#Mergers & Acquisitions
▼ブティック / 池井戸潤(Kindle版)

池井戸潤、2年振りの新作。
池井戸先生、タイトルからの予測で“ファンション業界物語”的な新境地を
開拓したのかと思いきや、導入部分は氏お馴染みの「銀行」(^^;)。正直、
クエスチョンマーク点灯のまま読み進めたのだが・・・。
なんと、企業買収・合併の『M&A』が題材。
どうやらM&Aをアシストしたり、仲介したりするコンサルタント企業の
ことを「M&Aブティック」と称するのは、当たり前の経済用語らしい。
有望株の若手バンカーが、銀行の利に反して顧客に寄り添い過ぎてしまい、
理不尽上司に逆らって戦力外通告を受ける、という池井戸潤王道パターン。
銀行を退職したバンカーは、その際に接触のあったM&Aブティックに就職
して・・・という感じ。
池井戸作品でこの流れ、というのは定番の安心感があり、もうスルスルと
読める。そして、言葉だけをなんとなく知っていたM&Aの実態がリアルに
描写されており、そこに纏わる人々の悲喜交々な人間模様が赤裸々に描か
れる。半沢ほどハードな展開は無いが、起きる事態のリアリティは凄まじ
く、緊張感を持続したまま読了してしまった。
いやぁ、やっぱり池井戸潤っていいなぁ、と。
新作は2年振りだが、夏にはハヤブサの新作も出る予定。大泉洋の主演で
箱根駅伝のドラマも始まる。しばらく池井戸ワールドにドップリになるだ
ろうなぁ、きっと。
