#帰ってきた魔術師
▼ブラック・ショーマンと覚醒する女たち / 東野圭吾
東野圭吾の新作。
4年前にリリースされた『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』の
続編で、今回は連作短編集。東野作品史上、最強のトリックスターである
マジシャン・神尾武史が、満を持して再登場を果たした。
全てのエピソードで、事件の勃発から決着までの起承転結がしっかりある。
その上で相変わらずホームズ&ワトソンライクな名コンビぶりを如何無く
発揮する武史とその姪・神尾真世が、縦横無尽の大活躍。短編集でこれだ
け読み応えのあるザ・ミステリーは、東野圭吾の真骨頂だと思う。
今作でもやはり魅力なのは、主人公である神尾武史のカッコ良さ。
東野作品では珍しい、“明るめのダークヒーロー”っぷりは、間違い無く
唯一無二な上、スタイリッシュ。こういうユーティリティ性に富んだキャ
ラクターはかなり貴重だと思うので、他作品とのクロスオーバーにも期待
したいところ。
ちなみに、↓↓のムービーCMにも注目。
津田健次郎・水瀬いのり両名によるナレーションムービーは秀逸で、続き
が観たくなるほど。この作品、アニメとかにならないかなぁ・・・。