Tourなどで
たびたび来日はしていたが、日本の団体のリングに上がるのは下手すれ
20年ぶりくらいか? いやぁ、本当にびっくり。

しかし新日本、やるなぁ・・・。
まさかWWEのレジェンドを引っ張ってくるとは、夢にも思わなかった。
AJも中邑もマシンガンも持って行かれたのだから、逆にこういうのが
あっても全然良いと思う。どうせならジョン・シナとかランディ・オー
トンとかの現役ロースターも引き抜いちゃえばいい! やられっぱなし
だったから、正直気持ちいいぞ! 来年は久々にドームに行こう♪

闘魂最終章

▼闘魂最終章 アントニオ猪木「罪深き太陽」裏面史 / 井上譲二

プロレス檄活字シリーズ第三弾
このシリーズ、これまで全4冊が刊行されているのだけど、唯一食指が動
かなかったのがコレ。タイトルからすると、いちばん興味を持ってもおか
しくない本なのだけど・・・。

正直言うと、著者がちょっと(^^;)。
井上譲二とは、プロレスファンならお馴染みの元週刊ファイト編集長
あり、ハッキリ言えばファイトを潰した張本人。まぁ、ファイトが潰れ
たのは井上氏だけの所為では無い、というのは良く解っているのだけど・・・。

単純に、この人の文章の組み立てが好きでは無いのかもしれない(^^;)。
いわゆる「猪木本」としてのレベルはいたって普通であり、ファンなら
誰もがなんとなく知っていることしか書かれていない。それでも、資料
的な価値があるのなら特に文句は無いのだが、時系列があやふやになる
書き方をしていて読みづらいことこの上無い感じ。週刊誌(紙?)の
記事ならともかく、一冊の本になるとさすがにキツい。この人の場合は、
いわゆるコラムだけやっていた方が才能を発揮出来る気がするんだけど、
どうなんだろう?

この本よりも読むべき「猪木本」はもっとたくさんあると思う。
新しくファンになった人が最初に読む本がコレだとちょっとキツいかも
しれない。猪木愛に溢れているところだけは認めるけど・・・。

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獣神サンダー・ライガー自伝(下)

▼獣神サンダー・ライガー自伝(下) / 獣神サンダー・ライガー

ライガー自伝、待望の下巻
前巻は山田惠一としてのデビューからJ-CUP時代の1999年までのエピソ
ードで構成されていたが、今回は2000年から現在までのお話。

個人的に「凄い!」と思ったのは、この中に出てくライガーの話の中に
ピンと来ないモノが一つも無い、ということ。すれっからしのマニアを
自称し、プロレス検定2級を所持する僕ですら、知識がすっぽり抜けてい
る時代があるのだが、ことライガーに関してはその全てを鮮明に思い出
せちゃうのだから凄い。僕の中で獣神サンダー・ライガーがいかに特別
なプロレスラーなのか、改めて確認した次第。

「ライガーの偉大さ」を手っ取り早く体感したいのであれば、一度海外
のリングで闘うライガーを観れば良い。僕は2015年のレッスルマニア
ウィークにサンノゼでライガーの試合を2試合観たのだが、とにかくフ
ァンのライガーに対するリスペクトぶりが異様(^^;)なほど。ROHでの
試合では入場通路の脇を固めたファンのほぼ全員がアラーの神に祈るよ
うなポーズを取っていたし、レッスルコンのスペシャルマッチではショ
ーの開始前から「ジューシンライガー」のチャントが鳴り止まない。
日本のプロレスファンとして、本当に誇らしかった覚えが・・・。

そういうリアルリビングレジェンドの話は本当に面白く、さらに全て
が腑に落ちる。当然、現在宣言している「ライガー最終章」にも触れて
いるのだが、その集結はまだ当分先、と僕は信じている。
ライガーが引退したら、僕の中でもきっと何かが終わる。だからもうち
ょっとだけ、リングで闘うライガーの姿を観ていたい、と感じた。

すばらしい自伝に感謝。
そして巻末のライガー奥様&ご子息の対談、ナイスでした!!
世界の獣神サンダー・ライガーに栄光あれ!

ROPPONGI 3K

新日本プロレス「KING OF PRO-WRESTLING」両国国技館。
1.4東京ドーム前の最後のビッグマッチ、という位置づけなのだけど、今回は
カード的な魅力が正直乏しく、観戦しようとは思わず。結果だけを確認しよう、
ということでスポナビを覗いたら、第三試合に興味を惹かれる内容が。思わず
NJPW WORLDに接続してしまった。

IWGPジュニアタッグ選手権
王者リコシェ&田口隆祐に挑戦したロッキー・ロメロ率いる“ROPPONGI 3K”
の正体は、2年の海外遠征から帰国した田中翔&小松洋平。米国ROHではテン
プラ・ボーイズを名乗る、新日本のホープ。このタイミングで凱旋するとは・・・。

SHO&YOHを名乗ったこの2人、近年の新日本プロレスの中で一番と言って良
い程の逸材。どうみてもトレーニングをキッチリこなしているバキバキの身体
に加え、天性のプロレスセンスの良さ。そして両者共に今風のイケメンであり、
また新日本の会場に女性ファンが増えそう。

そして、結果はなんとROPPONGI 3Kタイトル一発奪取!
それも、ワールドフェイマスなリコシェから文句の無い3カウントを奪った、
というのが破格。そしてなにより試合内容がすばらしい。2人とも受けるとき
はガッチリ受け、攻めるときは気迫を全面に出す、という、ザ・新日本的な
ストロングスタイル。いやぁ、恐れ入りました!

こうなってくると期待してしまうのが新王者チームの東京ドームのカード
今のうちにヤングバックスにぶつけるべきだと思うんだけど、どうかなぁ・・・。
とにかくWelcome Back! 新日本のジュニア戦線、久々に熱いぞ!

「神様」の貴重な映像

▼G SPIRITS Vol.45

本日発売のG SPIRITS 45号、特集はなんと「カール・ゴッチ」
我々の年代のプロレスファンはほぼ全員がゴッチを「神様」として認識し、崇拝
の対象とする人。ここ最近、UWF回顧書籍を多々読んでいるのだけど、どうやら
このMOOKがトドメになりそうな気配。

まずは初来日時のエピソードを読みつつ、伝説となっているvs吉村道明のビデオ
をYouTubeで検索。↑↑が本当にアップされており、その試合内容に驚愕する。
こういう映像の存在をさりげなく教えてくれるのがG SPIRITSという雑誌の真骨頂
ではないかと。

・・・いやぁ、すばらしい。
初来日時の詳細なエピソードに加え、アントニオ猪木を始めとする関係者への
インタビュー。圧巻なのは、13ページに渡ってビッシリと書き込まれた「カレ
ル・イスターツ全試合記録」。これはもう、本気の永久保存版である。

とにかく、全盛期と目されるゴッチの試合映像を目撃できたことが嬉しい。
G SPIRITSを読んでなかったら、全く気付かずに終わるところ。本当に感謝だ!