Prime Boxing 10 day1

#オトウト


Live Boxing改め、Prime Boxing 10有明2days初日
どうレビューするか迷ったのだけど、殆どの試合が世界戦なので、1試合
ずつ触れていければ、と。

■第一試合:WBO世界ライトフライ級王座決定戦
出場したのは同級1位の岩田翔吉と、2位のハイロ・ノリエガ。岩田はアマ
チュア時代に井上拓真・田中恒成に勝利しているのだが、2年前に世界取り
に失敗し、同期に比べて出世が遅れていた選手。

・・・岩田すげぇ強い
前回の世界戦で感じたアマチュア臭さが完全に抜け、相手を倒すボクシン
を魅せた上での完勝劇。ここ最近の試合を観ていなかったので、この変
貌ぶりに感動さえした。
試合後は、前日にIBF同級王座に就いた矢吹正道との統一戦を示唆。この
カード、実現したら好試合必至。ちょっと楽しみにしておきます!

■第二試合:WBA世界フライ級選手権
王者のユーリ阿久井政悟が、8位のタナンチャイ・チャルンパックと二度
目の防衛戦。タイのタナンチャイ、ランキングこそ下位だが、若くてスタ
ミナに長けた選手。

僕は阿久井に対し、かなりの安心感を持っている。一発こそ無いが、相手
のパンチを上手くかわし、コツコツ有効打を当てる戦法は見事。阿久井の
凄いところはコレをフルラウンドに渡って出来ること。今回も全く予想通
りの展開で、12Rに渡ってタナンチャイを完封・・・したと思っていた。
判定がスプリットだったのが本当に疑問。どんな基準で採点したのかな?

■第三試合:WBC世界フライ級王座決定戦
二団体のライトフライ級王座を返上、フライ級でWBC1位にランクされた
寺地拳四朗が、2位のクリストファー・ロサレスといきなり王座決定戦
試合前はロサレスの体格の良さに少し不安が残ったのだが・・・。

いやぁ、見事。拳四朗は一階級上の相手に怯む様子は全く無く、多少被弾
しながらも前へ出て、相手の顔を壊す作業を淡々と繰り返す。ロサレスも
なかなかタフな選手な上に、リングサイドにはチームメイトの“カネロ”
サウル・アルバレスの姿も。しかし、11R開始後実施されたドクターチ
ェック鼻骨骨折が判明、拳四朗が転級初戦世界王者となった。
こうなるとどうしても期待してしまうのが阿久井との統一戦。メチャクチ
ャシビれる試合になると思うのだが、どっちを応援しようか迷う・・・。

■第四試合:WBA世界バンタム級選手権
王者の井上拓真に挑戦したのは、2位の堤聖也。堤は高校時代に拓真に敗れ
たことがトラウマになっており、この試合が「最終目標」である、と公言。
大きな試合こそ無いが、堤は何気に無敗。こういう選手は怖い

まず最初に言っておくと、この試合は井上拓真のベストバウトだと思う。
とにかく異様な気迫で拳を振るってくる堤を正面から迎え撃ち、もの凄い
打ち合いを魅せてくれた。10Rダウンは僕もスリップだと思うが、その
前のパンチが効いていたことも事実。堤の執念を褒めるべき。

僕は井上拓真というボクサーをかなり評価している。
どんな相手でも12R闘えるスタミナがあるし、細かなテクニックもかなり
のモノ。だからKOを狙うボクシングではなく、しっかり守るボクシング
に徹すればこの試合、勝てないまでも「負ける」ことは無かった気がする。
偉大な「兄」の存在が無ければ、とは思うが、ソレが無ければ注目されな
かったかも、と考えると複雑。リベンジして欲しいな、コレは。