憧夢超女大戦 25年目の真実

#闘強憧夢


▼憧夢超女大戦 25年目の真実 / 小島和宏

最近「XXの真実」というタイトルのプロレス本のリリースが多い。
令和に入り、プロレスファンの「入れ替わり」を意識せざるを得な
い今日この頃。そうなるとかつてのある種偏執的とも言えるファン
懐古に走るしか無くなる。かく言う僕もその1人なのだが(^^;)。

そんな中、興味深いテーマの本が発売された。
アイテムは94年に行われた全日本女子プロレスの東京ドーム大会
いわゆる「対抗戦ブーム」の象徴とも言える興行と、その大会が行
われるまでの経緯を克明に描いたノンフィクションである。

著者の小島和宏とは、その時代に週刊プロレスで女子プロレスを担
当していた記者。この人が居なかったらインディブーム女子プロ
対抗戦ブームも起こらなかったのではないか?と言われる程のキー
マンである。

僕が女子プロレスを真剣に観ていたのはこの時代のみ。
主に神取忍・風間ルミを中心とするLLPW勢を強烈に応援しており、
いちばんいけ好かない存在だったのが北斗晶であった。実際、オン
ナ同士の意地の張り合いは掛け値無しで面白く、それが小島記者の
煽りでさらに盛り上がっていた、異様に熱い時代だった。

小島氏の文章は本当にこちらにスッと入ってくる。
あの頃読みまくった週プロの記事は多々あるが、印象に強く残って
いるのは小島氏と鈴木健氏の記事が殆ど。僕らの週プロとは正しく
小島&鈴木健であり、そのうちの1人がまとめた文章が面白く無い
ワケが無いのは当然である。

もちろん僕もこの全女ドームを観に行ったのだが、試合よりも客席
のハチャメチャさがやたら面白かった印象。当然満員にはほど遠い
客入りで、外野席はゆったり。僕の席の側では明らかに「鍋」をや
っている集団があり、彼らと爆笑しながら長時間の興行を楽しんだ。
ただ、翌日に外せない仕事があり、23時過ぎ(^^;)に終了したメイ
ンイベントは最後まで観ていない、というのも覚えている。

すげぇ団体だよな、全女って(^^;)。
おそらく最初で最後の開催となった女子プロレスのドーム大会を、
しっかり検証すべし。面白いよ、コレ。