THE RING V: NIGHT OF THE SAMURAI

#RIYADH SEASON


サウジアラビア・リヤドで行われたボクシング『NIGHT OF THE SAMURAI』
日本vs世界の対抗戦で、当初は全6試合が組まれていたハズなのだけど、負傷者
が続出し、全4試合に。拳四朗の試合が無くなったのはかなり痛かったのだけど、
セミ・メインの2つは今年の日本ボクシングシーンの総決算的な試合。コレを見
逃すワケには行かない、ということで、Lemino PPVにてライブ観戦。

まずは中谷潤人vsセバスチャン・エルナンデス
スーパーバンタム級初戦となる中谷は、来年5月に予定されているビッグマッチ
に向けて大きくアピールしなければならない大事な試合。中谷の体格から考える
と、スーパーバンタム〜フェザーあたりは適正階級で、減量に苦しまず、ナチ
ュラルに圧勝するかと思われた。しかし・・・。

エルナンデスが強いのか、それとも中谷の調子が悪かったのか・・・。
中谷史上最大の苦戦、と言って過言の無い、心臓に悪い試合(^^;)。中盤までの
支配力でなんとかポイントを稼ぎ、かなりギリギリ判定勝利。中谷のパンチ、
良さそうなのが幾つも決まっていたのだが、アレで倒れないボクサーがスーパ
ーバンタムにはゴロゴロ居る、ということ。5月、黄色信号が灯ったか・・・。

そしてメイン、井上尚弥vsアラン・ピカソ
ピカソはあの亀田京之介(^^;)をKO出来なかった選手であり、完全に舐めてい
のだが、あの試合の時とはハッキリと別人(^^;)。終始一貫して堅いガード
崩さない上に、攻撃もしっかり加えた試合を構築。とはいえ、ピカソ程度のテ
クニックでは尚弥を上回ることが出来るワケも無く、結局ほぼフルマークの判
定で尚弥の勝利。だが・・・。

今日の試合の結果で、来年5月ドーム決戦注目度確実に低くなったかも。
特に中谷は深刻で、この流れのまま試合をしても勝ち目は薄い気が。出来るな
ら両者共にもう1試合挟み、豪快に勝利した上で、来年末あたりに対決、とい
う流れになることを強く希望。万人が注目する試合になって欲しいので・・・。

しかし、とにかく井上尚弥チャンピオンには深く感謝
年間4試合世界戦をこなし、危ない部分こそあれど全てに勝利してくれたの
だから、コレは文句の言い様が無い。正直、あんまり試合を詰め込むのは心配
なので、来年は2〜3試合くらいで。お願いだから、無理をしないように!

TSUTSUMI vs DONAIRE

#U-NEXT BOXING.4


17日両国国技館で行われた『U-NEXT BOXING.4』
メインイベントは、WBA世界バンタム級王座統一戦。いろいろあって正規王者
昇格した堤聖也が、暫定王者ノニト・ドネアと拳を合わせた。この日は高見
サンティアゴ世界ライトフライ級二団体統一戦オラスクアガ桑原が挑んだ
WBO世界フライ級選手権、さらにユーリ阿久井政悟復帰戦など、かなり興味深
いカードが並んでいたのだが、タイトルから解る通りU-NEXT独占配信
・・・YouTubeハイライトでチェックするしか出来なかったです、ハイ(^^;)。

メインの結果は2-1判定勝利
全ラウンドを観たワケでは無いが、「死闘」という表現がピッタリくる凄い試合
前半は43歳ドネアが完全に支配。特に4R「勝った!」と思えるくらい明確な
ダメージを堤に与え、リビング・レジェンド王座返り咲きか、と思われた。
しかし、なんとその後は圧倒。あれだけ致命的なシーンがありながら、最終
的に逆転してしまうタフネスぶりには感動するしかない。

堤の次の試合は、現休養王者アントニオ・バルガスか、WBC王者拓真か、
それともバンタムに上げた井岡か・・・。誰が来たとしても、堤との試合であれば
かなりおもしろくなる気がする。

U-NEXT、入った方がいいのかなぁ・・・。イマイチ気が乗らないんだけど(^^;)。

TAKUMA vs TENSHIN

#Prime Video Boxing 14


11月24日、新設の有明・TOYOTAアリーナで行われたPrime Video Boxing 14
メインイベントWBC世界バンタム級王座決定戦ランキング1位那須川天心が、
元WBA同級王者井上拓真雌雄を決した。天心は国際式ボクシング転向後、初の
メイン。拓真はとの世界戦に敗れて以来、約1年ぶりの復帰戦だった。

・・・名勝負、だった。
12ラウンドに渡る攻防は“変則”“本格”が織りなす壮絶なせめぎ合いで、今のと
ころ年間ベストバウト、と言っても良いくらいの最高の内容。アチラで書いた予想
通り、1〜2R天心のトリッキーな攻めが冴えたが、その後は拓真がしっかり取り
返す展開。珍しく予想は当たったのだけど・・・。

判定結果が読まれた瞬間、涙が出た
RIZINで初めて観た頃からずっと僕を魅了し続けてきた格闘家明確な「負け」は、
やはりかなりショックで、あまりの悔しさ一瞬何も考えられなくなった
ちょっと時間が経ってから改めて考えれば、転向後わずか8戦で世界に挑戦し、二度
も世界を取った男と12ラウンドを闘い抜いただけで凄い、というのは解る。でも・・・。

これで那須川天心は『神童』から『(極めて近い)将来有望なボクサー』に変わっ
てしまった。天心を応援する気持ちは変わらないし、これからもずっと見続けるつ
もりではあるが、これまで彼に対して持っていた感情大きく変化してしまう気が
する。それでも、リベンジは必須世界のベルトを巻く天心の姿を観るまでは、僕
死ぬに死ねないので・・・。

もう一つ、コレも正直な気持ち
井上拓真というボクサーのキャリアが、今日で終わらなくて本当に良かった
そして、本当に強い拓真を魅せてくれたことにも感謝。今後も期待してるぞ!!

CASIMERO vs KAMEDA

#完全終了(^^;)


一昨日の25日キルギスで開催されたボクシング『SAIKOU×LUSH Vol.2』
にて行われた試合が、なんとも言えないアレな結果(^^;)に。

契約体重超過者が続出(^^;)し、メインイベントに繰り上がったのは“58kg”
契約10回戦。カードは、三階級制覇王者(^^;)、フィリピンのジョンリール
・カシメロに、ノーランカー(^^;)の亀田京之介が挑んだ。

・・・下馬評完全にカシメロ(^^;)。
適正体重フライ級、頑張ってバンタム級のカシメロに対し、普段からフェザ
ー級で闘っている京之介。体格差を考えれば圧倒的に京之介が有利なのだけど、
それでも亀田は亀田(^^;)、という世間の印象。もちろん僕も、よっぽどのこと
が起こらない限りカシメロの勝利だと思っていたのだが・・・。

起こってしまった、よっぽどのことが(^^;)。
おそらくカシメロは、しっかりした準備をしていなかった。普通ならボクサー
にあるまじき行いだが、何と言っても相手が亀田(^^;)。そうなってしまって
も仕方無い、と思うし、練習なんてしなくても京之介くらいKO出来なければ、
今後の展開など皆無、まで。いやまぁ、みんなそう思ったよね、多分(^^;)。

結果から言えば、10R判定3-0勝者亀田京之介
基本的に打ち合わずにを使い、カシメロが入って来たところでカウンター
合わせる、という作戦を、10Rに渡って実行し続けた。試合内容は勿論大凡戦
だったのだが、ポイントアウトを重ねて8Rあたりまで来た時に、もしかしたら
コレって・・・と思わせたのも事実。同じ展開のまま10Rのゴングが鳴った時には、
思わず拍手してしまった程(^^;)。

思いの外京之介が良かった、というのは事実として認めよう。試合内容は
も、結果を出す、ということでおもしろい試合だった、と思わされたことも認
める。おそらくコレは京之介のベストマッチ。素直に拍手を贈りたい。

で、問題なのは・・・。
カシメロだ、カシメロ(–X)。これまでいろいろなビッグマウスでコチラをカチ
ンとさせてきたボクサーだが、亀田に負けた、という事実は死刑宣告に近い。
最早カシメロに再起の道は無い、と思う。仮に次の試合以降で心を入れ替えて、
全盛期に近い頃までコンディションを戻したとしても、所詮は亀田に負けた男
対戦相手は勝っても全く自慢にならない

安くないであろうファイトマネーでカシメロと契約した亀田興毅が気の毒にす
ら思える(^^;)。ここで無難に勝っておけば、もう2〜3試合で元は取れたかも
しれない、と考えると、ホントに(^^;)。

ともかくジョンリール・カシメロ、これにて完全終了確定
・・・あの格闘ショー団体が、手を延ばしそうだなぁ(^^;)。

井上拓真 vs 那須川天心

#WBC世界バンタム級王座決定戦


少し前の話題で恐縮なのだけど・・・。
11月24日、TOYOTA ARENA TOKYOで行われる『Prime Video Boxing 14』
にて、中谷潤人が返上したWBC世界バンタム級王座決定戦が行われる。
対戦カードは・・・。

元WBA同級王者、WBCランキング2位井上拓真と、WBCランキング1位
那須川天心による決定戦。少し前から噂はあったのだが、まさか本当に実現
するとは・・・。

正直言うと、実現して欲しくなかったカード
心情的にはもちろん天心肩入れしてしまうのだが、僕は拓真への評価も高い
もし井上拓真がこの試合に敗れるようなことがあれば・・・と考えると、真っ暗
な気持ちになってしまう。

そういう感情を捨てて冷製に分析すると・・・。
現段階では、6-4で拓真が有利だと思う。ただし、コレは打ち合いの展開
なった場合。天心も基本は打ち合いが好きなタイプだし、そういう展開は充
分にあり得る。そうなると、平均的なパンチ力が天心より強いであろう拓真
にアドバンテージがありそう。

しかし、天心が確実なタイトル奪取を狙い、出入りの激しいアウトボクシング
に徹した場合は、違う結果になると思う。天心のスピードはバンタムでもトッ
プクラスだし、遠くからのパンチも(効く・効かないは別として)当たる。
判定まで行けば、天心が取ってしまうかも。

・・・どうなってもイヤだなぁ、この試合。
相手が誰であろうと、天心が負けるところは観たくないし、拓真がボクシング
を諦めてしまうような事態が起こったらこんなに悲しいことは無い。

少なくとも天心にとって、拓真はロッタン武尊よりよっぽど厄介な相手かも。
初の世界戦、出来れば武居との一騎打ちがよかったなぁ、本当のところは。