#Blank Generation
Unlimitedでタイトルチョイスした中の一冊。
五條瑛という珍しい作家名に覚えがあったのだが、ちょっと前に読んだ
「赤い羊は肉を喰う」の作者。ならばかなり期待出来る、ということで。
主人公は個人経営の雇われ調査員、つまり探偵。仕事は浮気調査や人捜し
といったつまらないものが殆どな上、新宿の安キャバクラで知り合った娘
くらいの年齢のオンナに入れあげる。こう書くとやたら“冴えない”感じが
するのだが、どっこいかなりのハードボイルド。人間関係の希薄さを見事
に逆手に取った、上質な人間ドラマが繰り広げられている。
・・・のだが!
いくらなんでも、というラスト(^^;)。ネタバレを恐れずに言ってしまう
と、物語がクライマックスを迎えたところで突然の終焉。まるで打ち切り
にあったかのような、ブツっとした終わり方は正直納得が行かない。
払拭するには、一刻も早く続編を。そうでないといろいろ気になってしょ
うがないので。