江戸川区あるある

▼江戸川区あるある / 東京23区あるある研究所

マイクロマガジン社発行の「地域批評シリーズ」というMOOKがあり、個人的
にそのシリーズのファン。タイトルは「これでいいのか東京都足立区」とか
「これでいいのか横浜市」、あと「これでいいのか鳥取県」なんてのも。

内容は基本的に該当地区の「悪口」(^^;)なのだが、自分の住んでいる場所や
かつて遊んでいた街など思い入れがある舞台だと、思わず「あるある!」
か感じることもあったりして(^^;)。

しかし、残念ながら「これでいいのか東京都江戸川区」は発行されていない
「これでいいのか足立区vs葛飾区vs江戸川区」はある)ので、似たような
ネタ本を探してみたら、コレに行き着いた。

まさに「あるある集」であり、短い文章イラスト江戸川区あるある
網羅。そこそこの物量はあり、それなりに感心するネタも多いのだが、ちょ
っと踏み込みが不足しており、満足感は希薄。モノによっては江戸川区内の
どの街か解らないネタが存在するのはちょっとどうかと思う。

内容的にはマイクロマガジンの圧勝。装丁はなかなか素敵なんだけど・・・。

校閲ガール

▼校閲ガール / 宮木あや子(Kindle版)

日テレ水10・石原さとみ主演のドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野
悦子」がすばらしく面白い。ソレきっかけで原作があることを知り、オンエ
ア前半なのにもかかわらず手を出す。果たして吉と出るか凶と出るか(^^;)。

宮木あや子作品はもちろん初めて。
わりと出版関係と近いところで仕事してたにもかかわらず、「校閲」という
仕事の存在をドラマで初めて知ったに近い僕としては、読む前から興味津々
で、テンションかなり高かった気がする。こういう場合、「期待し過ぎた」
という状態で読了する場合が多いのだが、コレはちょっと違った

主人公であり、語り部でもある河野悦子セリフ回しが完全にツボ
明日使ってみたい系シニカルな皮肉が山のように溢れ、どこを読んでも
ニヤニヤ出来るのがポイント。

そしてネタが「校閲」であるが故に、小説内小説という形でいろんな分野の
作品の一篇が出てくるのだが、どれもこれもがそれぞれのジャンルのステレ
オタイプで、いくつかはその先が気になるくらい充実した内容。明らかに
種類の違う文章を書き分け、一冊に同居させ、さらにそこに意味づけをして
いるのだから、「良く出来たコメディ」の域を完全に超えた、凄い作品だと
思う。

原作とドラマ、登場人物とタイトルが同じだけで基本別物と考えた方がいい。
そして驚くことに、今を以て「どちらもすばらしい!」と感じている次第。
原作を読んで来週以降のドラマの展開が楽しみになったのは初めてかも。
大吉だな、今回は。

もう一つ、巻末の角田光代による解説は必読。イヤミスの大家は、こういう
作品も好きなんだ・・・。ちょっと意外だったかも。

アノマリー

▼水鏡推理4 アノマリー / 松岡圭祐(Kindle版)

水鏡瑞希シリーズ第四弾
6月第三弾が出たばかりだから、半年もしないうちの続編リリースとなる。
松岡圭祐筆の速さ、本当に驚異的。

一般職国家公務員水鏡瑞希が所属するのは、
「研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース」
今回のネタは「気象コントロール」及び「不良少年少女更正」。パッと見た
だけでは関連が全く無いネタが、中盤から後半で絶妙にリンクしてくる。

さすがに今回の「気象」に関する記述は難解だったかも(^^;)。
前回の地磁気逆転は何故だか途中から理解した気になったのだが、今回は
ちんぷんかんぷんなママ読了を迎えてしまった。そこ、ちょっと無念(^^;)。

だからと言って物語がつまらないか?というと全くそんな事は無い。
全篇に渡って静かに、しかし圧倒的に流れ続ける緊迫感はシリーズ中随一
だし、各所で繰り広げられる心理戦の描写も見事。早くも次が楽しみにな
るほど。

そうそう、毎回苦言として書いている“過去キャラ活用”に関しては、もう
諦めました(^^;)。そこはもう期待しないので、新しい魅力的な登場人物を
バシバシ登場し続けさせて欲しい。すっごく惜しいけど(^^;)。

週プロ for Kindle

1983年の週刊化より1号も買い逃していない週刊プロレス。長期で海外に
行った時も誰かに頼んでおく、などして必ず購入せねばならない雑誌
最近は買い忘れがあってもAmazonあたりでバックナンバーを扱っており、
そういう場合はネットで購入出来る状態が出来上がっている。

んで、先週発売の1873号を買い忘れ、今回もAmazonで購入しようとした
ら、なんとKindle版が出てるじゃないですか!!! せっかくなのでコッチ
を購入してみた。

↑↑はiPad版Kindleでスクリーンショットを撮ったモノ。
見開き表示の写真に繋ぎ目が無い、というのは非常に新鮮。もしかすると
キレイさでは紙の雑誌を上回るかもしれない。

↑↑はモノクロページ。やっぱり文字が少し小さいが、そこは手軽に拡大
出来るのが電子書籍の強み。拡大で文字が荒れることは全く無く、グラビア
ページでも好きな写真を好きな大きさで表示出来る。
・・・あれ、コレってかなり便利かも。

今度から週プロ電子書籍版を購入しようかなぁ・・・。
昔は全号取っておいたのだけど、今は読んだら捨てる状態。これなら保管
困らないし、発売日も基本紙の雑誌と同じ。良いことずくめだな、こりゃ。

よし、来週から週プロはKindle版で。2000号は電子で迎えよう!

▼週刊プロレス No.1873(Kindle版)

フィルム、時を止める魔法

▼谷中レトロカメラ店の謎日和 フィルム、時を止める魔法 / 柊サナカ

シリーズ2作目を当然の様に読む。
感覚的には前作とひとつなぎ。物語はゆっくりと、しかし怒濤の展開(^^;)に。

今回もかなりニヤっとする名器モチーフのエピソード多々。
ニコンF2チタン、ライカM3、プララウベルマキナ67、コンタックスIIaみたい
な、“ザ・レトロカメラ”的なチョイスに加え、スパイ用カメラミノックス
マジレトロハンザキヤノンまで加えてくるあたり、実にマニア心をくすぐる。
そしてメインストーリーにはならないものの、僕自身も使っているローライ35
プラモデルカメラが登場。正直心が躍った

前作でマニア以外の反応を気にした僕だが、ここまで読むと逆の感情が芽生え
てきた。もしかしたら、この作品を読むことでフィルムカメラに興味を持つ層
が増えるんじゃないか? そんな気がしてきた。

なぜなら、各カメラから紡ぎ出される“ミステリー”が普通にキラキラしている
し、ゆっくりと着実に進むラブストーリー展開も若年層が絶大に支持しそう。
つまり「読み物」として非常に優秀。ドラマにしてもいいかもしれない。

コレ、シリーズ略称を付けるとしたらなんなんだろうね?
今後絶対に必要になると思う。誰かが良い呼称を考えてくれるといいな・・・。
とにかくこの3日間、このシリーズのおかげで本当に幸せでした。ありがとう!

願わくば、次作ではぜひOLYMPUS PEN-Fを採り上げて欲しい。
そんなエピソードが読めたら、きっと胸がいっぱいになると思うので。