#マニアという生き方
新日本プロレスの50周年を記念し、週刊プロレスが編集した特集本。
『第1巻』とあるように、今後2巻『平成繁栄期』・3巻『V字回復期』の
続刊が予定されている。おもしろいのは、それぞれで【著者】が違うこと。
新日本の旗揚げから、昭和64年までを担当したのは、プロレス史家にして、
長い間ルー・テーズの個人マネージャーを務めていた流智美氏。この期間
を書く人としては適任、と思っていたが、良い意味で様子が違った。
この本、新日本プロレスの時系列に併せた「流智美自伝」的なモノ。
この構成は正直賛否両論あると思うのだが、個人的にはいろいろなところ
で懐古されている凡百の周年本を読むよりも、よっぽど興味が持てた。
おそらく、【プロレスマニア】としての「生き方」の提示、が魅力。
僕は流氏のように聡明でもストイックでも無く、持続力も無いが、例えば
駅のスタンドで毎日東スポを買う、とか、テレビ中継を何よりも優先する、
とか、共感出来る部分がやたら多い。そういう意味で、非常に読み応えの
深い「作品」であると思う。
ちなみに2巻の著者は元東スポの高木記者。
流氏のソレとは構成もテイストも違ってくると思うけど、それはそれで
ちょっと楽しみでもある。秋発売らしいから、そろそろかな?